やまもといちろうの記事一覧

個人投資家、作家。1973年東京都生まれ。慶應義塾大学法学部政治学科卒。サイバーインテリジェンス研究所統計技術主幹など歴任。IT技術関連のコンサルティングや知的財産権管理、コンテンツの企画・制作に携わる一方、高齢社会研究や時事問題の状況調査も。日経ビジネス、文春オンライン、みんなの介護、こどものミライなど多くの媒体に執筆し「ネットビジネスの終わり(Voice select)」、「情報革命バブルの崩壊 (文春新書)」など著書多数。
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ここまで政策不在の総選挙も珍しいのではないか

公示前の調査なので、あまり込み入った項目を用意することはむつかしいのですが、木曜金曜とグループインタビューをしたり、各社が出してきた数字を並べてみてみると「有権者もいまの政治情勢に引っ張られて、あまりきちんと政策ごとの賛否を明らかにしていない」ということが垣間見えます。もちろん希望の党が次々に打ち出す問題がジェットストリーム状態になっているので、既存政党も有権者も目くらましを受けている状態なのかもしれませんが、とにかく政治に関心のある層は「希望の党が民進党からの移動で踏み絵を迫っている」というのが大きいようです。インパクト強くて。(2017.09.30)  続きを読む

衆院選2017 公示前情勢がすでにカオス

前原誠司さんの身売り的な小池百合子「希望の党」合流見込みで、大変な激震が走ったまま公示前の事前情勢に各社走っておりますが、蓋を開けてみると「意外と希望の党に支持が集まっていない」状況であることが分かってきて、おや? という感じであります。候補者が出そろう前に各党の得票傾向を把握するために行われる「比例代表での投票先」では、全国で自民39、希望22。読売が出した調査結果で自民34、希望19。もしも本当に希望の党で政権交代を目論むのであれば、少なくとも現時点で自民党と拮抗した数字が取れていないとなかなか大変であろうことを考えると、ちょっとまだ全然足りない状態であると言えます。(2017.09.30)  続きを読む

「民進党」事実上解党と日本の政治が変わっていくべきこと

北朝鮮のミサイル問題で支持率が回復した安倍政権が、状況の有利と言うよりは野党の退勢と足並みの乱れを突く形で解散総選挙に打って出ました。お陰でいろいろ余波が出て大変なことになっているわけですが、票読み的な実務上の論考を加える上で、今回の解散総選挙の意味について本稿では取り上げてみたいと思います(2017.09.29)  続きを読む

「民進党代表選」期待と埋没が織りなす状況について

あす9月1日の民進党臨時党大会で行われる民進党代表選ですが、概ね最終局面まで前原誠司さんの優勢が伝えられております。今回はグループインタビューのような調査は横断的に行われているわけではなく、またサンプル数の少ない調査票でしか傾向分析がされていないうえに、臨時党大会の場で投票するものではなくすでに党員・サポーターは投票済みの人も多いようなので、おそらくはそのまま代表がすんなり決まる形になるのではないかと見られます。(2017.08.31)  続きを読む

縮む地方と「奴隷労働」の実態

先日、ブルームバーグで日本の地方経済の現実を端的に表す記事が掲載されていて、「ああ、これか」と膝を打ちました。もちろん、地方経済が人口減少で身動きが取れなくなっている、という本筋は同意するほかありません。しかしながら、この記事には「最低賃金では日本人の若い労働者が来ない」ので外国人実習生などに頼らざるを得ない、高齢者はこの先何年いられるか分からないという流れになっています。実のところ、私がほんのり福島県の復興のお手伝いをしているときに、地方の産業に貸し付けている金融機関の諸情報を拝見する機会があり、ほぼ相似形の問題を起こしていたのがこの「奴隷労働」問題です。(2017.08.31)  続きを読む

