※高城未来研究所【Future Report】Vol.400(2019年2月15日発行)より

今週は、ボリビア・アマゾンの奥地、サンホセ・デ・カヴィートにいます。
毎年、最低でも一度は電気が「圏外」に滞在するように心がけておりまして、ここサンホセ・デ・カヴィートは、電気も水道もガスもインターネットも、いわゆるインフラは、一切ありません。
人々は、温水シャワーの代わりに、動物たちと池に入り、集落のあらゆる場所に成っている果物を絞って、渇きをしのぎます。
一見、厳しい生活に思えるのは都会から来た人だけで、慣れた頃に感じる、暑さが和らぐサンセットの気持ち良さは、まるで天国のように思えます。
一方、都会に滞在すると、デザインされたホテルのデザインされた浴室でデザインされた蛇口が当たり前となり、ミニバーからパッケージされた冷えた飲み物を手にすれば、例え一泊でも、最後に数万円の清算をする必要がありますが、この集落では、そのような必要が一切ありません。
ジャングルに成る果物は、天からの恵みだと考えられており、村人もゲストも自分の分程度なら、自由に採って構いません。
シャワーを浴びられないのも、3日もすれば慣れるもので、その頃から、自然と一体になるような、「不思議な感じ」が自分の内部から芽生えるのを実感します。
この言葉に表せない感覚は、なんとも言えません。
これこそ、自然の恵みなのでしょう。
ただし、ここまで来るには、東京から丸々4日は、かかります。
東京からボリビア第二の都市サンタクルスまで、24時間。
サンタクルスから飛行機でトリニダードへ。
トリニダードからチャーター機か悪路を車で走ってサン・イグナシオ・デ・モホスへ。
その後、再び悪路を走ったのち、ボートで4時間。
そこから徒歩で8時間ほど歩くか、運良くトラクターがあれば、行けるところまでトラクターで行き、その後、徒歩で目的地に向かいます。
いったい、そこまでしてたどり着く「圏外」には、なにがあるのでしょうか?
なにもない、と答えるのは簡単ですが、僕は、他では考えられない経験による「知覚の扉」が開かれることにある、と考えます。
世界中どこの街に出向いても、利便性の高い都市生活を送っていると、環境は変わっても、また、それなりにアイデアが出ても、「あたらしい知覚」を得ることはできません。
電気も水道もなにもないアマゾンの奥地で僕の心身が行なっているのは、まるでロール・プレイング・ゲームのようですが、この地にしかない「知覚の扉を開く鍵」を得ているように感じます。
いま、このメールマガジンを発行するために、手前にある電気やインターネットがある集落まで戻ると、行きには「なにもない村」だと思ってた場所が、帰路には「便利この上ない村」に、僕の中の感覚が、自分でも驚くほどに豹変しています。
次に行く大都市で遭遇する大渋滞を、「新しい僕」は、いったいどのように感じるのでしょうか?
真夏の南米渡航は、もう少し続きます。
高城未来研究所「Future Report」
Vol.400 2019年2月15日発行
■目次
1. 近況
2. 世界の俯瞰図
3. デュアルライフ、ハイパーノマドのススメ
4. 「病」との対話
5. 身体と意識
6. Q&Aコーナー
7. 連載のお知らせ
高城未来研究所は、近未来を読み解く総合研究所です。実際に海外を飛び回って現場を見てまわる僕を中心に、世界情勢や経済だけではなく、移住や海外就職のプロフェッショナルなど、多岐にわたる多くの研究員が、企業と個人を顧客に未来を個別にコンサルティングをしていきます。毎週お届けする「FutureReport」は、この研究所の定期レポートで、今後世界はどのように変わっていくのか、そして、何に気をつけ、何をしなくてはいけないのか、をマスでは発言できない私見と俯瞰的視座をあわせてお届けします。
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