甲野善紀の記事一覧

こうの・よしのり 1949年東京生まれ。武術研究家。武術を通じて「人間にとっての自然」を探求しようと、78年に松聲館道場を起こし、技と術理を研究。99年頃からは武術に限らず、さまざまなスポーツへの応用に成果を得る。介護や楽器演奏、教育などの分野からの関心も高い。著書『剣の精神誌』『古武術からの発想』、共著『身体から革命を起こす』など多数。
記事一覧: 45件

達成感の得られない仕事とどう向き合うか

一体そのシステムがどうなっているのか、どうすればどうなるか、という事は誰にも分からなくなっていて、とにかく最小限の事をして、システムの不具合が出る度にそこを何とか修正、機嫌をとりながらほぼ人力で運営しているとの事である。そうなると、そのシステムを見張って、それを直している人は、その仕事に対する情熱の持ちようがないようなのである。(2014.06.02)  続きを読む

「先生」と呼ぶか、「さん」と呼ぶか

昨年11月、私が広島県安芸太田の「たんじゅんファーム」で初めて「炭素循環農法(たんじゅん農法)」を具体的に知る事となったのだが、そこで初めてこのたんじゅん農法のメカニズムと具体的方法を伝えられている講師の城雄二先生とお会いした。城先生は出会ってすぐその人格の高潔さが伝わってきて、何とも言えない感動を覚えた。私は仕事柄かなり多くの方々と会っているが、初対面で出会った瞬間にその人格にうたれるような経験は滅多にない。(2014.02.11)  続きを読む

「オリンピック選手に体罰」が行われる謎を解く――甲野善紀×小田嶋隆

体罰・暴力問題に揺れる柔道界。一流選手を相手にした指導に「叩く」ことははたして必要なのか。コラムニストの小田嶋隆が武術研究者の甲野善紀に1万字に及ぶ徹底インタビュー。(2013.03.13)  続きを読む

私が現役であることを思い知った夜

10月5日。新潮社主催の小林秀雄賞、新潮ドキュメント賞の授賞式とパーティーに行く。毎年10月の第一金曜日は、この授賞式と決まっているので、空けるようにしているのだが、その理由の何割かは養老孟司先生にお会いしたいという理由があったと思う。ただ、今回、図らずも、そう遠くない時期に「お会いしてお話しをしましょう」と約束していた増田俊也氏が『木村政彦は、なぜ力道山を殺さなかったか』で新潮ドキュメント賞を受賞され、まずそのお祝いを申し上げたい、という大きな出席理由があった。(2012.11.10)  続きを読む

人間は「道具を使う霊長類」

1月18日は、「田舎で働き隊!」花見川地区協議会からの依頼で、千葉の花見川区の農地で農作業の実技講習会を初めて行なう事になり、早朝家を出て、陽紀と合流し、勝田台駅へ。鍬を持つことなど20年ぶり以上かもしれないので、一体どうなる事かと思ったが、参加者の質問に応えて動いてみると、昔より、遥かに疲れず、上手になっている自分に我ながら驚く。(2012.09.03)  続きを読む
甲野善紀のメールマガジン
「風の先、風の跡~ある武術研究者の日々の気づき」

[料金(税込)] 550円(税込)/ 月
[発行周期] 月1回発行(第3月曜日配信予定)

ページのトップへ