高城剛メルマガ「高城未来研究所「Future Report」」より

「人間ドック」から「人間ラボ」の時代へ

高城未来研究所【Future Report】Vol.447(2020年1月10日発行)より

今週は、金沢にいます。

一年に一度、人間ドックを受診するようにしておりまして、昨年から金沢の「スコール/浦田クリニック」で、頭のテッペンからから足の先まで、かなり細かく診ていただくようになりました。

いままで、毎年のように日本中にある最先端と言われるクリニックを廻って人間ドックを受けて参りまして、その大半が内装の豪華さなどを売りにしてましたが、この金沢のクリニックが他と違うのは、内視鏡を使った「目に見える検査」と有機酸検査やSNPs検査などの「目に見えない検査」を、あわせて行う点にあります。

いわゆる人間ドックは、MRI(MRCP)やCTを駆使して、外からでは見えない人体の内部を可視化してきました。
古くはレントゲンからエコー検査まで、近代医療の進歩は、この点にあると言っても過言ではありません。

しかし、それは物理的にある臓器を可視化したに過ぎませんでしたが、21世紀になって登場したリキッドバイオプシーやバイオロジカル検査は、血液や尿、唾液などの代謝物からバイオハックし、腸内環境から今後発病するであろう疾病、さらには遺伝的性格まで、「実際には目に見えない」ものを可視化できるようにしたのです。
リキッドバイオプシーは、分子生物学において使用される分析手法を応用することにより、血液等、少量の体液を採取してポリメラーゼ連鎖反応等の技術を用いて、未来(の疾病等)を見通せます。

また、バイオロジカル検査は、体内で起こっている生化学的状態を調べる検査で、そこで判明したアンバランスな状態を正すことにより、健康を取り戻すことが出来るのが特徴です。
これにより、いままで原因不明だった疾病から、ストレスで片付けられていた不定愁訴が大きく改善するだけでなく、友人たちを見る限り、性格に大きな変化が見受けられるのが面白いところです。
多くの友人たちが、穏やかになっていくのを見ると、まるで魔法にかかったようにも思えます。

いままで病院やクリニックは、ケガや疾病を治す等、問題が出た時に行く場所でしたが、あたらしいアプローチを試みるクリニックでは、心身のパフォーマンスを最大限に発揮し、未来を変えるための場所なんだと実感しています。

さらに、この先には「遺伝子マネージメント」があります。
やる気が出ない原因や頭の回転を高め、記憶力を良くすることができる時代。

船渠(船を修理・点検するための設備)を意味する 「dock」を語源とする「人間ドック」は、もしかしたら、チューンナップのための「人間ラボ」になりつつあるのかもしれないな、と考える今週です。
 

高城未来研究所「Future Report」

Vol.447 2020年1月10日発行

■目次
1. 近況
2. 世界の俯瞰図
3. デュアルライフ、ハイパーノマドのススメ
4. 「病」との対話
5. 身体と意識
6. Q&Aコーナー
7. 連載のお知らせ

23高城未来研究所は、近未来を読み解く総合研究所です。実際に海外を飛び回って現場を見てまわる僕を中心に、世界情勢や経済だけではなく、移住や海外就職のプロフェッショナルなど、多岐にわたる多くの研究員が、企業と個人を顧客に未来を個別にコンサルティングをしていきます。毎週お届けする「FutureReport」は、この研究所の定期レポートで、今後世界はどのように変わっていくのか、そして、何に気をつけ、何をしなくてはいけないのか、をマスでは発言できない私見と俯瞰的視座をあわせてお届けします。

高城剛
1964年葛飾柴又生まれ。日大芸術学部在学中に「東京国際ビデオビエンナーレ」グランプリ受賞後、メディアを超えて横断的に活動。 著書に『ヤバいぜっ! デジタル日本』(集英社)、『「ひきこもり国家」日本』(宝島社)、『オーガニック革命』(集英社)、『私の名前は高城剛。住所不定、職業不明。』(マガジンハウス)などがある。 自身も数多くのメディアに登場し、NTT、パナソニック、プレイステーション、ヴァージン・アトランティックなどの広告に出演。 総務省情報通信審議会専門委員など公職歴任。 2008年より、拠点を欧州へ移し活動。 現在、コミュニケーション戦略と次世代テクノロジーを専門に、創造産業全般にわたって活躍。ファッションTVシニア・クリエイティブ・ディレクターも務めている。 最新刊は『時代を生きる力』(マガジンハウス)を発売。

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