家入一真
@hbkr

家入一真メールマガジン「家入学級」より

「プログラマー的思考回路」が人生を変える

 スーパープログラマーにならなくてもいい

とはいえ、最初に言ったけど、一定レベルまではプログラミングに向き不向きなんてないです。基本から先は、本当に向いてるか向いてないか、努力するかしないかが問題になってくるけど、僕なんかはそこそこプログラミングができるタイプなので、そこまでいかなくていいと思っちゃう。どうしてみんなスーパープログラマーになりたがるのか、不思議でしょうがない。

僕は、スーパープログラマーにもなりたいと思ったことはない。だって作りたいサイトなりシステムが動けば十分だもの。一応デザインもそこそこできるから、最低限サイトの運用はできる。実際、僕のHPは自分で作っています。

※KAZUMA IEIRI
http://ieiri.net

こんな風に、目的が達成されればそれでいい。職人タイプのエンジニアは、ソースコードというプログラミングのコードをいかに美しく書けるかにこだわったりするけれど、そういうの、ユーザーからしたら関係ないもんね。もちろんその後メンテナンスする側からしたら美しく書いてあった方がいい。でも、最初の段階で動くものを作ろうとしたときに、コード美しいかどうかはそこまで重要ではない。(※)

だから、プログラミングを始めたいと思っている人は「自分は向いてないかもしれない」といって早々に諦めないで、とりあえずやってみてほしい。勉強するお金がないなら、僕がときどき開催している「青空学区」という無料のプログラミングスクールを利用するのも手です。

※「青空学区」
http://team.aozora.sc/stayorstudy/home.php

まずはトライ&エラーを繰り返して、基本を習得してから、スーパープログラマーになるかどうかを考えてみてください。逆に言えば、プログラミングを習得することで、論理的思考が身につくかも?

※編集注
もとペパボ社員でBASEのCTO、えふしん氏 @fshin2000 は、個人サイト「fs garage」にて、家入先生の書くコードについて以下のように語っています。
<スタートアップや新規事業に限った技術的負債の考え方>から抜粋
「家入さんの書くコードは、フレームワークなどを好む専門の技術者からして見たら、たいがいが技術的負債だったのではないかと思います。しかし同時にアイディアマン、アントレプレナーの書くソースコードとして強烈な資産価値を生む存在でもあったように思えます。」
http://f-shin.net/fsgarage/2925

責任を転嫁して漠然と悩みを抱え続ける人

プログラマー志望の子のやる気を削いでしまいそうなので、プログラミングの向き不向きの話は実はあまりしたくないんです。とはいえ、プログラマー的思考はすごく大切。要は、何事においても「なぜそうなのか」を論理的に考えられるかどうかなんです。プログラミングに向いていない、論理的思考が苦手な人は、“漠然と”自分の問題を抱えてしまいがち。

例えばLINE@で、こんな悩み相談をしてくる子がいました。

「これまで散々親に迷惑をかけたから、大学を卒業してちゃんと就職して、親を安心させたい。でも明日学校に行きたくありません」

これを読んだときに、「この子はプログラミングに向いてないなぁ」と思いました。

「自分がちゃんと就職したら安心して、就職しなかったら安心しない」というのは、“親の課題”なんですよね。親は子どもの就職によって一喜一憂するものだけど、それは親自身が乗り越えるべきもの。もちろん親のことを思う気持ちや、親が課題を乗り越えるためにサポートすることはいいことだけど、親の課題と自分の課題は切り分けること!

じゃあ自分の課題。自分は自分として、考えるべきことがある。大学をちゃんと卒業できるのか、就活をするのか、そもそも就職するべきなのか。これをまず解決しないことには、自分の心の安定はなく、自分の心が安定しない限りは親も安定しないよね。

自分の不安も、親の課題も、全部ひっくるめてぐちゃぐちゃになってるから、「どうすればいいのかわかんない」となる。そういう漠然とした悩みは、こんがらがった紐を順番にほどいていく作業が必要なんです。一つひとつ、丁寧に。

でも、多くの人はそれを覆おうにして、ほかの課題を持ち出してくる。自らごっちゃにしちゃうんですよ。自分の不安を他人や社会に転嫁しちゃう人って、すごく多いんだよね。僕はそういうの、本当好きじゃない。プログラマー的な思考じゃないと思います。

こんな風に話しておきながら、僕だってときには課題がごっちゃになってテンパることもあります。そうならないためには、以下の2つのことを心がけています。

<じっくり腰を据えて自分と向き合う>

<とことん自分の頭使って考える>

「なんか不安」な状態って気持ち悪いよね。それを気持ち悪いと思わない人もいるけど、僕は気持ち悪い。「なんか不安」だったら、「その不安のもとって何だろう」と考える。そして、それは今すぐ解決できることなのか、できないことなのかを分けて、今すぐ解決できることはすぐに解決しちゃう。だって、モヤモヤしたままだと、ほかのことに手がつかなくなってしまうから。

僕はすごくロジカルに自分の思考を考えているつもりです。みんな「なんか不安」なまま、ずっとモヤモヤしながら生きがちでしょ。自分としっかり向き合って考えていけば、解決する悩みってすごく多いんですよ。

 

家入一真メールマガジン「家入学級

2015年4月7日 Vol.35時間割

1時間目:今日の授業「悩みが解決する!? プログラマー的思考のすすめ/嘘をつかない誠実さ」

2時間目:【Q&A】片思いがつらい/人の死とは?/宗教の勧誘

3時間目:ランダム写真日記

4時間目:メディア情報・活動予定/学級日誌/次号予告

30ダメだけど、なぜかみんなに愛されてやまない連続起業家・家入一真が、4ヶ月の準備期間を経てメルマガ界に帰ってきました!(通算3度目) 学校嫌いだった著者が「学校では教えてくれない、この世を生きる術」について、ときにマジメに、ときにはゆるく語ります。日頃、twitterで寄せられる悩みに140字を超えて答えるコーナーや、ゲストを迎えた対談、講演録なども掲載。 自分の夢に向かって頑張っている人も、世の中にちょっと生きづらさを感じている人も。日本一自由な学び場メルマガ、「家入学級」に来たれ!

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家入一真
1978年生まれ。起業家/投資家/クリエイター。悪ふざけをしながら、リアル・ネットを問わず、カフェやWEBサービスや会社など、遊び場を作りまくっている。JASDAQ最年少上場社長。40社程の若手ITベンチャーにも投資している。解放集団Liverty代表、JASDAQ上場企業paperboy&co.創業者、カフェ運営企業partycompany Inc.代表取締役、ベンチャー投資企業partyfactory Inc.代表取締役、クラウドファンディングCAMPFIRE運営企業ハイパーインターネッツ代表取締役。個人名義でも多数のウェブサービスの立ち上げを行うクリエイターでもある。

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