「メタ視点」の射程
メタ視点は、そういうふうに自分の嘘を暴いていくことによってさらに鍛えられる。自分がついている嘘を見つけ出し、それを少しずつ是正していく。つまり、メタ視点とは必ずしも自分を他者のように見ればいいというわけではない。そうなると、かえって他人事になってしまい、本質的な解決には至らないからだ。メタ視点を持つ目的は、自分のことを他者のように見つめることによって、自分の誤ったものの見方を是正していき、最終的には「公平な眼差しを持つ」ということなのである。
公平な眼差しを持てるようになると、人は自分と同時に他者にもフラットな価値判断を行えるようになる。すると、そこで「間違える」ということが減っていき、より勝利に近づくことができるのだ。
次回は、自分への「圧」のかけたかについて述べる。勝つためには成長が必要だが、成長するためには「圧」をかける必要がある。そこで、なぜ成長には「圧」が必要なのか、また、そこにはどのような「圧」が必要なのか――について考えていく。
※「競争考」はメルマガ「ハックルベリーに会いに行く」で連載中です!
岩崎夏海メールマガジン「ハックルベリーに会いに行く」
『毎朝6時、スマホに2000字の「未来予測」が届きます。』 このメルマガは、『もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら』(通称『もしドラ』)作者の岩崎夏海が、長年コンテンツ業界で仕事をする中で培った「価値の読み解き方」を駆使し、混沌とした現代をどうとらえればいいのか?――また未来はどうなるのか?――を書き綴っていく社会評論コラムです。
【 料金(税込) 】 864円 / 月
【 発行周期 】 基本的に平日毎日
ご購読・詳細はこちら
http://yakan-hiko.com/huckleberry.html
岩崎夏海
1968年生。東京都日野市出身。 東京芸術大学建築科卒業後、作詞家の秋元康氏に師事。放送作家として『とんねるずのみなさんのおかげです』『ダウンタウンのごっつええ感じ』など、主にバラエティ番組の制作に参加。その後AKB48のプロデュースなどにも携わる。 2009年12月、初めての出版作品となる『もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの「マネジメント」を読んだら』(累計273万部)を著す。近著に自身が代表を務める「部屋を考える会」著「部屋を活かせば人生が変わる」(累計3万部)などがある。
その他の記事
|
菅政権が仕掛ける「通信再編」 日経が放った微妙に飛ばし気味な大NTT構想が投げかけるもの(やまもといちろう) |
|
誰がiPodを殺したのか(西田宗千佳) |
|
見捨てられる子供の安全(小寺信良) |
|
急速な変化を続ける新型コロナウィルスと世界の今後(高城剛) |
|
「疑り深い人」ほど騙されやすい理由(岩崎夏海) |
|
日本保守党と飯山陽絡みで調査方としていつも思うこと(やまもといちろう) |
|
生き残るための選択肢を増やそう(前編)(家入一真) |
|
良い旅は、旅立つ前に決まるのです(高城剛) |
|
たまにつかうならこんな「ショートカット」(西田宗千佳) |
|
明石市長・泉房穂さんが燃えた件で(やまもといちろう) |
|
「50歳、食いしん坊、大酒飲み」の僕が40キロ以上の減量ができた理由(本田雅一) |
|
最下位転落の楽天イーグルスを三年ぐらいかけてどうにかしたいという話に(やまもといちろう) |
|
有料のオンラインサロンを2年やってみて分かったこと(やまもといちろう) |
|
Tカードは個人情報保護法違反に該当するのか?(津田大介) |
|
得るものがあれば失うものがある(甲野善紀) |











