やまもといちろうの記事一覧

個人投資家、作家。1973年東京都生まれ。慶應義塾大学法学部政治学科卒。サイバーインテリジェンス研究所統計技術主幹など歴任。IT技術関連のコンサルティングや知的財産権管理、コンテンツの企画・制作に携わる一方、高齢社会研究や時事問題の状況調査も。日経ビジネス、文春オンライン、みんなの介護、こどものミライなど多くの媒体に執筆し「ネットビジネスの終わり(Voice select)」、「情報革命バブルの崩壊 (文春新書)」など著書多数。
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フェイクニュースか業界の病理か、ネットニュースの収益構造に変化

先日来、フェイクニュースやPR付ける付けない問題ですったもんだしているウェブメディア業界ですが、ここにきて広告主のデジタル予算のつけ方がだいぶ変わってきたこともあって地殻変動をし始めているようです。お世辞にもクオリティメディアとは言えない某ウェブメディアでは売り上げがいきなり二割減に陥ったり、相互にコンテンツ融通している先との関係解消に至ったりしている理由は「ページ数を増やしても収益にはつながらなくなってきた」ことが背景にあります。もちろんウェブニュースバブルが弾けたという簡単な結論にはなり得ないのですが、このところ右肩上がりで増えてきたニュース系サイトへのページビューが頭打ちになってきて、取引の成立割合を示すコンバージョンレート(CVR)も劇的に減ってきたのは特筆するべきところです。大手出版社系のウェブメディアも総じて横ばいに転じ、コンテンツごとの売り上げも以前ほどの利益水準でなくなってきました。(2017.07.31)  続きを読む

無風と分裂の横浜市長選2017、中央が押し付ける「政策」と市民が示す「民意」

結果的に波乱となったフォローアップの大型市長選2つ、仙台市長選と横浜市長選は終わったわけなんですが、横浜市長選については出口調査の結果から現職の林文子女史が当選ゼロ打ち、開票作業の始まる8時から1分経たずに調査各社から当選確実の一報が出てメディアで報じられることになりました。メディア的には、大口の話として横浜市長選は菅義偉官房長官の影響力が強く、また重要法案であるIR法(通称・カジノ法)が前に出てきているため、横浜でカジノをやるのかやらないのか、ここで菅さんら政権側が支援している現職の林女史が落選するか、快勝ではない勝ち方をすると政権にさらなるダメージが及ぶのではないかという恐れがあったわけです。(2017.07.31)  続きを読む

「蓮舫代表辞任」後の民進党、野党、ひいては反自民について考える

メルマガの冒頭に、ちょうどいま見物させられている横浜市長選の話を絡めて、観測として出回っていた蓮舫代表辞任の話を論じようと思っていたわけです。ところが現実は厳しく、こちらが伝え聞いていた「民進党関係候補の横浜市長選敗退を見てからの蓮舫女史の代表辞任を決断」というシナリオが前倒しになり、結果も見ずに辞めちゃうという流れになっておるようです。それだと、曲がりなりにも戦勝した仙台市長選をいわば「軽視」して、都議会選挙敗勢の結論だけで辞任(二重国籍問題はあれど)という流れになるわけでして、最後の最後までいろいろ堪え性のない民進党執行部だったなあと思うのであります。(2017.07.27)  続きを読む

「新聞を読んでいる人は、政治的、社会的に先鋭化された人」という状況について

精力的に政治動向についての記事を執筆・公開しているJX通信社の米重克洋さんという御仁がいて、彼が新聞について非常に興味深い調査結果を出してきています。この数字に新聞購読者の年齢や世帯数推移などをクロスしてみると、20代は一割程度しか新聞を購入しておらず、精読率を考えるとほとんど新聞紙を読む習慣を持たなくなりました、ということが言えます。一方で、新聞「紙」ではなく新聞「記事」への接触回数というとスマートフォンで新聞を読む機会が増えたこともあってずっと横ばいで、また20代後半ぐらいから「ある程度、社会人としての経験を踏まえることで新聞が伝えたいことを理解できるようになり、接触時間が増える」という傾向を見て取ることができます。(2017.06.30)  続きを読む

