※高城未来研究所【Future Report】Vol.300(2017年3月17日発行)より

今週は、芦屋にいます。
日本の冬の醍醐味のひとつは、間違いなく温泉で、火山国、地震国である一方、これほど情緒ある観光資源はありません。
僕もこの10年ほど、冬に帰国するたびに日本各地の温泉を廻っていまして、生まれてからこの方、500湯以上は入ったと思いますが、本当の温泉マニアは、2000入湯あたりから「語れる資格がある」そうで、そう考えると、まだまだ果てし無く遠い道のりなのですが、どこかで独自の温泉観のようなものを、一冊にまとめたいと思います。
世界広しといえども、これほど情緒豊かで自然を基調にした観光資源はないと考えています。
さて、その温泉の選びかたですが、基本的には、仕事で訪れた近隣で探すようにしておりまして、同県や近場の有名どころから地元の人ならではの秘湯まで、フラりとまわっています。
今週滞在している兵庫県を代表する温泉といえば、やはり城崎温泉。
同じ兵庫県でも、太平洋側の芦屋とは反対にある日本海に面しているため、電車でも車でも、それなりの時間を要しますが、西日本を代表する温泉地で町の一体感が楽しい場所です。
この城崎温泉が面白いのは、由緒正しい歴史を持ち、温泉街らしい射的や遊技場があるにもかかわらず、若者の町ではないか、と言い切ってもよいほどに、客層が若いのが特徴です。
温泉街といえば、どうしてもご年配者が多く、活気にあふれているとは言い難いのですが、城崎はいつ来ても、若いカップルで溢れており、レトロな街並みと今時のショップが交差する面白い場所です。
そして、それらの違和感がありません。
一方、仕事で滞在している芦屋には、市立温泉がありまして、海にほど近い場所に45度超えの源泉掛け流し温泉があります。
こちらは一見、ただの公衆浴場なのですが、泉質がなんともいえない粘りを持ち、それを楽しむように、会社帰りの地元客で賑わっています。
一般的には、芦屋といえば、豪邸、ブルジョアというイメージがあり、車で20分も山の方へ走ればその通りなのですが、海辺は下町感たっぷりなのが面白いところでもあります。
実はここの温泉は、阪神大震災の時の仮説プレハブ浴場が原点で、それから芦屋唯一の公衆浴場となって、近年、老朽化してきたので大改装されて再オープンしました。
良質な温泉は、大地震と隣り合わせであり、「ハッピーとリスキー」のふたつの間にある不思議な場所だと再認識します。
また、芦屋の市立温泉で特筆すべきは温泉スタンドです。
屋外にあるスタンドから、温泉水の持ち帰りが無制限に無料で、僕が訪れた際にも県外ナンバーの車がポリバケツを満タンにして、次々と持ち帰っていました。
まるで、温泉のテイクアウトというか、ドライブスルーのようです。
今年も日本の冬季を楽しめるのも、あとわずか。
忙しい合間に、もう少しこの国を堪能したいと思います。
高城未来研究所「Future Report」
Vol.300 2017年3月17日発行発行
■目次
1. 近況
2. 世界の俯瞰図
3. デュアルライフ、ハイパーノマドのススメ
4. 未来放談
5. 身体と意識
6. Q&Aコーナー
7. 著書のお知らせ
高城未来研究所は、近未来を読み解く総合研究所です。実際に海外を飛び回って現場を見てまわる僕を中心に、世界情勢や経済だけではなく、移住や海外就職のプロフェッショナルなど、多岐にわたる多くの研究員が、企業と個人を顧客に未来を個別にコンサルティングをしていきます。毎週お届けする「FutureReport」は、この研究所の定期レポートで、今後世界はどのように変わっていくのか、そして、何に気をつけ、何をしなくてはいけないのか、をマスでは発言できない私見と俯瞰的視座をあわせてお届けします。
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