高城剛メルマガ「高城未来研究所「Future Report」」より

古都には似つかわしくない最先端の「現代日本語」講座

高城未来研究所【Future Report】Vol.426(2019年8月16日発行)より

今週は、金沢にいます。

帰国する都度に、メンテナンスのために伺っているクリニックにご協力いただき、血糖値の変動をリアルタイムにiPhoneで見ながら食事をする実験を開始しました。

まるで、夏休みの宿題のようですが、血糖値をほぼリアルタイムにスマートフォンで測れる、日本で認可されたあたらしいディバイスが登場したことから、ついにライブで、自分の食べている食事が本当に正しいのか、目視できるようになりました。
これから数週間にわたって、様々な食事を試みて、いまの自分にあった食物や食べ方を追求したいと考えています。
自分の感覚と本当にあっているのか、かなり楽しみです!

さて、夏休み時期とありまして、海外からの友人が日本に多く訪れています。
すでに数回来日し、京都や北海道に何度も訪れている友人たちには、新しい旅先として金沢を薦めており、今週も夜遅くに古都で集合しました。
2015年3月に北陸新幹線が開業するまで、裏日本を縦貫する新幹線路線は存在せず、海外ゲストにとっては北海道より遠い地でした。
それもあって、久しぶりに日本に訪れた友人は、金沢をよく知りません。
実は、海外の日本旅行ガイドブックに、金沢があまり書かれていないようで、どうりで皆さん、知らないはずです。

また、来日直後に会う海外ゲストに頼まれるのは、最先端の「現代日本語」講座で、義務教育の英語はもとより、旅行ガイドブックに書かれている英会話が、「現代英語」とかけ離れているのをご存知の方も多いことだと思います。
彼らが旅行を楽しむために「今の日本語」を求めるのも、理解できるところです。

そこで、僕の「現代日本語」講座は、「キモ!」「ウザ!」「ウケるw」「ヤバ!」だけで、すべてを受け答えする単純なもの。
金沢の鮨屋で美味しいと思えば、「ヤバ!」と言い、鮨ネタに驚いたら「ウケるw」と言いましょう、と教えています。
5年前には普通に使われていた「カワイイ」は、現在、「ヤバ!」と「ウケるw」に概ね吸収されたので、いまどき使うと「古い人」だと思われるので注意するように、なども伝えています。

そして、活用形として「(超)ウケるんですけどw」なども教え、もし、どこか神社仏閣で記帳する機会に恵まれたら、「ウケるんですけどwww草」と書くと、より楽しんでいる様子が先方に伝わりますよ、と話し、簡単な書き取りの練習もしています。

あわせて、大麻の隠語も「草」で、日本では医療も娯楽も厳しく罰せられますが、良質なCBDは、どこでも誰でも観光客でも買える「CBD天国」なんですよ、とお話しすると、皆、嬉しそうに購入できる店を聞いてくる始末。
まさに、「ウザ!」。

金沢の駅近カフェで、「キモ!」「ウザ!」「ウケるw」「ヤバ!」を何度も復唱する観光客(僕も一応、観光客です)。

どうみても、古都には似つかわしくありませんね。
でも、「ウケるんですけどw」という外国人は、「ウケるんですけどw」(「キモ!」)。
 

高城未来研究所「Future Report」

Vol.426 2019年8月16日発行

■目次
1. 近況
2. 世界の俯瞰図
3. デュアルライフ、ハイパーノマドのススメ
4. 「病」との対話
5. 身体と意識
6. Q&Aコーナー
7. 連載のお知らせ

23高城未来研究所は、近未来を読み解く総合研究所です。実際に海外を飛び回って現場を見てまわる僕を中心に、世界情勢や経済だけではなく、移住や海外就職のプロフェッショナルなど、多岐にわたる多くの研究員が、企業と個人を顧客に未来を個別にコンサルティングをしていきます。毎週お届けする「FutureReport」は、この研究所の定期レポートで、今後世界はどのように変わっていくのか、そして、何に気をつけ、何をしなくてはいけないのか、をマスでは発言できない私見と俯瞰的視座をあわせてお届けします。

高城剛
1964年葛飾柴又生まれ。日大芸術学部在学中に「東京国際ビデオビエンナーレ」グランプリ受賞後、メディアを超えて横断的に活動。 著書に『ヤバいぜっ! デジタル日本』(集英社)、『「ひきこもり国家」日本』(宝島社)、『オーガニック革命』(集英社)、『私の名前は高城剛。住所不定、職業不明。』(マガジンハウス)などがある。 自身も数多くのメディアに登場し、NTT、パナソニック、プレイステーション、ヴァージン・アトランティックなどの広告に出演。 総務省情報通信審議会専門委員など公職歴任。 2008年より、拠点を欧州へ移し活動。 現在、コミュニケーション戦略と次世代テクノロジーを専門に、創造産業全般にわたって活躍。ファッションTVシニア・クリエイティブ・ディレクターも務めている。 最新刊は『時代を生きる力』(マガジンハウス)を発売。

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