
いわゆる「おひとりさま」、生涯未婚が男性の3割を超える状況になりそうで、1,900万人が選択的独身男性という問題を引き起こしつつあります。もっとも、結婚しないという選択肢は、それが望んだかそうでないかにかかわらず現代では国民の自由な権利であって、結婚しなかろうがなんだろうが本人が良ければそれで良いわけなんですけれども、一方で少子化問題の解決のためには日本は特にその前提条件となっている未婚率をどう下げていくかが変数として重要であることが分かっている以上、生涯未婚の問題を避けては通れないのも現実です。
国立社会保障・人口問題研究所のデータでも、14回出生動向基本調査では結婚したい男女は各々9割であり、結婚する気がない男性は9.4%、女性は6.8%と、結果として結婚したいけど年齢や所得その他で諦めるというのが実情であることは言うまでもありません。
実際、300万円以下の所得の未婚率はとりわけ高く、結婚するなら経済力というのが現代社会を生きる男性のむつかしいところなのでしょう。
出生率に強く影響するであろう婚姻率と並んで、結婚の時期に関する早婚は子供を産み始める年齢が早くなるため家庭あたりの出生数を引き上げます。晩婚になるほど一人っ子にならざるを得ないというのはあり得るわけです。ところが、2016年速報値によると、20代前半の女性の初婚年齢が上がり止まったのではないかという予測が出始めています。まだ分かりませんが、傾向として「早婚も選択肢」と考える20代が出てきたのかもしれません。
というのも、20代の意識調査をやってみると、かなり強い共働き志向、地元志向、生み遅れの恐怖みたいな心理的影響が強く出始めていて、就業や出産・育児に関するモチベーションの強い若い女性が結婚の相場を牽引し始めたようにも見受けられます。
正確な数字が出れば比較検討も可能だと思いますが、現象としてそういうものが見え始めたというのは日本の将来の人口問題を考えるうえでも重要なことなので、ちょっといろいろ定点観測していきたいと思います。
やまもといちろうメールマガジン「人間迷路」
Vol.184 袋小路に入ってしまった原子力問題と東芝のあれこれに切り込みつつ、懲りないやらかし案件の諸々や人口問題をめぐる最近の傾向などを語る回
2017年3月16日発行発行号 目次

【0. 序文】「生涯未婚」の風潮は変わるか? 20代の行動変化を読む
【1. インシデント1】「国鉄清算方式」が視野に入る原子力界隈と東芝の法的整理&上場廃止懸念
【2. インシデント2】DeNAとUberの蹉跌はどこか似たものを感じなくもありません
【3. インシデント3】上場企業と強請られ話から端を発する北朝鮮ネタが跋扈していた(る)件で
【4. 迷子問答】迷路で迷っている者同士のQ&A
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