若林理砂
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「自然な○○」という脅し–お産と子育てにまつわる選民意識について

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産み場所は考えていますか?

Twitterでフォローさせて頂いてるお医者さんがこのブログを紹介されていたので、今回は自然なお産とか子育てについて。まあ、ざっと読んでみてよ。

「自然出産」を礼賛するメディアの背景:宋美玄ブログ

わたしはですね。自然なお産・自然な子育てってカテゴリーに入っている事柄が、実はあまり好きではありません。なんというか、妙な気分になるんですよ。私自身、『分娩台よさようなら』とか『命を産む』とか『幸せなお産が日本を変える』とか『ニューアクティブバース』とか散々読んだクチで、「助産院で産みたい」「母乳育児が!」「布おむつじゃないと!」「自宅出産もいいな……」などなど。いわゆるナチュラル志向の妊婦だったのですよ、最初ね。

でも、最初にかかった産婦人科医師のすごい剣幕に「これは?!」と思って勉強しなおしたんだよね。ちなみに、その先生がどこの先生かというと、ここ。

目黒東口レディースクリニック

めちゃくちゃ混んでます。ものすごい待たされます。でも、凄くいい先生。分娩は取り扱ってないので、出産に関しては別の大きな病院を紹介してもらったんだけどね。

先生が「産み場所は考えていますか?」と聞かれたので、「助産院とかはどうなんでしょう。」と聞いたときの先生の話しぶりったら!

「助産院で産むなら紹介状は一切書かないよ。お母さんにとって心地よいお産が赤ちゃんにとって安全なものではないんだからね! お母さんは出産ではめったに死なないけど、赤ちゃんは死にますよ」と、ものすごく丁寧にかつきっぱりとお話ししてくださいました。

この先生、産婦人科医としては相当変わっていると思われ、ダウン症児の年齢別発生率の表を見せながらクアトロテストについての詳細な説明をしてくださって、「これを受けるなら、異常があった場合は中絶手術を受ける前提で受けてもらいます」とおっしゃったり、

羊水検査の事故発生率が1/300程度で、35歳の妊娠のダウン症児発生率である1/297の方が事故発声率を上回るために羊水検査適応になること、ダウン症児が現在日本では受け皿が十分とは言えず、さらに医学の発達により長命になったため、親が亡くなってもひとりで生きていかなければならなくなること、しかしダウン症の子供たちの天真爛漫さのすばらしさ、などなど。あらゆる妊娠についてのリスクを包み隠さずお話くださいました。

あ、そうそう、私はすごく勉強になったけど、普通の妊婦さんだったら涙目になるかもしれない先生ですから、「若林先生がいい先生だっていうから!」って受診する際はお気をつけください(苦笑)。

甘いところ一切なしの先生ですから。

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若林理砂
1976年生まれ。鍼灸師・アシル治療室院長。高校卒業後に、鍼灸免許を取得し、エステサロンの併設鍼灸院で、技術を磨く。早稲田大学第二文学部卒。2004年、アシル治療室開院。現在3ヵ月先まで予約が埋まるほどの人気を集めている。

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