高城剛メルマガ「高城未来研究所「Future Report」」より

21世紀のスマートトラベラーは天候のヘッジまで考えなければいけない

※「高城未来研究所【Future Report】Vol.213(2015年7月17日発行)より

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今週は那覇にいます。

東京と東南アジアでの仕事の合間に、ドローンを持参して沖縄にやってきました。

いまでは考えられないことですが、半年ほど前にはドローンを芝公園あたりでバンバン飛ばしておりましたが、ご時世と申しましょうか、それとも良くも悪くもドローンブームと申しましょうか、いまでは都心で飛ばすことはまったく考えられなくなり、時代の変化の速さを実感しています。

今後、世界的に見れば、ドローン界隈の動きはますます加速するでしょう。

沖縄でドローンを飛ばすといっても、大都会那覇では難しく、だからと言って中部以北では米軍基地が多く、満足できるフライトが望めません。

そこで、飛行機や船を使って離島を目指すわけですが、近年、台風の数と大きさはドローン以上に加熱している様子で、この時期には何日も続いて運行中止になることなどなかった海路が、しばらく閉ざされてしまうような事態が頻繁に起きています。

ですので、慣れてはいるのですが、前日の夜まで次の日の行き先や宿をなにも決めない旅路が続くことになります。

考えてみれば、猛暑の東京より那覇のほうが涼しいのは、どう考えても地球環境に大きな異変が起きている以外の説明がつかないうえに、あきらかに台風が年々巨大化していることも明らかです。

ですので、昨今の夏のアジア旅行は、大きく予定が変わってしまうことを前提に旅程を考えねばならなくなってきました。

お休みの期間が限られ、気候によるスケジュール変更ができない方も多いとお察ししますが、下手すれば台風最中のバケーションになったり、飛行機や船の欠航や大幅なスケジュール変更によって、エアーやホテル代をまるまる損してしまう可能性すらあるはずです。

それは、僕とて例外ではありません。

そこで、保険です。

渡航保険は一般的に海外旅行の際にかけるものだと思われていますが、実は国内でも適用される保険がいくつもあります。

そのなかには、悪天候による飛行機の欠航や遅延、およびそれにより毀損した宿泊代金すべてをカバーしてくれるものもあり、なかには通信費や2万円程度のサービス代金を補填してくれるものもあります。

21世紀のスマートトラベラーは、ガジェットやオンラインサービスに長けているだけでなく、天候のヘッジまで考えるべきだと、夏のアジア旅行で実感します。

一方、晴天時の沖縄離島ドローンフライトは最高です!

ドローンじゃなければわからない、偶然上空から見つけた美しい光景やシークレットビーチの発見は、旅のあたらしい楽しみ方を教えてくれます。

まだ明日の行き先もままなりませんが、もし飛行機が欠航になるほどの天候なら、ドローンを飛ばせるはずもありません。

夏のアジア旅行では、なにかあたらしい室内での楽しみも、そろそろ見つけておくことが大切だと考える今週です。

 

┃高┃城┃未┃来┃研┃究┃所┃【Future Report】
Vol.213
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/ 2015年7月17日発行 /

■目次
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… 1. 近況
… 2. 世界の俯瞰図
… 3. デュアルライフ、ハイパーノマドのススメ
… 4. マクロビオティックのはじめかた
… 5. 身体と意識
… 6. Q&Aコーナー
… 7. 著書のお知らせ

 

23高城未来研究所は、近未来を読み解く総合研究所です。実際に海外を飛び回って現場を見てまわる僕を中心に、世界情勢や経済だけではなく、移住や海外就職のプロフェッショナルなど、多岐にわたる多くの研究員が、企業と個人を顧客に未来を個別にコンサルティングをしていきます。毎週お届けする「FutureReport」は、この研究所の定期レポートで、今後世界はどのように変わっていくのか、そして、何に気をつけ、何をしなくてはいけないのか、をマスでは発言できない私見と俯瞰的視座をあわせてお届けします。

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高城剛
1964年葛飾柴又生まれ。日大芸術学部在学中に「東京国際ビデオビエンナーレ」グランプリ受賞後、メディアを超えて横断的に活動。 著書に『ヤバいぜっ! デジタル日本』(集英社)、『「ひきこもり国家」日本』(宝島社)、『オーガニック革命』(集英社)、『私の名前は高城剛。住所不定、職業不明。』(マガジンハウス)などがある。 自身も数多くのメディアに登場し、NTT、パナソニック、プレイステーション、ヴァージン・アトランティックなどの広告に出演。 総務省情報通信審議会専門委員など公職歴任。 2008年より、拠点を欧州へ移し活動。 現在、コミュニケーション戦略と次世代テクノロジーを専門に、創造産業全般にわたって活躍。ファッションTVシニア・クリエイティブ・ディレクターも務めている。 最新刊は『時代を生きる力』(マガジンハウス)を発売。

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