【対談】やまもといちろう×茂木健一郎

小保方問題、ネトウヨとの絡み方などなどについて茂木健一郎さんに直接ツッコミを入れてみた

茂木:それは結果論じゃないですか。それに、面接について「英語での口頭試問がなかった」なんて、ちまちました話ですよ。そういう批判に夢中になっている日本人ははっきり言って「バカ」だと思うんだよね。まったく戦略性がないし、分析的思考のかけらもない。そうした批判をいくら熱心にしたところで、日本の国力が上がるかと言えば、上がらないでしょう。日本で「自分がエリートだと思っている」人たちって、海外のいわゆるベスト・アンド・ブライテスト(聡明なエリート層)から見ると、かなり見劣りすると思いますよ。

 

山本:うーん、リスクバランスが非常に欠けているというのは、私も感じているところではあるんですけど。それに、国力を引き上げることが重要だというのも同意します。

 

茂木:山本さんは、引き上げてようとしてるの?

 

山本:そうですね。ただ私の考えでは、平均値を上げないことには全体のクオリティが保てないと思うんです。裾野がせまければ、ピークに立てるエリートの数も少なくなるわけで。

 

茂木:サッカー選手は、ワールドカップに出ているトップ選手のパフォーマンスを見て自分たちに何が足りないのか気がつくわけだから、他の分野の人も同じだと思うんだよね。ごちゃごちゃ言わなくても、「すごい人の背中を見て、あとはそれぞれで考えて」でいいかなと思っているんだけど。

 

山本:もちろんピラミッドの高みをどんどん高くしていって、あとは自然についてくるのを待つ方法もあると思いますけど、一方で高みを上げるためには、そもそもの競争環境を改善していかなければならないとも思います。みんな、意外と打たれ弱かったりするわけじゃないですか。専門家たちも、ツイッターで罵声を浴びせられて嫌になったりしている人も多いはずです。そういう環境をどうにかするというのも、これからの日本を考える上でのひとつの重要命題だと思います。

 

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※この対談の続きは、やまもといちろうさんのメルマガ「人間迷路」で連載されています。

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やまもといちろう
個人投資家、作家。1973年東京都生まれ。慶應義塾大学法学部政治学科卒。東京大学政策ビジョン研究センター客員研究員を経て、情報法制研究所・事務局次長、上席研究員として、社会調査や統計分析にも従事。IT技術関連のコンサルティングや知的財産権管理、コンテンツの企画・制作に携わる一方、高齢社会研究や時事問題の状況調査も。日経ビジネス、文春オンライン、みんなの介護、こどものミライなど多くの媒体に執筆し「ネットビジネスの終わり(Voice select)」、「情報革命バブルの崩壊 (文春新書)」など著書多数。

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