だから「おもいでばこ」と書いてあれば十分なのだ。型番もあるが、本体には表から見えるところには一切書いていない。箱を開けようとすると、フタのベロの中に「はじめまして(^-^)/」と書いてある。
会社的には、「おもいでばこ」というのがサブブランドということになる。LinkStationやTera Stationなどと同列だ。だがここまで自由にやれるサブブランドは珍しい。これには本社の理解と協力、そして機構設計やデザインチームがそれぞれの思いで、ひとつひとつの小さなことがすべてthe Rest of Usの人のために考えられ、作られている。
ハードウェアに込められた思い
そうは言っても、この新モデル実現は大変だったと根本氏は振り返る。初代の登場は2011年。容量を増やした2代目が2013年。ハードウェアは固定のままで、ソフトウェアでできることはほぼやってきた。そしてどうしても残るのが、ハードウェア的な制約だった。
実際に家庭で前モデルを使っていて、どうしても気になるのが横幅だった。テレビの近くに置くのが前提なので、他のレコーダやチューナーといった機器と並べると、微妙に置き場所に困る中途半端な幅だったのだ。しかも横に廃熱孔があるため、左右がピッタリ付けられない。
まず新モデルは、女性の手のひら程度のサイズを目指した。そして若干上に絞り込んだ形状とした。こうすることで、もし横にピッタリ何かが来ても、廃熱孔を塞がない。
・サイドはテーパーがあるため、横に物が来ても廃熱孔を塞がない

底部は中央部は凹んでおり、ここから吸気する。二の字型のゴム足にも理由がある。旧モデルでは丸い4つ足のゴムだったが、これだと取り込みボタンを押したときに、足のグリップ力が足りず、後ろにズズズッと本体が下がってしまう。これを解消するため、前から押された際のグリップ力を高めたのだ。またボタンも中央に付けられたため、押された力を均等に受け止める。
新モデルは1TBと2TBの2タイプがある。中身は2.5インチのHDDだ。1TBは難なく入ったが、2TBの2.5インチはプラッターの数が多いので、高さが収まらなかった。どうしてもこのサイズにこだわりたかったため、あちこちのベンダーから探した結果、ようやく高さ9.5mmのHDDが見つかった。かなり高コストだが、無理をしてこれを採用することに決めた。
GUIは、高速化したに留まらず、文字も綺麗になった。実は旧モデルのGUIは、内部的には720Pで作られており、それをHDMI出力時に1080にアップコンバートしていたのだ。今回は、内部処理も1080で行なっているため、文字のにじみもなく、解像感もアップした。
一方で動画再生は、旧モデルも2011年当時のアーキテクチャとしては、破格に強力だった。これは旧おもいでばこが、Blu-rayプレイヤーに使われるプロセッサを搭載していたからだ。だがあれから数年が経ち、Blu-rayプレイヤーも需要が減ったことで、プロセッサの入手が困難になった。そこで今回の新モデルでは、タブレットなどでよく使われるプロセッサに変更した。
だがそうなると、アーキテクチャ的にもソフトウェア的にも、全部作り直しである。まずはその下回りをきちんと作ることを最優先とし、GUIのようにユーザーから見える部分は、ほぼ前モデルを踏襲することとなった。新メニューや新機能追加は、発売後また徐々にアップデートで改善していくという。
その他の記事
|
外資系企業の「やり得」を止められるルール作りこそがAI規制の本丸(やまもといちろう) |
|
沖縄の長寿県からの転落で考える日本の未来(高城剛) |
|
急成長SHEINを巡る微妙で不思議な中華商売の悩み(やまもといちろう) |
|
「常識の毒」を薬に変える(名越康文) |
|
平成の終わり、そして令和の始まりに寄せて(やまもといちろう) |
|
ボブ・ディランとぼく(ロバート・ハリス) |
|
温泉巡りで気付いた看板ひとつから想像できる十年後の街並み(高城剛) |
|
メルカリなどCtoCプラットフォームを揺るがす「隠れB」問題(やまもといちろう) |
|
インドのバンガロール成長の秘密は「地の利」にあり(高城剛) |
|
脱・「ボケとツッコミ的会話メソッド」の可能性を探る(岩崎夏海) |
|
ビッグマック指数から解き明かす「日本の秘密」(高城剛) |
|
『「赤毛のアン」で英語づけ』(2) 何げないものへの〝感激力〟を育てよう(茂木健一郎) |
|
国家に頼らない「あたらしい自由」を目指すアメリカ(高城剛) |
|
任天堂の役割は終わったのか スマホでゲーム人口拡大を受けて(やまもといちろう) |
|
迷子問答代表質問:生成AIの波に翻弄される映像制作者(やまもといちろう) |












