※高城未来研究所【Future Report】Vol.603(1月6日)より

あけまして、おめでとうございます。
今週は、グアテマラのアティトラン湖にいます。
標高1562mにある淡水のアティトラン湖は、約8万4000年前の噴火でできたカルデラで、深さは341メートルもある中央アメリカで最も深い湖です。
大きさは浜名湖の倍(東西が14キロ、南北6〜10キロで面積128平方キロメートル)を誇り、周辺をアティトラン火山(標高3537m)、トリマン火山(標高3158m)、サンペドロ火山(標高3020m)などの標高が高い火山が囲んで、湖に映し出される山々が季節や風向きによって変わる水の色と合わさって、「世界一美しい湖」と言われるようになりました。
紀元前600年〜紀元後250年頃、ここはマヤ文明の中心だった場所でした。
周囲に点在する村々の住民はマヤ文明の末裔として、いまも古くからの習慣や文化を守り、昔ながらの暮らしを大切にしています。
実は、およそ30年前にこの地で新年を迎えたことがあります。
「スターウォーズ・エピソード4/新たなる希望」で、ヤヴィン第4衛星の反乱軍基地のロケ地となったティカル遺跡を見た後、このあたりに残る古い石板のマヤン・カレンダーの実物を見たいと考え、訪れました。
昨年上梓した「いままで起きたこと、これから起きること。〜「周期」で読み解く世界の未来〜」にも記載しましたように、マヤ文明には紀元前5世紀から活用されていた独自の暦=マヤン・カレンダーがありました。
マヤン・カレンダーは、マヤ神話に登場する神イツァムナーが彼らの祖先に教えた暦法で、20日周期と13日周期という独立した2つの周期を持つ1周期が260日という独特のカレンダーです。
別名「ツォルキン」と呼ばれます。
さらに、「ハアブ」と呼ばれる1周期が365日(20日×18か月+5日×1か月)の太陽暦に近い暦法との組み合わせによって、1周期が52年(1万8980日)の長期暦法を形成。
この暦法は単なるカレンダーとしての機能だけでなく、未来を読み解くツールとしても活用されていました。
このマヤン・カレンダーから未来を読み解こうとする研究者が、この30年、次々と独自解釈を発表します。
なかでも有名なのはが、WHO(世界保険機関)のスウェーデン人医師でガン研究スペシャリストの毒物学者カール・ヨハン・カレマンです。
カレマンは、他の専任研究者と異なりマヤン・カレンダーを独自解釈し、次々と未来を読み解きます。
そのひとつが、2004年ごろに発表された「2007年11月頃に経済的な大波乱が起き、2008年11月以降にはドルの崩壊が本格化する」との警告で、実際、2007年にサブプライム・ショックが起き、2008年秋に起きたリーマン・ショックによってドルの崩壊がはじまりました。
また2010年前後、多くの研究者が「2012年12月21日にマヤ暦が終わる」と喧伝していたなか、カレマンはマヤ暦の始まる日付を見直し、2011年10月28日から2031年7月11日まで「夜」の時代が続くと定義。
この時に起こることは、反グローバリズム、独裁者の台頭、疫病、いくつかの文明や地域の終焉にあたると話しました。
事実、マヤン・カレンダーの「夜」の時代に、マヤ文明は滅びます。
当時、森林を伐採して開発を進めたことにより、地力が弱まって食糧不足や疫病の流行が起こり、社会システムが崩壊したのです。
今週は、多くの人にとって暦を見なおし、一年間を考える機会がもっとも多い時。
果たしてそれは、単なる「計」なのか、それとも社会と自分の未来を読み解くことなのか?
どうか皆様、本年も何卒よろしくお願いいたします。
高城未来研究所「Future Report」
Vol.603 1月6日発行
■目次
1. 近況
2. 世界の俯瞰図
3. デュアルライフ、ハイパーノマドのススメ
4. 「病」との対話
5. 身体と意識
6. Q&Aコーナー
7. 連載のお知らせ
高城未来研究所は、近未来を読み解く総合研究所です。実際に海外を飛び回って現場を見てまわる僕を中心に、世界情勢や経済だけではなく、移住や海外就職のプロフェッショナルなど、多岐にわたる多くの研究員が、企業と個人を顧客に未来を個別にコンサルティングをしていきます。毎週お届けする「FutureReport」は、この研究所の定期レポートで、今後世界はどのように変わっていくのか、そして、何に気をつけ、何をしなくてはいけないのか、をマスでは発言できない私見と俯瞰的視座をあわせてお届けします。
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