高城剛メルマガ「高城未来研究所「Future Report」」より

次のシーズンに向けてゆっくり動き出す時

高城未来研究所【Future Report】Vol.555(2022年2月4日発行)より

今週も東京にいます。

冬季に入って撮影も落ち着き、撮り溜めた映像の編集や写真の現像に勤しみながら、春からはじまる撮影シーズンにむけて、準備を着々と進めています。
昨年を振り返りますと、半年間で200テラ近い映像と写真を撮り、与那国島から北海道まで国内だけでも150日間以上移動しました。
すべての素材は、10ギガイーサネットワークで繋がれた巨大RAIDドライブとバックアップのためのクラウド、また、遠隔地でも作業できるようローカルな自家製小型SSDにも落としています。

実は「今週も東京にいます」とは言っても、自作ドローンは都心では飛ばせないこともありまして、毎週日帰りで茨城などに出向きフライトテストとトレーニングを続けています。
市販されているカメラのボディケースを外してセンサーと基盤を分離し、軽量化および小型化して、映像や写真に振動が出ないようテストを繰り返します。
もはやカメラは原型をとどめていません。

また、体調を整えるのもこの時期です。
この時期に体調を整えておかないと、来シーズンの撮影半ばから後半に不調に陥ってしまうので、遺伝子的に見れば、徐々にmTORオフにスイッチングします。
年末年始と緩かった食事を、そろそろ見直すときでもあります。
昨年末にお話ししましたように、毎年北半球の太陽光が長く撮影&旅行している3月から10月を、飢餓モード=mTORオフ=オートファジーをオンにして細胞活性化&デトックス=脳のオイル交換を行い「キレ」を出し、執筆や映像の編集にあてている11月から2月を、蓄積モード=mTORオン=オートファジーをオフ=細胞成長=筋力増強期間にして「パワー」を作り、体調を調整しています。
いまはおよそ3ヶ月程度あった蓄積モードから、徐々に飢餓モードに切り替えはじめたところです。

こう考えると、プロ野球選手と同じような年間サイクルで、11月にシーズンが完全に終わり、ゆっくり年末年始を過ごしたあと、2月に入ると自主トレとキャンプイン、そして春から本試合が開幕します。
共に観客を喜ばせるのがビジネスの基本にあり、そのため、日々の鍛錬に余念がありません。
実際、冬季になると幾人かのプロ野球選手にお会いして、この冬に試してみたい心身のトレーニング方法から新しいサプリメントや点滴まで、じっくり談義します。
彼らのバットやグローブは、僕にとってカメラやコンピュータにあたり、目指す地点は異なっていても、道具選びから次のステージに進もうとする志しは同じです。

今週から各球団のキャンプが、いよいよはじまります。
そろそろ僕も次のシーズンに向けて、ゆっくり動き出さねばならない時がやってきました。

季節を分ける「節分」。
気がつくと季節はゆっくり変わり、春の訪れが聞こえるまで遠くありません。
 

高城未来研究所「Future Report」

Vol.555 2022年2月4日発行

■目次
1. 近況
2. 世界の俯瞰図
3. デュアルライフ、ハイパーノマドのススメ
4. 「病」との対話
5. 身体と意識
6. Q&Aコーナー
7. 連載のお知らせ

23高城未来研究所は、近未来を読み解く総合研究所です。実際に海外を飛び回って現場を見てまわる僕を中心に、世界情勢や経済だけではなく、移住や海外就職のプロフェッショナルなど、多岐にわたる多くの研究員が、企業と個人を顧客に未来を個別にコンサルティングをしていきます。毎週お届けする「FutureReport」は、この研究所の定期レポートで、今後世界はどのように変わっていくのか、そして、何に気をつけ、何をしなくてはいけないのか、をマスでは発言できない私見と俯瞰的視座をあわせてお届けします。

高城剛
1964年葛飾柴又生まれ。日大芸術学部在学中に「東京国際ビデオビエンナーレ」グランプリ受賞後、メディアを超えて横断的に活動。 著書に『ヤバいぜっ! デジタル日本』(集英社)、『「ひきこもり国家」日本』(宝島社)、『オーガニック革命』(集英社)、『私の名前は高城剛。住所不定、職業不明。』(マガジンハウス)などがある。 自身も数多くのメディアに登場し、NTT、パナソニック、プレイステーション、ヴァージン・アトランティックなどの広告に出演。 総務省情報通信審議会専門委員など公職歴任。 2008年より、拠点を欧州へ移し活動。 現在、コミュニケーション戦略と次世代テクノロジーを専門に、創造産業全般にわたって活躍。ファッションTVシニア・クリエイティブ・ディレクターも務めている。 最新刊は『時代を生きる力』(マガジンハウス)を発売。

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