※家入一真メールマガジン「家入学級」Vol.030(2015年1月20日)より
ビジネスの側面からみる新宗教が面白い
立派な宗教施設って日本中にありますよね。あれは、施設を建てるという名目で信者から献金を集めているからできること。聞いた話によると、創価学会かな、一回呼びかけてポンっと数百億集まることも昔あったみたい。戦後の新宗教は、経済成長のなかで建物を作るという名目で、よく信者からお金を集めていた。
今は改めて大きい施設を作る必要はあまりないけど、信者としては、本山とか、でかい建物ができると自信にもつながるわけです。「自分が信じている宗教がこんなにでっかい建物を建てられるってことは、正しいんだ」となる。友人も誘いやすくなる。だから、建物を建てると言うと、みんな積極的に献金をする。クラウドファンディングみたいなもんです。
前々から宗教の本ばかり読んでいる僕だけど、今は宗教法人についても調べている。わかったことは、新規で宗教を作るには、3年くらいの活動実績がいるということ。ここでいう宗教活動とは、教義をみんなに伝える会を定期的に開いたりとか、勧誘活動をしたりとか。土地があって、そこに訪れて礼拝できるような施設がないとダメで、それがあればだいたい通るらしい。
誤解される前に言っておくと、別に僕は自分が教祖になりたいわけではないですよ。でも、宗教の仕組とか役割にすごく興味がある。仏教が好きで最初は仏教の本しか読まなかったけど、そこから興味の幅が広がって、今は新宗教の本ばっかり読んでいる。新宗教おもしろいですね。天理とか行ってみたい。
※天理教
http://www.tenrikyo.or.jp
宗教にはいろんな面白い側面があるんです。メディア戦略をとっていたりして、ビジネスの仕組みとしてもうまくできている。たとえば創価学会だと聖教新聞。幸福の科学も出版をやってるよね。あれもお金集めの仕組みのひとつ。
※聖教新聞(SEIKYO online)
http://www.seikyoonline.jp
※幸福の科学公式出版サイト
http://www.irhpress.co.jp
幸福の科学が、ジョブズが死んだ直後に、ジョブズの霊が大川隆法に降りてきて語るということをしていて、それがすぐ出版された。ネットではみんな馬鹿にしてたけど、結局、読むかどうかは置いておいて、信者たちは買うんですよ。買わされるのかもわからないけど、まぁすごい売れるわけですよ。
※大川隆法 著「公開霊言 スティーブ・ジョブズ衝撃の復活」
http://special.irhpress.co.jp/jobs-returns/
大本教とかも、昔に関西の新聞社(大正日日新聞)を買収してるんです。
※大本教
http://www.oomoto.or.jp/japanese/index-j.html
メディア戦略でもって信者をつなぎとめて、お金を集める仕組みを作る。新宗教にはビジネス的側面がすごくある。もちろん、お金集めだけじゃなくて、それを信じる人にとっては心の救済にもなっている。新宗教で救われている人たちがいるのは事実。もちろん救われなかったといか、だまされたと思う人たちもたくさんいるでしょうけどね。
今はみんな何を信じていいかわからなくなってきてるから、僕もだけど、宗教はこれからどんどん重要になりそう。
家入教を立ち上げるなら、互助会のような仕組みで
もし僕が宗教を立ち上げるとしたら、儲かる仕組みというよりは、互助会みたいなことをやりたいな。昔あった「頼母子」みたいに、みんなでお金を出し合ってプールしておく。
※頼母子講:組合形式をとる共済的金融の仕組み。鎌倉時代にはすでにあり、室町時代に入ると広く普及して民間一般に行われていた。
プールしたお金で「誰かの家が台風で壊れちゃったけど、修理したいけどお金がない」っていうときに、修理費を出したり、メンバーで集まって飲み会したり、いろんな使い道があるけど、要は互助会的な仕組みです。助け合いのプラットフォームとしての宗教的なものは、いいなって思う。
与え合い。コミュニティ感。横のつながりが強いもの。村っぽいもの。出家という仕組みをとるのであれば、みんなで共同生活をしてもいい。出家する人がいても、しない人がいてもいい。
そうそう、仙台にゼロからからお寺を立ち上げた住職がいます。本も出ている。
※みんなの寺
http://www.mintera.info/index.html
※『みんなの寺の作り方―檀家ゼロからでもお寺ができた!』天野 和公 著(雷鳥社)
http://urx2.nu/go8Z
住職の天野雅亮さんは、ずっとどっかの寺にいたんだけど、独立して新しく寺を作った。普通は住職になるというと、昔からあるお寺を引き継ぐことが多いけど、それをしなかった。ゼロからだとなにが大変かって、檀家がいないことだよね。お寺の経営ってほとんど檀家からのお金で成り立っているから。
それでも、「みんなの寺」は採算ベースにのっかっているみたい。地域に根付いた活動をして、少しずつ稼いでる。奥さんとふたりでがんばって立ち上げて、テレビで取り上げられたりして、遠くからわざわざくる人もいたり。人がたくさん出入りするお寺っていいですよね。
「みんなの寺」は、いきなり寺を立ち上げたから、最初は地元の人から警戒されたらしい。けど、寺子屋塾を始めて少しずつ信頼されるようになった。今、不景気で存続が厳しくなっている寺が増えていると聞きます。だから、どこもいろんな形でお金集めをしようとしているらしいけど、「みんなの寺」のように、地域のためにできることをもう一回考えなおさないと、単なるビジネスだけではダメな気がしますね。
お寺に限らず、会社も同じだと思う。自分たちがその地域でどういうことをしていくのか、していこうと思っているのかが抜け落ちたまま、ビジネだけに走ってしまうと、結局のところうまくいかない気がする。寺子屋塾は本当にいい活動だと思う。僕も寺子屋みたいなことをやりたいです。
※この続き<創価学会の優れているところとは?>は家入一真メールマガジン「家入学級」をご購読ください!
家入一真メールマガジン「家入学級」
Vol.030(2015年1月20日)目次
家 入 学 級 * 時 間 割
1時間目:今日の授業 「リバ邸事件とNPO化問題/ビジネスとしての新宗教」
2時間目:【Q&A】新サービスのアイデア
3時間目:【対談】中村直腸さん(中村うさぎさん)その2 ※動画あり
4時間目: 家入先生のスマホの中身拝見 ※動画あり
5時間目:メディア情報・活動予定/学級日誌/次号予告
ダメだけど、なぜかみんなに愛されてやまない連続起業家・家入一真が、4ヶ月の準備期間を経てメルマガ界に帰ってきました!(通算3度目) 学校嫌いだった著者が「学校では教えてくれない、この世を生きる術」について、ときにマジメに、ときにはゆるく語ります。日頃、twitterで寄せられる悩みに140字を超えて答えるコーナーや、ゲストを迎えた対談、講演録なども掲載。 自分の夢に向かって頑張っている人も、世の中にちょっと生きづらさを感じている人も。日本一自由な学び場メルマガ、「家入学級」に来たれ!
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