※高城未来研究所【Future Report】Vol.395(2019年1月11日発行)より

今週は、金沢にいます。
もうじき渡航を予定している欧州と南米に出発する前に、日本各地を巡りながら、この春発売予定の新刊を書く日々を送っています。
せっかく冬の美しい金沢に滞在しても、ほとんどホテルのなかで執筆していては、街をあまり楽しむことができません。
炊飯器を持ち込み、ひたすら玄米を食し、瞑想と執筆を繰り返していると、場所や時間どころか、次元そのものが移動するような不思議な感覚に陥ります。
現在、何年かに一度出版している未来予測の本を書いています。
人類の歴史には、不思議とサイクルがあり、その理由は、人間の欲望が太古もいまも変わりない。
飽くなき人とモノの蒐集を続け帝国化し、その後飽和を迎え、収取がつかなくなって分裂する。
これが、人間が作り出した「欲望のサイクル」だと僕は考え、次を予測しています。
人類の文明がはじまったと言われる紀元前4000年前から、我々の社会は統合と分断を繰り返してきました。
ローマ帝国に代表される巨大な単一市場形成は、やがて崩壊を迎え、その後、再び統合され帝国が作られていくのは、歴史のリズムに他なりません。
その背景にあるのは、蒐集に魅せられた人間の飽くなき欲望なのは前述した通りですが、実はもうひとつ、世界規模の気候変動と、それによる民族移動の影響も大きいと考えられています。
ローマ帝国は、北部からのゲルマン民族の大移動に押される形で分断を迎えましたが、この背景には気候変動がありました。
気候変動により生活が維持できなくなり、南下せざるを得なかったゲルマン民族は、否が応でもローマ帝国と衝突します。
また、オスマントルコ帝国の崩壊やフランス革命まで、歴史が大きく揺れ動く背景には、気候変動による「小氷期の到来」がありました。
小氷河期には農作物が取れなくなるばかりでなく、生活そのものに支障が出て、結果、人々は移動をはじめ、時の権力者とぶつかりあい、革命が起きたのです。
つまり、人々の移動が活発になると、それまでに帝国や単一市場は、形を崩すことになるのが歴史の教えです。
現在、経済的理由による民族の移動がはじまっていますが、これは大きな世界的な変化の序章に過ぎません。
今後、人類は、「小氷期の到来」に直面し、およそ30年後に、歴史的大転換点を迎えることになるのです。
東京より、5度以上気温が低い北陸の金沢で、いつもと違う寒さを感じながら、久しぶりに執筆している未来予測本。
タイトルも未定ですが、うまくいけば、この春、皆様にお届けできると思います。
予定ですけど。
高城未来研究所「Future Report」
Vol.395 2019年1月11日発行
■目次
1. 近況
2. 世界の俯瞰図
3. デュアルライフ、ハイパーノマドのススメ
4. 「病」との対話
5. 身体と意識
6. Q&Aコーナー
7. 連載のお知らせ
高城未来研究所は、近未来を読み解く総合研究所です。実際に海外を飛び回って現場を見てまわる僕を中心に、世界情勢や経済だけではなく、移住や海外就職のプロフェッショナルなど、多岐にわたる多くの研究員が、企業と個人を顧客に未来を個別にコンサルティングをしていきます。毎週お届けする「FutureReport」は、この研究所の定期レポートで、今後世界はどのように変わっていくのか、そして、何に気をつけ、何をしなくてはいけないのか、をマスでは発言できない私見と俯瞰的視座をあわせてお届けします。
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