高城剛メルマガ「高城未来研究所「Future Report」」より

急成長する米国大麻ビジネスをロスアンゼルスで実感する

高城未来研究所【Future Report】Vol.409(2019年4月19日発行)より

今週は、ロスアンゼルスにいます。

もうじきリリース予定の新刊「GREEN RUSH」のため、大麻ビジネス最前線を訪ねてLAまで参りましたが、予想はしていたものの、ここまでシーンが大きくなっているとは思いもよりませんでした。

ビバリーヒルズやウェストハリウッドに、まるで「アップルストア」のようなディスペンサリーが表通りに続々とオープンし、大麻ビジネス専門の弁護士事務所や会計事務所が開業。
次々と設立される医療大麻専門のクリニックと、勢いが止まる様子がありません。

スタートアップだけ見ても、DNA検査で消費者の体質を分析し、大麻に対する個人的反応に関するデータを提供している企業や、世界初のアルコールフリーの大麻ビールを製造しているメーカー、アプリ制御の屋内自家大麻栽培システムを開発しているチームもあり、半年目を離しただけで、様変わりしています。

開業数年で上場したディスペンサリー「Med Men」は、ブランディングをスパイク・ジョーンズが担当(https://www.youtube.com/watch?v=g74sc4O8vqg)。
この撮影も立ち会った「Med Men」旗艦店の名物店長は、「私たちは、歴史が変わる最中に立ち会っている」と、何度も僕に話しました。

その他にも、日本にもあるハイファッション・デパート「バーニーズ・ニューヨーク」には、千ドル以上もするガラス職人が作った水パイプやフランス産の大麻紙などの高級大麻関連アイテム専門のコーナーを新設。
「バーニーズ・ニューヨーク」に限らず、「ロンハーマン」などの有名セレクトショップには、絞り染の大麻ファッションが、店頭を彩ります。

いまから25年前、当時米国では多くの人たちが、パーソナル・コンピュータを使っていましたが、日本では、ごく一部の人たちだけが可能性と未来を理解し、ほとんどコンピュータを使用していなかった時代があります。
この数年の差で、スマートフォンまで続く、日米情報産業の勝敗が決まりました。

パーソナル・コンピュータと違い、法整備も必要な「GREEN RUSH」。
あとは、タイミングだけのように思う、熱気に包まれたLAの今週です。
 

高城未来研究所「Future Report」

Vol.409 2019年4月19日発行

■目次
1. 近況
2. 世界の俯瞰図
3. デュアルライフ、ハイパーノマドのススメ
4. 「病」との対話
5. 身体と意識
6. Q&Aコーナー
7. 連載のお知らせ

23高城未来研究所は、近未来を読み解く総合研究所です。実際に海外を飛び回って現場を見てまわる僕を中心に、世界情勢や経済だけではなく、移住や海外就職のプロフェッショナルなど、多岐にわたる多くの研究員が、企業と個人を顧客に未来を個別にコンサルティングをしていきます。毎週お届けする「FutureReport」は、この研究所の定期レポートで、今後世界はどのように変わっていくのか、そして、何に気をつけ、何をしなくてはいけないのか、をマスでは発言できない私見と俯瞰的視座をあわせてお届けします。

高城剛
1964年葛飾柴又生まれ。日大芸術学部在学中に「東京国際ビデオビエンナーレ」グランプリ受賞後、メディアを超えて横断的に活動。 著書に『ヤバいぜっ! デジタル日本』(集英社)、『「ひきこもり国家」日本』(宝島社)、『オーガニック革命』(集英社)、『私の名前は高城剛。住所不定、職業不明。』(マガジンハウス)などがある。 自身も数多くのメディアに登場し、NTT、パナソニック、プレイステーション、ヴァージン・アトランティックなどの広告に出演。 総務省情報通信審議会専門委員など公職歴任。 2008年より、拠点を欧州へ移し活動。 現在、コミュニケーション戦略と次世代テクノロジーを専門に、創造産業全般にわたって活躍。ファッションTVシニア・クリエイティブ・ディレクターも務めている。 最新刊は『時代を生きる力』(マガジンハウス)を発売。

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