※高城未来研究所【Future Report】Vol.682(7月12日)より

今週は東京にいます。
夏の早朝のランはこの上なく爽快で、さわやかな1日の好スタートに最適です、と言いたいところですが、朝5時過ぎに走り出しても驚くほど湿度が高く、とても快適とは言えません。
東京は気候変動真っ只中にあると感じますが、実はいまだにCO2が温暖化を促進しているという科学的根拠は極めて希薄です。
国連気候変動パネル(IPCC)が行っているシミュレーションを見ると、パラメーターを変えることでいくらでも実測値に合わせられますので、「シミュレーションと一致するから問題は二酸化炭素」など言い切れるわけがありません。
果たして、これを科学やエビデンスがあるというには無理があります。
当然、二酸化炭素を削減できたところで温暖化が止まるのかどうかも不明で、各国が掲げる2050年の目標値は、都合の良い「シミュレーション」上でも温暖化が止まりません。
以前より自著でも何度も申し上げておりますように、現在の気候変動は宇宙サイクルに基づく気候変動であり、過去1000年間に3度繰り返された温暖化と同じで、太陽活動の変化による影響が多大です。
地球は周期的に温度変化するサイクルがあり、ここ数年地球全体で見る限りは、むしろ寒冷化しており、南極大陸の氷も増加しています。
ではいったい、この茹だるような暑さは単なる宇宙サイクルの影響だけなのでしょうか?
この一ヶ月、沖縄や北海道に訪れた体感からも理解できるところですが、東京より赤道に近い沖縄のほうが涼しい現状や、北海道でも札幌周辺の気温が爆上がりしているのを鑑みますと、温暖化と言うより不快な夏の主犯は、高層化したビルが海風を遮り、水蒸気によってヒートアイランド効果の影響が大きいと考えます。
ヒートアイランド現象(都市熱島現象、Heat Island Effect)とは、都市部の気温が周辺の郊外や農村部よりも高くなる現象を指し、変わりゆく街の風景を見ればわかりますが、高層ビルが密集することで風の通り道が遮られ、熱がこもりやすくなります。
また、ビルの表面や道路のアスファルトやコンクリートは太陽の熱を吸収しやすく、夜間にその熱を放出するため、必然的に気温が高くなります。
それゆえ、夜間も暑い日々が続くのです。
さらに、車両の排気ガス、工場の稼働、冷暖房設備など、都市では多くの人工熱源が存在し、一方、緑地や森林が減少して自然の冷却効果も失われます。
こうして、蒸発散作用(植物の蒸散と土壌や水面からの蒸発)が減少し、熱源が昼夜問わず二重三重に都心部を襲っています。
数値を見ても人口1000人以下の気温観測点はCO2と連動しておらず、都市化していない観測点では、気温の変化が無いか下降気味です。
つまり、気候変動を本気で止めるなら、都会化や開発、そして交通量そのものを制限して人口を分散させるしかないのでしょうが、そのような為政者にとって「不都合な真実」が取り上げられることはありません。
世界でヒートアイランドによって気温が急速にあがっているニューヨーク、上海、ムンバイなどを抑え、トップに君臨する東京。
NASAは、東京温暖化の理由を高密度な建物とアスファルトの道路が多く、緑地が限られているため蒸発散作用が不足し、人口密度が非常に高く、自動車や工場からの熱排出が多いのが原因と宇宙観測の観点から発表しています。
風をまったく感じなくなった夏の東京都心部。
変わりゆくのは気候ではなく、海風の防護壁のように聳え立つ摩天楼だと都内各地の工事を見て思う今週です。
高城未来研究所「Future Report」
Vol.682 7月12日発行
■目次
1. 近況
2. 世界の俯瞰図
3. デュアルライフ、ハイパーノマドのススメ
4. 「病」との対話
5. 大ビジュアルコミュニケーション時代を生き抜く方法
6. Q&Aコーナー
7. 連載のお知らせ
高城未来研究所は、近未来を読み解く総合研究所です。実際に海外を飛び回って現場を見てまわる僕を中心に、世界情勢や経済だけではなく、移住や海外就職のプロフェッショナルなど、多岐にわたる多くの研究員が、企業と個人を顧客に未来を個別にコンサルティングをしていきます。毎週お届けする「FutureReport」は、この研究所の定期レポートで、今後世界はどのように変わっていくのか、そして、何に気をつけ、何をしなくてはいけないのか、をマスでは発言できない私見と俯瞰的視座をあわせてお届けします。
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