岩崎夏海
@huckleberry2008

岩崎夏海のメールマガジン「ハックルベリーに会いに行く」より

「なぜかモテる人たち」のたったひとつの共通点

2b32924e4c5f333ba8b003364550de04_s

恋愛を上手くいかせるコツは、ズバリ、「気が多くなること」でしょう。

この法則をなぜ発見できたかというと、それはモテる人をさんざん観察した結果です。モテる人をさんざん観察した結果、ある一つの共通点を見出しました。それは「気が多いこと」です。モテる人は気が多いのです。同時にたくさんの人を好きになるのです。

では、同時にたくさんの人を好きなると、なぜモテるようになるのか? それはこういうわけからです。

まず覚えておいてほしいのは、「恋愛とは本質的にゲームである」ということです。そしてゲームである以上、上手くいった上手くいかないや、勝ち負けがつきまといます。
なので、ゲームが好きだったり、ゲームに熱中できない性格だと、恋愛もなかなか上手くいきません。また、恋愛とゲームの相性がいいのもそのためです。世の中には数え切れないくらいの「恋愛ゲーム」がありますが、それは、恋愛そのものが本質的にゲーム性を帯びているからです。

さて、「恋愛がゲームである」ということはお分かり頂けたかと思います。では、そのゲームのような恋愛を上手くいかせるためには、どういった取り組みが必要でしょうか?
それは、「面白くする」ということなのです。

ゲームに最も必要なことは、「やっていて面白い」ということです。これ以外の要素は必要ないくらいです。
恋愛もこれと全く一緒で、上手くいかせるためには「面白くする」必要があるのです。参加する人が面白がれるような仕組みを構築することが、恋愛を上手くいかせるコツなのです。

では、恋愛をゲームのように面白くするにはどうすればいいのか?
一つには「ドラマの主人公化させる」というのがあります。ただ、これについてはまた別の機会に詳しく述べたいと思います。
もう一つは、「参加人数を増やす」ということです。

ゲームというのは、参加人数が多ければ多いほど面白い――これは「絶対的な真理」です。
以前、ファミコンやゲーセンが流行った頃、一人でもくもくとゲームをする人が大量に出現して、「ゲームとは根暗な人が一人でもくもくとするもの」と思われていた時期がありました。
しかしその後、ゲームボーイやネットゲームが出現したことによって、そうした人たちが大量に「対戦ゲーム」や「多人数参加型ゲーム」に流れ込んでいきました。そして今、大流行しているのが「ソーシャルゲーム」です。大人数が参加して、その中で遊ぶものです。

このように、ゲームの歴史を見ても、「ゲームというのは参加人数が多ければ多いほど面白い」という「絶対的な真理」の存在は明らかです。
そのため、恋愛を上手くいかせようと思ったら、この「ゲームにおける絶対的な真理」を移し替えてやればいいのです。
すなわち、参加者を多くする――このことが、恋愛を面白くし、引いては、それを上手くいかせるコツとなるのです。

考えてみてください。
例えば、あなたが恋心を抱いている相手がいたとします。
その相手があなたを好きだったら、嬉しいですが、あまり面白くはないですよね。簡単に手に入って、興醒めです。

では、その相手があなたのことも好きだけれども、他の人も好きな「気の多い人」だったらどうでしょうか?
これは、俄然燃えてくるはずです。その他の人との競争になるので、純粋にゲーム的な面白味が生まれ、引き込まれてしまいます。

さらに、別のケースも考えてみましょう。
あなたが好きな相手がいたとして、その相手があなたを好きではなく、誰か別の人一人を好きだった場合、あなたはきっと、「面白くない」と思って、簡単に諦めてしまうでしょう。
しかしながら、その相手があなたを好きではないものの、あなた以外の複数の人を好きな「気の多いタイプ」だったらどうでしょうか?
その人が気の多い分、「自分にもチャンスがあるのでは?」と思って、そのゲームに参加してみたくなりませんか?
このように、「気が多い人」というのは、さらに別の人からも好かれるという吸引力があるのです。

さらに、あなたが「気が多い人」であったケースを考えてみましょう。
ある時、あなたはAという人物に好意を示し、モーションをかけます。しかし、Aはあなたに興味がなく、失敗に終わったとします。

もしあなたがAに一途だった場合は、Aのことが忘れられず、悶々とした日々を過ごすことになるでしょう。そのため落ち込んでしまい、魅力はますます減退します。そうして、Aのあなたに対する印象も、どんどんネガティブなものになっていくでしょう。

しかし、あなたが気が多いタイプで、Aに振られた次の日に、Bにモーションをかけていたら、Aはあなたのことをどう思うでしょうか?

