悩む学生たち
僕は今、週に一回、都内のある私立大学の国際教養学部というところで授業をしています。また先日、九州にあるやはり国際的に学生が集まることで知られている大学で学生たちと交流してきました。さらに別件で上杉隆さんの母校の学生たちとも話し合ったり、このところ、たくさんの学生たちの本音を聞く機会があったんですね。
それで日本の学生たちが抱える問題には、いくつか要素があることに気が付きました。一つは「就職活動」が大きな足枷になっているということですね。そこには新卒一括採用など制度的な問題があると思います。
ただ彼らの直面している問題はそれだけではないんです。僕が感じたもう一つの大きな問題は、今の日本の大学生は「何を勉強すればいいのか」についてすごく迷ってしまっていることなんです。
それが学生たちと話すことでひしひしと伝わってくるんです。例えば、英語の勉強はどの程度やるべきなのか。すべて英語で発信して、日本なんか捨てて世界に打って出るんだという人もいる一方では、「私は外国に行くなんて無理だから」と日本の中で生きていくんだから英語なんていらないという人もいる。英語の学習一つを取っても、「こうすればいい」ということになっていないですね。
一番、興味深いと思ったのは、学力観がすごく揺らいでいることです。「偏差値」や「センター試験の合格ライン」などで大学を選んだ人もいる一方で、多くの大学でAO入試が採用され始めたことで、いわゆる普通のペーパーテストを受けずに大学に入学する人も今はたくさんいます。それで「何をもって学力とするか」ということについて、コンセンサスが取れなくなってきている。
そんな彼らと話していて、僕が頭の中でずっと考えていたのは、「僕が今、大学生だったら、就活生だったら、あるいは高校生だったら、いったい何を勉強するだろうな」ということだったんです。
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