「なし崩し」移民増加に日本社会は如何に対応するか

日本では移民を受け入れることそのものについて、議論される機会が少しずつ増えてきました。ウェブニュース界隈でも「移民」のキーワードは増えてきており、最近では過疎に悩む地方が外国人実習生に労働力を依存する記事も出るなど、そぞろ話題になっていくと思います。(2017.08.29)  続きを読む

フェイクニュースか業界の病理か、ネットニュースの収益構造に変化

先日来、フェイクニュースやPR付ける付けない問題ですったもんだしているウェブメディア業界ですが、ここにきて広告主のデジタル予算のつけ方がだいぶ変わってきたこともあって地殻変動をし始めているようです。お世辞にもクオリティメディアとは言えない某ウェブメディアでは売り上げがいきなり二割減に陥ったり、相互にコンテンツ融通している先との関係解消に至ったりしている理由は「ページ数を増やしても収益にはつながらなくなってきた」ことが背景にあります。もちろんウェブニュースバブルが弾けたという簡単な結論にはなり得ないのですが、このところ右肩上がりで増えてきたニュース系サイトへのページビューが頭打ちになってきて、取引の成立割合を示すコンバージョンレート(CVR)も劇的に減ってきたのは特筆するべきところです。大手出版社系のウェブメディアも総じて横ばいに転じ、コンテンツごとの売り上げも以前ほどの利益水準でなくなってきました。(2017.07.31)  続きを読む

無風と分裂の横浜市長選2017、中央が押し付ける「政策」と市民が示す「民意」

結果的に波乱となったフォローアップの大型市長選2つ、仙台市長選と横浜市長選は終わったわけなんですが、横浜市長選については出口調査の結果から現職の林文子女史が当選ゼロ打ち、開票作業の始まる8時から1分経たずに調査各社から当選確実の一報が出てメディアで報じられることになりました。メディア的には、大口の話として横浜市長選は菅義偉官房長官の影響力が強く、また重要法案であるIR法(通称・カジノ法)が前に出てきているため、横浜でカジノをやるのかやらないのか、ここで菅さんら政権側が支援している現職の林女史が落選するか、快勝ではない勝ち方をすると政権にさらなるダメージが及ぶのではないかという恐れがあったわけです。(2017.07.31)  続きを読む

「蓮舫代表辞任」後の民進党、野党、ひいては反自民について考える

メルマガの冒頭に、ちょうどいま見物させられている横浜市長選の話を絡めて、観測として出回っていた蓮舫代表辞任の話を論じようと思っていたわけです。ところが現実は厳しく、こちらが伝え聞いていた「民進党関係候補の横浜市長選敗退を見てからの蓮舫女史の代表辞任を決断」というシナリオが前倒しになり、結果も見ずに辞めちゃうという流れになっておるようです。それだと、曲がりなりにも戦勝した仙台市長選をいわば「軽視」して、都議会選挙敗勢の結論だけで辞任(二重国籍問題はあれど)という流れになるわけでして、最後の最後までいろいろ堪え性のない民進党執行部だったなあと思うのであります。(2017.07.27)  続きを読む

「新聞を読んでいる人は、政治的、社会的に先鋭化された人」という状況について

精力的に政治動向についての記事を執筆・公開しているJX通信社の米重克洋さんという御仁がいて、彼が新聞について非常に興味深い調査結果を出してきています。この数字に新聞購読者の年齢や世帯数推移などをクロスしてみると、20代は一割程度しか新聞を購入しておらず、精読率を考えるとほとんど新聞紙を読む習慣を持たなくなりました、ということが言えます。一方で、新聞「紙」ではなく新聞「記事」への接触回数というとスマートフォンで新聞を読む機会が増えたこともあってずっと横ばいで、また20代後半ぐらいから「ある程度、社会人としての経験を踏まえることで新聞が伝えたいことを理解できるようになり、接触時間が増える」という傾向を見て取ることができます。(2017.06.30)  続きを読む

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