個人情報を第三者に提供するための条件
いろいろなサービスを利用する上で、私たちは企業に個人情報を渡すことがあります。この時に企業に渡したデータの取り扱いは「個人情報の保護に関する法律」(以下個人情報保護法)で定められており、経済産業分野においては経済産業省が定めるガイドラインが示されています。企業が得た個人情報が複数の企業にまたがって利用されることを「第三者提供」といいますが、本人の同意をとることなく個人情報を第三者提供することは法律で禁じられています。しかしこれには例外があって、ある一定の条件を満たせば、本人の同意なく個人情報を第三者提供できる仕組みがあります。
その条件は、以下の4つの条件を本人に通知あるいは本人が簡単にわかる状態にしておき、そして本人から申し出があれば情報の提供を停止するというものです。
1. 第三者への提供を利用目的とすること
2. 第三者に提供される個人データの項目
3. 第三者への提供の手段又は方法
4. 本人の求めに応じて当該本人が識別される個人データの第三者への提供を停止すること
この仕組みを「オプトアウト」といいます。このオプトアウトの仕組みを整えておけば、本人の同意なく第三者提供を行うことが可能になります。しかしこのオプトアウトの整備以外にも、個人情報をほかの会社に提供できる例外が個人情報保護法には定められています。それが「委託」「事業の承継」「共同利用」という3つの規定です。今回はこの「共同利用」という仕組みが問題のキーになっているとのことなので、この共同利用について法学者で個人情報保護法がご専門の鈴木正朝先生に聞いてきました。

その他の記事
![]() |
実はまだいじくっている10cmフルレンジバックロード(小寺信良) |
![]() |
グアム台風直撃で取り残された日本人に対して政府に何ができるのかという話(やまもといちろう) |
![]() |
kindle unlimitedへの対応で作家の考え方を知る時代(高城剛) |
![]() |
「ヤングケアラー」はそんなに問題か?(やまもといちろう) |
![]() |
自民党党内処分と議員組み換え狂想曲(やまもといちろう) |
![]() |
“YouTuberの質”問題は、新しいようでいて古い課題(本田雅一) |
![]() |
ゲンロンサマリーズ『海賊のジレンマ』マット・メイソン著(東浩紀) |
![]() |
住んでいるだけでワクワクする街の見つけ方(石田衣良) |
![]() |
廃墟を活かしたベツレヘムが教えてくれる地方創生のセンス(高城剛) |
![]() |
「バレなければいい」という行為について(やまもといちろう) |
![]() |
【号外】「漫画村」ブロッキング問題、どこからも被害届が出ておらず捜査着手されていなかった可能性(やまもといちろう) |
![]() |
ドラッカーはなぜ『イノベーションと企業家精神』を書いたか(岩崎夏海) |
![]() |
夕陽的とは何か?(前編)(岩崎夏海) |
![]() |
本当の知性を育む「問いへの感度を高める読書」(岩崎夏海) |
![]() |
「お気持ち質問」本当の意味(小寺信良) |