言葉には射程距離がある
言葉には射程距離があります。
言葉を発する人がそれを意識しているかどうかとは関係なく、言葉にはそれが「届く」距離がある。理屈っぽくいうなら、言葉は辞書的な意味だけではなく、それを発した人が持つ歴史的、心理的、あるいは関係性に基づいた枠組によって規定されるものだということですね。
これは言葉が持っている当たり前の性質なのに、実践的には、しばしば無視されています。そして、それによって失われているものは途方もなく大きいと僕は考えています。
言葉の射程距離は、その言葉を取り巻く枠組みを何となく共有できるかどうかによって決まります。それを共有できなくなった瞬間、言葉はありとあらゆる形で誤読されるようになります。
そして、非常に厄介なことなんですが、この「射程距離」は、発信者の努力だけで広げることはできません。言葉の射程距離は、常にその言葉を受け取る人とともに作りだすしかない。もちろん、それを届かせようという努力とか、力量が発信者に求められるのは当然です。しかしより大切なことは、それが発信され、受信される「場」の力なんですね。それが整っていないことには、言葉は届かない。
それはもう、絶望的に届かないんです。
その他の記事
|
資源がない国から徐々にリセッションの足音が聞こえてくる(高城剛) |
|
岐路に立つデジカメ、勝ち組キヤノンの戦略(小寺信良) |
|
腸のためにも脳のためにも、もっと咀嚼を!(高城剛) |
|
食欲の秋、今年は少しだけ飽食に溺れるつもりです(高城剛) |
|
「対面力」こそAIにできない最後の人の役割(高城剛) |
|
「天才はなぜチビなのか」を考えてみる(名越康文) |
|
「自然な○○」という脅し–お産と子育てにまつわる選民意識について(若林理砂) |
|
ダイエットは“我慢することでは達成できない”というのが結論(本田雅一) |
|
渋谷オフィスビルの空室率から感じる東京一極集中の崩壊(高城剛) |
|
ネットとは「ジェットコースター」のようなものである(小寺信良) |
|
美しいものはかくも心を伝うものなのか(平尾剛) |
|
大人の女におやつはいらない 上質な人生を送るための5つの習慣(若林理砂) |
|
女子高生に改正児童ポルノ法の話をした理由(小寺信良) |
|
99パーセントの人が知らない感情移入の本当の力(名越康文) |
|
世界的な景気減速見込みで訪れる「半世紀の冬」(やまもといちろう) |












