※この記事は本田雅一さんのメールマガジン「本田雅一の IT・ネット直球リポート」 Vol.050「すべては脳が感じている。当たり前のことからわかること」(2019年8月14日)からの抜粋です。
配信が遅れてすみません。どうや知人の子どもと接触した際にエンテロウイルスに感染し、ヘルパンギーナになってしまいました。いわゆる“夏風邪”というやつです。下痢と発熱はかなり治まりましたが、しばらくは安静にしないとダメなようですね。
さて、それでも少しばかり復活してきたので、先週、取材の中で知った興味深い話について書きたいと思います。
すべては脳が感じている。当たり前のことからわかること
それは「すべてのことは脳が感じている」ということ。例えば“味覚”。美味しい、美味しくない。いやもっと複雑な味覚を皆さんは感じていますが、それらは脳が感じている“幻想”でしかない、ということです。
一片の焼肉を食べて、美味しいと思う人もいれば、脂っこくて食べられたものじゃないと思う人もいる。なぜ同じ肉片なのに、感じられる味覚、美味しさの度合いは変化するのか。
また、子どものころには苦手だった食材が、大人になってから美味しいと感じるようになるのか。いずれも“経験”を積むことで、味覚として感じたものとその時の感情を結びつけて記憶し、その記憶を複数重ねていくことで感じ方が変化するからです。
このメルマガを読んでいただいてきた方は、ふと僕が書いた以前のコラムを思い出すかも知れません。そうこうした経験を積み直す……すなわち新たな体験の記憶を積み重ねれば、味覚を変えることが可能で、それまで太る判断をしていた人が、レストランのメニューを一瞥し、特に意識することなく“太らない”料理を選ぶようになります。
「ニューロ・ガストロミー」とは何か?
ニューロ・ガストロミーというのは、ゴードン・M・シェファードというイェール大学の神経生物学教授が生み出した言葉です。直訳すると「神経美食学」ですが、簡単に言えば、どのようにして“美味しい”“食べたい”といった感情を人間が持つのか? を脳科学的に分析する学問のことです。
まだあまり馴染みのない分野ですが、それでも“味覚”を感じているのが“脳である”と言われれば、誰もが納得することでしょう。私たちは食べ物の“味”を感じているのは、……
(この続きは、本田雅一メールマガジン 「本田雅一の IT・ネット直球リポート」で)
本田雅一メールマガジン「本田雅一の IT・ネット直球リポート」
2014年よりお届けしていたメルマガ「続・モバイル通信リターンズ」 を、2017年7月にリニューアル。IT、AV、カメラなどの深い知識とユーザー体験、評論家としての画、音へのこだわりをベースに、開発の現場、経営の最前線から、ハリウッド関係者など幅広いネットワークを生かして取材。市場の今と次を読み解く本田雅一による活動レポート。
ご購読はこちら。


その他の記事
![]() |
津田大介×石田衣良 対談<後編>:「コミュニケーション」が「コンテンツ」にまさってしまう時代に(津田大介) |
![]() |
私が現役であることを思い知った夜(甲野善紀) |
![]() |
スウェーデンがキャッシュレス社会を実現した大前提としてのプライバシーレス社会(高城剛) |
![]() |
ハバナ症候群という不思議な病の顛末(高城剛) |
![]() |
重心側だから動きやすい? 武術研究者・甲野善紀の技と術理の世界!(甲野善紀) |
![]() |
世界のクリエイターに愛されるノートの物語(ロバート・ハリス) |
![]() |
『ズレずに 生き抜く』(文藝春秋)が5月15日刊行されることになりました(やまもといちろう) |
![]() |
「何をやっても達成感を感じられない時」にやっておくべきこと(名越康文) |
![]() |
なぜ、日本人はやりがいもないのに長時間労働で低賃金な仕事を我慢するのか(城繁幸) |
![]() |
いま必要なのは「ちゃんと知ろうとする」こと(家入一真) |
![]() |
中国人が日本人を嫌いになる理由(中島恵) |
![]() |
「芸能人になる」ということ–千秋の場合(天野ひろゆき) |
![]() |
「#metoo」が本来の問題からいつの間にかすべてのハラスメント問題に広がっていくまで(やまもといちろう) |
![]() |
「お前の履歴は誰のものか」問題と越境データ(やまもといちろう) |
![]() |
アイデアを生む予定表の「余白」(岩崎夏海) |