高城剛メルマガ「高城未来研究所「Future Report」」より

年末企画:2019年度の「私的なベストカメラ」

高城未来研究所【Future Report】Vol.444(2019年12月20日発行)より

今週は、東京にいます。

先週末から大阪東京で行っております医療に関する初のトークライブも、今日が千秋楽。
実は、この日を最終日に選んだのは、「スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け」の封切り日だからなんです。
小学生の時から見続けた「スター・ウォーズ」シリーズも、いよいよファイナル。
今回、僕のトークライブも同じテーマで取り組んでおります。
機会あれば、今宵二本立てでお楽しみくださいませ。
May the Force be with you!

さて、この年末は2週に渡り、多くの皆様からご要望を頂戴しました「私的なベストガジェット&カメラ」をお送りしたいと思います。

まず、今週は「私的なベストカメラ」から。

今年も何台買ったか、数えたくありません(笑)。
レンズも含め、この1年間でもっともカメラにお金を使った日本人は、おそらく僕だと思いますが(新車のランボルギーニが買えるほど、、、)、仕事道具な上に、車と違って維持費がかからないのが幸いです。
ええ、モチロン言い訳なのですが。

そんなレンズ沼、カメラ沼に首まで浸かった僕が選んだ2019年「私的なベストカメラ」第1位は、世界初の1億画素ミラーレス中判「富士フィルムGFX100」。

前作「GFX50S」も使っていましたが、やはり1億画素は圧巻です!
同じ1億画素の「ハッセルブラッド H6D-100c」も素晴らしいカメラですが、手振れ補正をはじめとする最近のカメラならではの機能がついておらず、誰でも使えるカメラではありませんでした。
また、「1億画素も必要?」とよく言われますが、一度見てしまうと、なかなか元に戻れないどころか、僕の撮影スタイルを根本的に変えてしまいました。
とにかく広角で撮って、あとでトリミングして使う。
初代SONYα7Rが出た時にも同じことをお話ししましたが、当時3640万画素強だったのが、わずか5年で3倍近い画素数。
この勢いで進化すれば、5年後に5億画素カメラが出るのか!?と思いを馳せますが、僕は「多眼カメラ」が、ミラーレスの次のイノベーションだと考えています。
ミラーレスが、カメラメーカーではない家電メーカーからはじまったように、プロが使うような「多眼カメラ」もカメラメーカーでも家電メーカーでもない企業から、きっと登場するでしょう。

続いて2019年「私的なベストカメラ」第2位は、「ライカQ2」です。
レンズ交換ができないフルサイズセンサーを持つ「ライカQ2」の素晴らしいところは、驚くほどの防塵防滴性能を誇り、まるでGoproのように扱える点です。
今年は、何度も南米に出向き、スコールやら湿度やらで、次々とカメラが壊れるなか、最後まで生き残ったのが、この「ライカQ2」でした。
4730万画素もあることから、ライカすらも28mm固定レンズで撮って、あとでトリミングして使うことを前提に設計され、ボタンひとつで画角が変えられるのも今時です。
高画素化に伴い、いよいよ「広角の時代」になったと実感します。
注意は、ノイズ耐性が弱いところと内外価格差が、あまりに大きい点。
香港では、実質的に40万円代で購入できますが、日本価格68万円+TAX。
この価格差があれば、もう一台それなりのカメラが購入できてしまいます。

そして第3位は、「ソニーα7R4」。
初号機から長年使い続けてきたソニーαRシリーズ最近機種は、6250万画素。
ひとつ前のR3と比べて確実に進化している感がありますが、面白みには欠けるのが正直なところ。
ミラーレスに参入した当初のような挑戦的な試みより、ソニーはレンズなど含め「刈り取り期」に入ったように見えますが、来年2月に発表になる「α7S3」は、密かに期待しています。
暗部耐性を保持しながら、どこまで高画素化できるのかが、楽しみです。

今年を総括すれば、iPhone11Pro(MAX)が、いまだに1200万画素をウロウロしている間に、ミラーレスカメラは対抗すべく、高画素へと向かうことになるだろうと、ここ数年ずっとお話しして参りました。
それが、今年はついに現実となった一年だと感じています。
来年は、画期的な動画カメラの登場に期待したいところです。

次週は、「私的なベストガジェット」を、お届けします!
こちらも、お楽しみに。
 

高城未来研究所「Future Report」

Vol.444 2019年12月20日発行

■目次
1. 近況
2. 世界の俯瞰図
3. デュアルライフ、ハイパーノマドのススメ
4. 「病」との対話
5. 身体と意識
6. Q&Aコーナー
7. 連載のお知らせ

23高城未来研究所は、近未来を読み解く総合研究所です。実際に海外を飛び回って現場を見てまわる僕を中心に、世界情勢や経済だけではなく、移住や海外就職のプロフェッショナルなど、多岐にわたる多くの研究員が、企業と個人を顧客に未来を個別にコンサルティングをしていきます。毎週お届けする「FutureReport」は、この研究所の定期レポートで、今後世界はどのように変わっていくのか、そして、何に気をつけ、何をしなくてはいけないのか、をマスでは発言できない私見と俯瞰的視座をあわせてお届けします。

高城剛
1964年葛飾柴又生まれ。日大芸術学部在学中に「東京国際ビデオビエンナーレ」グランプリ受賞後、メディアを超えて横断的に活動。 著書に『ヤバいぜっ! デジタル日本』(集英社)、『「ひきこもり国家」日本』(宝島社)、『オーガニック革命』(集英社)、『私の名前は高城剛。住所不定、職業不明。』(マガジンハウス)などがある。 自身も数多くのメディアに登場し、NTT、パナソニック、プレイステーション、ヴァージン・アトランティックなどの広告に出演。 総務省情報通信審議会専門委員など公職歴任。 2008年より、拠点を欧州へ移し活動。 現在、コミュニケーション戦略と次世代テクノロジーを専門に、創造産業全般にわたって活躍。ファッションTVシニア・クリエイティブ・ディレクターも務めている。 最新刊は『時代を生きる力』(マガジンハウス)を発売。

その他の記事

「テキストをwebで売る」のこれからの話をしよう(小寺信良)
そろそろ中国の景気が悪くなってきた件について(やまもといちろう)
自己セラピーダイエットのすすめ:酒好き、食いしん坊のスーパーメタボなアラフィフでも健康と若さを取り戻せた理由(本田雅一)
メディアの死、死とメディア(その2/全3回)(内田樹)
高2だった僕はその文章に感情を強く揺さぶられた〜石牟礼道子さんの「ゆき女聞き書き」(川端裕人)
結局Apple WatchとAndroid Wear搭載Watchは何が違うのか(小寺信良)
玄米食が無理なら肉食という選択(高城剛)
メガブランドの盛衰からトレンドの流れを考える(高城剛)
原色豊かな南米で歴史はすべてカラーなのだということをあらためて思い知る(高城剛)
歴史が教えてくれる気候変動とパンデミックの関係(高城剛)
腰痛対策にも代替医療を取り入れる偏執的高城式健康法(高城剛)
「キャラを作る」のって悪いことですか?(名越康文)
「韓国の複合危機」日本として、どう隣国を再定義するか(やまもといちろう)
子どもが飛行機で泣いた時に考えるべきこと(茂木健一郎)
「歳を取ると政治家が馬鹿に見える」はおそらく事実(やまもといちろう)
高城剛のメールマガジン
「高城未来研究所「Future Report」」

[料金(税込)] 880円(税込)/ 月
[発行周期] 月4回配信(第1~4金曜日配信予定。12月,1月は3回になる可能性あり)

ページのトップへ