都民ファースト大勝利予測と自民党の自滅について深く考える

名ばかりコンサルとして調査業務の実働を少し手伝っておるわけですけれども、上がってくるデータを告示前からずーっと睨めっこしていると、今回の都議会選のパターンはものすごく興味深いのであります。例えば、投票率についてもマスコミからの援護射撃もあって前回よりははるかに高い投票率になるものの、いろんなねじれ現象があって、年代層でいえば比較的30代から40代男女といった現役・子育て世代が数多く投票所に足を運びそうな気配です。この層は一日が始まる午前中や、アクティビティを終えた夕刻以降に投票する傾向がもともと強いのですけれども、今回は期日前もそこそこ来ています。(2017.06.30)  続きを読む

前川喜平という文部科学省前事務次官奇譚

昨今騒ぎが拡大している前川喜平さんの「怪文書」なのか「内部文書」なのか判然としないところはありますが、この前川喜平さんについてはいろんな風聞がありまして、文春も新潮もかなり頑張って取材して誌面を割いて頑張っているんですけれども。大資産家の一族であり、中曽根家の流れであることも含めて、バックグラウンドについてはいろんな人がいろんなことを書いておられますので是非そこは流し読みでもしていただくとして、私が本稿で書いておきたいのは「優れた人」「奥の深い教養人」とされる高評価と、「だらしのない人」「日本の文科行政を駄目にしている張本人の一人」という酷評とが併存するという、実に奥の深い人物だということです。(2017.06.12)  続きを読む

学術系の話で出鱈目が出回りやすい理由

以前ご一緒していた東京大学の研究室絡みで、興味深いけど見事なガセネタが回ってきて、肩をすくめたり苦笑したりしていた事案が先週ありました。一種の与太話なので、通常ははいはいありがとうございました、という話で済まされるのが通常です。ところが、記事を鵜呑みにした読者らしき人たちから、ある種の誹謗中傷のようなものが出始めます。もちろん、義憤に駆られて善処を求めたいということなんだと思うのですが、一方で、もう少し調べてからくればいいのにと思うこともたくさんあります。(2017.05.31)  続きを読む

「相場下落」の冬支度、なのか

介護離職気味のセミリタイアをすると宣言する前から、年始よりかなりポジションを手仕舞いしているわけなのですが、トランプ相場や中国国内市場の状況を見ていて「このまま過熱することはちょっとあり得ないな」と警鐘を鳴らす自分も心の中にいるわけです。もちろん、引き続きハイテク株に入れていれば順調にいくかもしれないし、日本株だって日経平均2万円をどんどん超えていく可能性だって高いかもしれない。わざわざ北朝鮮危機など引き起こさなくとも、世界経済が順調である限り踏み上げていって、一気に平和の配当を手にすることだって可能かもしれないじゃないか、と欲の部分はあるのです。(2017.05.30)  続きを読む

ご報告など:いままで以上に家族との時間を大事にすることにしました

私事ながら、しばらく懸念していた両親や親族の体調不良もありまして、しばらく半分引退するような生活を送ることになりました。と言いますか、ここ2年ぐらいも企業実務の世界を離れ、学術研究その他の世界にも片足を突っ込みながら個人的な投資業務やファンド運営をやっているという状態だったのですが、いままで以上に家族との暮らしを優先していきたいと思うようになりました。(2017.05.24)  続きを読む

「消防団員がうどん食べてたらクレームが来て謝罪」から見る事なかれ倫理観問題

そもそもクレームを入れるおかしい人たちというのは一定の割合いて、それ自体はおかしいことでも珍しいことでもないのです。また、第三者的にはどうでもいいことでも当事者には譲れない問題というのは多数あるので、司法制度も仲裁の仕組みも世の中が公平にしっかりとあってうまく回っている、というのは捨て置けない部分なんですよね。(2017.04.29)  続きを読む

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