※高城未来研究所【Future Report】Vol.372(2018年8月3日発行)より

今週は京都にいます。
秋の紅葉シーズンまでに、どうにか「Nextraveler京都」(電子版のみ)を出すべく最後の追い込みをしておりまして、いわゆる「京都らしい」と言われる神社仏閣がまったく出てこない、いままでにない京都旅行ガイドを作っています。
昨年の7月から取材を開始し、この一年で四季折々に訪れ、述べ一ヶ月以上京都滞在しながら、この夏も取材を続けています。
京都の魅力は、四季にあります。
春の桜や夏の川涼み、秋の紅葉から冬の雪景色まで、色とりどりの日本らしい情景が、ここにはあります。
それも、街のなかで四季を感じることができるのが、京都の素晴らしさです。
この京都の街とは、以前もお話ししましたように、東は河原町通、西は堀川通、北は丸太町通、南は四条通に囲まれた中だけを「京都」と生粋の京都人は言います。
その真ん中を横に走る御池通と縦の烏丸通をもって「田の字地区」と呼ばれており、ここには、ほとんど神社仏閣がありません。
つまり、京都人の日常に、神社仏閣はないのです。
さて、今週の京都は36度。
先週39.8度まで上がったことを考えると、少しは暑さも和らいでいるようにも思いますが、まだまだ外歩きには向きません。
そんなこともあって、面白い飲食店をタクシーで渡り歩くような日々を送っておりますが、京都は昔から街ですので産地から遠く、かつてインフラや交通手段がいまほど発達していなかった時代には、新鮮な食材が豊富な場所とは言えなかったそうです。
そこで、味を工夫する技術が生まれ、京料理が発展していきました。
今週も友人たちと、京都の美味しい店を探訪しましたが、京都人は、和食に一万円以上払わなければ食べられない店には、遠路から訪れる友人を絶対に誘いません。
これが「おもてなし」だと言い、ミシュランに載るような高級和食店は「観光客のもの」と断罪し、地元料理業界の裏側を知る人たちは、「ボッタクリにもほどがある」と、口々に言います。
一方、観光客からしてみれば、「せっかく来たんだし」と考え、「多少高くても」有名店に行きたいと考えます。
その結果、ミシュランに載るような高級和食店は、「観光客のもの」になり、驚くほど高い値段は、金融緩和の影響もあって年々高騰しているのです。
言葉だけが先行する「おもてなし」の意は、「心がある待遇」を指し、この「心」には、その店の価格も含まれます。
本来、お遍路における「お布施」の精神が「おもてなし」だったはずですが、いつの間にか、「高価格による高サービス」へと、すり替わってしまったように思います。
同じように「美味しい」は、この時代「味」だけを意味しません。
人間の知覚全般で味わう現代の食文化人は、一食数万円する店に反旗を翻すのが正しい行動です。
神社仏閣が一切ない、一食数千円で四季を楽しむ「本当の京都ガイド」は、この秋リリース予定です。
何卒お楽しみに。
高城未来研究所「Future Report」
Vol.372 2018年8月3日発行
■目次
1. 近況
2. 世界の俯瞰図
3. デュアルライフ、ハイパーノマドのススメ
4. 「病」との対話
5. 身体と意識
6. Q&Aコーナー
7. 著書のお知らせ
高城未来研究所は、近未来を読み解く総合研究所です。実際に海外を飛び回って現場を見てまわる僕を中心に、世界情勢や経済だけではなく、移住や海外就職のプロフェッショナルなど、多岐にわたる多くの研究員が、企業と個人を顧客に未来を個別にコンサルティングをしていきます。毎週お届けする「FutureReport」は、この研究所の定期レポートで、今後世界はどのように変わっていくのか、そして、何に気をつけ、何をしなくてはいけないのか、をマスでは発言できない私見と俯瞰的視座をあわせてお届けします。
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