※やまもといちろうメールマガジン「人間迷路」Vol.116<選挙総括に辻元清美女史との対談についてプラスアルファを網羅的に語る回>2014年12月24日発行より
今回の衆議院選挙は、非常に実りのあるものでした。
というのも、ネット調査の手法が格段に進歩してきて、公示前の状態からシナリオ別の予想を描いて判断していくというのはとても困難の伴う作業の連続なのですけれども、各メディアの行う期日前投票の出口調査が日を追って進むごとに手ごたえを感じた毎日でありました。
選挙は予想屋など不要であり、あくまで主役は国民であって、民主主義とは参加することであります。その中でなぜ情勢を分析するかというと、国民が何を考え、どのような争点でどういう態度を取っているかを知ることが、ひいては国民の意に沿う政治が行えるからなんじゃないかと思うわけです。つまり、ニーズを適切に掴むことによって、それを選挙戦の中で発言せしめ、議席を獲得した暁には国民の請託にしっかりと応えていく政治を行うことが、民意を国政に活かす基本なのだろうと考えるからです。
今回の選挙でお気づきの方は多かったかと思いますが、今回は与野党共に、知名度の高いタレント候補を擁立して選挙戦の目玉にするということはありませんでした。政治に対する分析が進むにつれ、党務、幹事業務のレベルで「国民に知られているから票が集まるというわけではない」という理解が為され、候補者選定の中ではやはり政治に対してしっかりとした意見を持ち、意欲を抱える人を登用しようという考えに変わってきているということが大きいのではないでしょうか。
参院選や地方選においては、全国的な知名度や特定の権利団体からの後押しを期待して議席確保に動きたいという考えはあるのかもしれません。しかし、国民が思う以上に、政治の世界はそれなりに危機感を覚えてしっかりとした対策を打ち始めているということが実感できます。
その意味では、本当にいい方向なんじゃないかと思うんですけどね、どうでしょうか。
やまもといちろうメールマガジン「人間迷路」Vol.116<選挙総括に辻元清美女史との対談についてプラスアルファを網羅的に語る回>
【0. ヘッドストーリー】戦い(の見物)を終えて
【1. インシデント1】調査方としての、衆議院選挙総括
【2. 対談】辻元清美さんと対談しました
【3. インシデント2】より高度化するサイバー攻撃がもたらす危機
【4. 迷子問答】迷路で迷っている者同士のQ&A
「人間迷路」のご購読はこちらから
その他の記事
近頃人気があるらしいコンサルタントという仕事の現実とか(やまもといちろう) | |
見た目はあたらしいがアイデアは古いままの巨大開発の行く末(高城剛) | |
自民党党内処分と議員組み換え狂想曲(やまもといちろう) | |
組織変革とは、まず自分が変わろうとすること(やまもといちろう) | |
「50歳、食いしん坊、大酒飲み」の僕が40キロ以上の減量ができた理由(本田雅一) | |
テレビと政治の関係はいつから変質したのか(津田大介) | |
秋葉原の路上での偶然の出会いこそが僕にとっての東京の魅力(高城剛) | |
週刊金融日記 第309号【東大現役合格率上位15校すべてが男子校か女子校だった、麻生財務大臣は森友問題でG20欠席】(藤沢数希) | |
年内に来る? Wi-Fi Awareとは(小寺信良) | |
「人を2種類に分けるとすれば?」という質問に対する高城剛の答え(高城剛) | |
鉄腕アトムの呪い(西田宗千佳) | |
19人殺人の「確信犯」と「思想の構造」(やまもといちろう) | |
1級市民と2級市民の格差が拡がるフランスの実情(高城剛) | |
殺人事件の容疑者になってしまった時に聴きたいジャズアルバム(福島剛) | |
負け組の人間が前向きに生きていくために必要なこと(家入一真) |