ここで、恋愛経験の浅い人は、「そんなの怒り出すに決まっている」と思うのですが、実際は違うのです。怒り出す以前に、Aは「言いしれぬ不安な気持ち」にさせられるのです。
「あれ、昨日あの人をふっちゃったけど、まずかったかな?」
そういう気持ちにさせられます。そうして、これまで気にならなかったあなたのことが、急に気になり出してくるのです。

では、なぜAは不安になってあなたのことが気になるのか?
それは、こういう理由からです。

まずAは、あなたという人間が「気が多い」ということをそこで知ります。そして、この「恋愛ゲーム」に参加しているのは、あなたとAだけではなく、Bもいるということに気づかされます。つまり、このゲームは「参加者が多い」ということに気づかされるのです。
すると、そこに「面白そうだな」という興味を覚えてしまうのです。なぜなら、参加者の多い恋愛ゲームは、それだけで面白くなることが確定的だからです。そして、「自分もそれに参加したい」という気持ちが、急速に芽生えてくるのです。

だからAは、あなたを振ってしまったことを後悔し始めます。そうして、もう一度参加しようとしてくる可能性――つまり、あなたのことを好きになる可能性も、大いにあるのです。
 
※この記事はメルマガ「ハックルベリーに会いに行く」に掲載されたものです。

 

岩崎夏海メールマガジン「ハックルベリーに会いに行く」

35『毎朝6時、スマホに2000字の「未来予測」が届きます。』 このメルマガは、『もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら』(通称『もしドラ』)作者の岩崎夏海が、長年コンテンツ業界で仕事をする中で培った「価値の読み解き方」を駆使し、混沌とした現代をどうとらえればいいのか?――また未来はどうなるのか?――を書き綴っていく社会評論コラムです。

【 料金(税込) 】 864円 / 月
【 発行周期 】 基本的に平日毎日

ご購読・詳細はこちら
http://yakan-hiko.com/huckleberry.html

 

【ヘヤカツ新刊続々登場!】

413ISPOvcgL._SL500_AA300_部屋を活かせば人生が変わる

夜間飛行、2014年11月

部屋を考える会 著

あなたのやる気の99%は、部屋の「流れ」が決めている!!

あなたではなく、部屋が変われば、あなたの意思は自然に強くなり、眠っていた能力が引き出されます。
 

heya_atama部屋を活かせば頭が良くなる

夜間飛行、2014年11月

人の才能に大差なし。
脳力は環境が育てます!

いくらモノを捨てて掃除をしても、すぐに散らかり元通り…そんな自分に嫌気がさしている人は多いのではないでしょうか。努力なしできれいな部屋をキープできる画期的な方法「ヘヤカツ」なら、部屋がきれいになるだけでなく、あなたの記憶力、発想力、プレゼン力もアップします!

岩崎夏海
1968年生。東京都日野市出身。 東京芸術大学建築科卒業後、作詞家の秋元康氏に師事。放送作家として『とんねるずのみなさんのおかげです』『ダウンタウンのごっつええ感じ』など、主にバラエティ番組の制作に参加。その後AKB48のプロデュースなどにも携わる。 2009年12月、初めての出版作品となる『もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの「マネジメント」を読んだら』(累計273万部)を著す。近著に自身が代表を務める「部屋を考える会」著「部屋を活かせば人生が変わる」(累計3万部)などがある。

その他の記事

俺たちが超えるべき103万円の壁と財源の話(やまもといちろう)
【第6話】闘志なき者は去れ(城繁幸)
「韓国の複合危機」日本として、どう隣国を再定義するか(やまもといちろう)
名称だけのオーガニック食材があふれる不思議(高城剛)
「実は言われているほど新事実はなく、変わっているのは評価だけだ」問題(やまもといちろう)
執筆スタイルが完全に変わりました(高城剛)
今週の動画「太刀奪り」(甲野善紀)
「狭霧の彼方に」特別編 その1(甲野善紀)
東京新聞がナビタスクリニックの調査を一面で報じたフェイクニュース気味の事態の是非(やまもといちろう)
「まだ統一教会で消耗しているの?」とは揶揄できない現実的な各種事情(やまもといちろう)
脳と味覚の関係(本田雅一)
今週の動画「陰の影抜」(甲野善紀)
【告知】私の経営情報グループ『漆黒と灯火』がまもなく10周年に(やまもといちろう)
今年もウルトラデトックス・シーズンがはじまりました(高城剛)
本当の「ひとりぼっち」になれる人だけが、誰とでもつながることができる(名越康文)
岩崎夏海のメールマガジン
「ハックルベリーに会いに行く」

[料金(税込)] 880円(税込)/ 月
[発行周期] 基本的に平日毎日

ページのトップへ