先日、西田亮介先生とJBpressで対談をしたところ、その界隈で大変に読まれ評判となりまして、ああやっぱりみんな気にしているんだなと思っていたところです。
秋口解散の3回のタイミング、改造でスベった岸田首相はどこで勝負を賭ける?西田亮介と山本一郎が語り合う、岸田改造内閣と解散総選挙の行方(3)
良くも悪くも結構大変なのは、今回衆参補選が10月22日に二つあり、片方が参院四国、もう片方が衆院長崎4区で、本来ならどっちも自民が議席を確保しなければらないところ、事前の情勢調査で「転び方によっては2敗もあり得る」とか「1勝1敗でも岸田政権にとっては打撃のため解散総選挙が打てない」というような風評になっている面があるからです。
個人的には、岸田文雄さんの心の内としては2敗しても解散する(解散したい)んじゃないの、というのはあります。そのために、内閣改造をやり、経済対策を打ち、統一教会(現・家庭連合)の解散請求命令を手がけるわけですから。6月13日の解散未遂もあって、やるやる詐欺的な雰囲気ですと求心力も下がりますし、この秋の解散を見送ると来年春から5月ごろまでは特にポジティブな話もなく解散の打ちようもないでしょうし、そうなると来秋の自民党総裁選にこの支持率&第4派閥の宏池会で岸田さんは総裁選に出馬するんですかという話にならざるを得ません。下手すると総裁選負け戦が見えたら禅譲・総辞職ですよね。
それもこれも、そもそものプランは「参院四国も長崎4区も今回の補選は自民党有利だし勝てるんじゃないか」という、割と甘いけどまあそう思ってもおかしくないかなという予想を元に解散日程を模索していたからです。ところが、最新の情勢調査ではどっちの選挙区も楽勝とは程遠い、かなり接戦に近い与野党対決になりそうだという数字が見えてきたから泡を喰っている面があるんですよね。
その意味では「何でこんな苦戦する予想なの。信じられない」というのが大本営の受け止め方じゃないかと思っていますが…。まあそこまで両方落とすかどうかは別として、それだけ自民党の足腰の数字は言われているほどよくはなく、調査するほどに課題をたくさん感じるし、岸田さんの人気は実力ほどには無いのだということになります。
何とも残念な流れになっているようですが、さらに壺問題もあってこのタイミングで細田博之さんが衆議院議長を辞任の意向を明らかにしました。これはまた…。
いや、ほんと何してんすかね、という感じなんですが、何してんすかねマジで。
やまもといちろうメールマガジン「人間迷路」
Vol.419 岸田政権解散の可能性に考えを巡らせつつ、反社絡みのネット広告界隈やイーロン・マスク関連のあれこれに触れる回
2023年9月29日発行号 目次
【0. 序文】岸田文雄政権の解散風問題と見極め
【1. インシデント1】オンラインカジノ摘発ドミノでどうするインターネット界隈
【2. インシデント2】イーロン・マスクというリスクの行方をぼんやり考える
【3. 迷子問答】迷路で迷っている者同士のQ&A
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