家入一真メールマガジン「家入学級」Vol.022(2014年9月16日発行)より メルマガのQ&Aに寄せられる悩みに家入一真がときに真面目に、ときにゆる〜く答える人気のコーナー。過去のバックナンバーからプレタポルテ編集部が選んでご紹介します。 (読者からの質問) Q.20代のフリーターです。今はバイトで生活費を稼いでいますが、将来お金持ちになりたいです。家入さんの考える、お金の有効な使い方、回し方を教えてください。
20代のうちはなるべく先行投資を惜しまないこと
僕は無駄遣いばっかりだからなぁ。僕がアドバイスできることって、なんだろうな。貯金は昔から一貫してしないですよね。あったらある分だけ使っちゃうので、今でもやっぱり月末にお金なくなったりするし。
堀江(貴文)さんもそうだし、起業家というか何かしらを形にしている人って、貯金しない人が多いような気がする。貯金しないってのはどういうことかというと、今使うべき、先行投資を惜しまないってことなんですよね。本なのか、飲み代なのか、洋服なのかわからないけど、若いうちにお金を使うのはあくまで先行投資であって、貯金なんてもうちょい年をとってからやればいいんですよ。40~50歳くらいで。
例えば月20万円の稼ぎのなかから毎月2万円ずつ貯金をしたとして、1年で24万円でしょ。今20歳だったら、10年後の30歳で240万円貯まっているわけですよね。う~ん。だったらその2万円を毎月使って、つながりを作ったり、本を読んだりしていった方が、同じ10年後を見たときにもっと多くのお金を持てるようになるんじゃないのかな。
貯めるだけだと、日本だと銀行の利率も悪いし、その2万円が「死に金」になるよね。より多くの金額を稼いだ方が偉いというわけじゃないけど、若いうちは先行投資をしていった方が、いずれ可処分所得みたいなものが増える気がします。貯金よりも自分に投資した方がいいというのが、僕の考えです。
これが20歳で毎月10万円くらい貯金できる人ならまた話が変わってくるけど、月1万2万貯金したところで、どうなの、それ。よく「家入は稼いだからそんなこと言えるんだ」と言われるけど、昔からそういう考え方だった。 時間もお金も前のめりでぶっこんでいった方が、きっとその後のふり幅が大きくなる。
「お金がない」「時間がない」とグチる前に
ちなみに、僕のなかでは時間とお金は似てるんです。時間をお金で買ったりもするよね。例えば、移動手段で電車に乗るよりも新幹線に乗るのは、時間を買ってることになる。
僕の本『お金が教えてくれること』(大和書房)でも書いたように、「お金がない」「時間がない」って言う人たちは自分にあといくら必要で、どのくらい時間があれば何ができるかっていうのをボヤかしたまま、それを口癖のように言ってるだけで、思考が止まっちゃってるんですよね。
金や時間を欲しがる人は、じゃあ月にあと2万円入ってきたら何ができるかとか、週に5時間あったら何ができるかとか、イメージしてみたらどうだろう。僕もそこまで明確に考えてやってるわけじゃないけど、ただ漠然を不安や不満を訴えるのは止めようって決めてますね。
たまにテレビを観るんですが、この前観た番組で20代後半にさしかかって結婚を考えてるカップルが出てきて、彼女が彼氏に求める貯金額が300万円とか400万円なんて言ってたけど、無理でしょ、そんなの。結婚生活なり同棲なりしながらやりくりしていけばいいと思いますよ。今の時代だったら共働きも全然ありだし、一緒に住むなかで生活コストを下げていく方法もたくさんある。それで余ったお金を2人で引っ越すための貯金にまわすのはいいと思うよ。まぁいきなり結婚すると言ってもお金がないとどうにもできないわけで、そのために2人で貯金するのはいいと思う。それはいいけど、目的のない貯金は意味がない。死に金でしかないなって思いますね。
僕は学生時代に親に内緒で消費者金融でお金を借りてマックを買いました。 コツコツとバイトで貯金をしてやっとマックを買いましたっていう3年後と、ローンしてでもすぐに買って3年間いじりたおしましたっていう3年後だと、同じ3年でも全然違う。前者は3年後からのスタートですよ。後者はローンはあるし、返済しきれていないかもしれないけど、3年後にはそれなりのスキルが身についていて、仕事にできるわけですよ。
同じ3年間で考えても、だいぶ変わってくるよね。自分に投資するんだったら、借金してもいいじゃんって僕は思う。リスクをとらない方がリスクが高い。もちろん利率を考慮しなくちゃいけないし、『闇金ウシジマくん』みたいな裏の金融から借りるのはよくないから、そこはちゃんと考えなくちゃいけないけど。 思考停止していると、極端になるよね。「俺は借金絶対しない派」とか言ってる人がいる一方で、なんでもかんでも借金しちゃう人もいる。そういう人たちはバランスが悪い。面倒くさがらずにお金のバランスをとっていくのがいいと思いますよ。臨機応変に借金できるようになりましょう。
<この記事は家入一真メールマガジンVol.022(2014年9月16日発行)からの抜粋です> 最新号のご購読はこちらから!
家入一真メールマガジン「家入学級」
その他の記事
大学の奨学金問題、貸し倒れ率見る限り問題にならないのではないか(やまもといちろう) | |
小保方問題、ネトウヨとの絡み方などなどについて茂木健一郎さんに直接ツッコミを入れてみた(やまもといちろう) | |
週刊金融日記 第307号【確定申告の季節ですがこれから事業をはじめる人にアドバイス、出口戦略言及で日本円が大躍進他】(藤沢数希) | |
古舘伊知郎降板『報道ステーション』の意味(やまもといちろう) | |
生き残るための選択肢を増やそう(前編)(家入一真) | |
フジテレビ系『新報道2001』での微妙報道など(やまもといちろう) | |
「HiDPIで仕事」の悦楽(西田宗千佳) | |
私の経営情報グループ『漆黒と灯火』の会員を募集したら一日で枠が蒸発した(やまもといちろう) | |
ガイアの夜明けで話題沸騰! 15期連続2桁増収のスーパーの人事戦略を支える「類人猿分類」のすごさ(名越康文) | |
子どもが飛行機で泣いた時に考えるべきこと(茂木健一郎) | |
「デトックス元年」第二ステージに突入です!(高城剛) | |
人としての折り返し地点を見据えて(やまもといちろう) | |
「執筆ウォーキング」と「縄文式トレーニング」(高城剛) | |
初めての映画の予算は5億円だった(紀里谷和明) | |
地方統一選から見える「安倍政権支持者」と「アベノミクス」受益者の錯綜(やまもといちろう) |