高城剛メルマガ「高城未来研究所「Future Report」」より

2016年米国大統領選候補、スコット・ウォーカー氏が思い描く「強いアメリカ」像

高城未来研究所【Future Report】Vol.218(2015年8月21日発行)より
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今週は、2016年米国大統領選共和党候補スコット・ウォーカー氏につきまして、私見たっぷりにお話ししたいと思います。

先週お話しましたように、意外!なことにドナルド「暴言王」トランプの独走は、まだ続き、民主党のヒラリー・クリントンと肩を並べるほどになりました。
それをジワジワと追い上げているのが、共和党候補スコット・ウォーカーです。

現在、共和党候補首位を走るドナルド・トランプは69歳、続くはブッシュ家でもっとも優秀だと言われるジェブ・ブッシュが62歳、そして、民主党のヒラリー・クリントンは67歳と候補の高齢化が問題視されているいま、49歳のスコット・ウォーカーは若さを武器に、「未来」をテーマにキャンペーンを繰り広げています。

基本的に米国人は、意欲的で新しいものが好きであることは間違いありません。
日本では、一年生議員が突如として総理大臣になることは政治制度的にも絶対にありませんが、米国ではその時々の実力が極めてフェアに評価されることから、彗星の如く現れた人物が大躍進する可能性があります。

これが長年下積みを積みながら根回しをして、やっと総理大臣になる日本の政治システムとは根本的な違いで、素早く大きな変化に対応し、常に緊張感をもたらすことになる米国の強みそのものでもあります。

事実、バラク・オバマ現大統領は、2004年にイリノイ州選出上上院議員に初当選した2年後に大統領選に出馬表明し、その2年後には米国大統領に就任したのです。

さて、スコット・ウォーカーは2010年のティーパーティ運動で頭角を現し、2011年にウィスコンシン州知事に就任するも翌年2012年にリコールされ、しかし巨額の政治資金を集め、対立候補を徹底的に叩きのめして再選した、とても温厚とは言えない政治家です。

先月正式に2016年大統領選に出馬表明するとともに、「5年後には中国は米軍より強大な海軍を持つゆえ、米軍にもっと投資をすべきだ」と発言し、「力による平和」をめざすと述べ波紋を呼んでいます。

こう考えると、米国の大統領候補の多くは「タカ派」であり、それが「強いアメリカ」をイメージさせ、あとは各人の対中戦略の違いだけのように思います。
いま米国としては、さらなる「世界的な戦勝国」になる必要が是が非でもあるはずで、それは単なるイメージだけではなく、軍事的経済的両面を意味します。

すなわち、軍事面で考えれば、もしスコット・ウォーカーが次の米国大統領に就任すれば、日本は米国のための中国防波堤の役割が高くなり、一方、ヒラリー・クリントンが次の米国大統領に就任すれば、日本は米国のために、中東やアフリカ、時には朝鮮半島の治安維持に協力せざるを得ません。

いま、日本が考えるべきは、次期大統領が「強いアメリカ」をイメージするために、一体なにをしてくるのか、を先読みすることが大切だと思います。

そして、それを考える時間は正直あまりありません。来年秋の大統領選の前に、世界のあらゆる国々は、あたらしい国家の指針を先に決めておく必要があるのです。

 

┃高┃城┃未┃来┃研┃究┃所┃【Future Report】
Vol.218
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/ 2015年8月21日発行 /

■目次
1. 近況
2. 世界の俯瞰図
3. デュアルライフ、ハイパーノマドのススメ
4. マクロビオティックのはじめかた
5. 身体と意識
6. Q&Aコーナー
7. 著書のお知らせ

23高城未来研究所は、近未来を読み解く総合研究所です。実際に海外を飛び回って現場を見てまわる僕を中心に、世界情勢や経済だけではなく、移住や海外就職のプロフェッショナルなど、多岐にわたる多くの研究員が、企業と個人を顧客に未来を個別にコンサルティングをしていきます。毎週お届けする「FutureReport」は、この研究所の定期レポートで、今後世界はどのように変わっていくのか、そして、何に気をつけ、何をしなくてはいけないのか、をマスでは発言できない私見と俯瞰的視座をあわせてお届けします。

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高城剛
1964年葛飾柴又生まれ。日大芸術学部在学中に「東京国際ビデオビエンナーレ」グランプリ受賞後、メディアを超えて横断的に活動。 著書に『ヤバいぜっ! デジタル日本』(集英社)、『「ひきこもり国家」日本』(宝島社)、『オーガニック革命』(集英社)、『私の名前は高城剛。住所不定、職業不明。』(マガジンハウス)などがある。 自身も数多くのメディアに登場し、NTT、パナソニック、プレイステーション、ヴァージン・アトランティックなどの広告に出演。 総務省情報通信審議会専門委員など公職歴任。 2008年より、拠点を欧州へ移し活動。 現在、コミュニケーション戦略と次世代テクノロジーを専門に、創造産業全般にわたって活躍。ファッションTVシニア・クリエイティブ・ディレクターも務めている。 最新刊は『時代を生きる力』(マガジンハウス)を発売。

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