やまもといちろうの記事一覧

個人投資家、作家。1973年東京都生まれ。慶應義塾大学法学部政治学科卒。東京大学政策ビジョン研究センター客員研究員を経て、情報法制研究所・事務局次長、上席研究員として、社会調査や統計分析にも従事。IT技術関連のコンサルティングや知的財産権管理、コンテンツの企画・制作に携わる一方、高齢社会研究や時事問題の状況調査も。日経ビジネス、文春オンライン、みんなの介護、こどものミライなど多くの媒体に執筆し「ネットビジネスの終わり(Voice select)」、「情報革命バブルの崩壊 (文春新書)」など著書多数。
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米朝交渉を控えた不思議な空白地帯と、米中対立が東アジアの安全保障に与え得る影響

米朝会談に先駆けてニュースをいくつかピックアップしてみようと思います。興味深いのは「アメリカは2月以降実際に北朝鮮攻撃の準備を重ねていた」という記事であります。実際、記事にもある通り対北朝鮮開戦に消極的なマティス国防長官と軍首脳の動きに対して、トランプ大統領が大変神経質になっていたという話は、安全保障系の学者だけでなく消息筋も非常に気にしていた情報でした。(2018.05.17)  続きを読む

「海賊版サイト」対策は、旧作まんがやアニメの無料化から進めるべきでは

今回の政府ブロッキングで問題となった3サイト「漫画村」「miomio」「Anitube」に関しては、昨年からこの3サイトともに日本から発信された日本人の運営による海賊版サイトであったことはすでに既報の通りです。当メルマガでも本件については(興味本位ながら)書き続けてきているわけですが、結局のところ一番の問題は「日本人の手によるもの」だという点であります。(2018.05.01)  続きを読む

「歴史的」南北会談が東アジアの安全保障に与える影響の有無

私には家庭の事情もかなりあるので、あまりご公務に準じる会議や企画には足を向けづらい状況だったのですが、断りづらい理由もあって立て続けに東アジア方面の安全保障に関する政策勉強会やシミュレーションに出席していました。議事の詳細はともかく、文字通りアメリカ、中国、韓国、北朝鮮(に詳しい有識者)、ロシア、そして日本人である私たちと、各国の国益や情勢を踏まえた議論が重ねられたというのは実に刺激的で有意義でありました。(2018.04.30)  続きを読む

【号外】「漫画村」ブロッキング問題、どこからも被害届が出ておらず捜査着手されていなかった可能性

現在、「漫画村」など関連サイトについては当メルマガでも重ねて取り上げておりますが、捜査当局や漫画村関係者などへの取材をしてみると、いまなお、当局の誰からも事情を聴かれていない模様です。(2018.04.18)  続きを読む

海賊版サイト「漫画村」はアドテク全盛時代の仇花か――漫画村本体および関連会社の全取引リストを見る

というわけで、政府方針として出てきておりますブロッキング問題については、いくつかの構造に分かれておりまして、一番上層部はもちろん「政府が立法を待たず国会の議論をせずにISPにブロッキングを要請することは憲法違反であり、ブロッキングを要請され実施するISPに法的リスクをすべて負わせる仕組みになってしまうのではないか?」という部分です。私は明確に政府のブロッキングについては反対の立場です。(2018.04.18)  続きを読む

個人の情報発信で考えていること

記事を書いて仕上げる、というのはなかなかしんどい仕事だと思われるところも多いんですけど、私なんかは好きで書き続けているわけですよ。苦にならないというか、知って、整理して、書いて、読まれて、この世に生きた証を残すことを目的にしているので、別に金にならなかろうが面倒だろうが訴訟リスクがあろうが気にしません。書きたくて、書いているわけですから。誰に頼まれるのでもなく、誰に愛されようと嫌われようと、神は私を見ておられます。それだけのことです。(2018.04.18)  続きを読む

平昌オリンピック後に急速に進展する北朝鮮情勢の読み解き方

先日来、情報セキュリティ関連の会合でも「大きな変調」についての報告が連発されている状況ではありますが、北朝鮮・金正恩さんの中国電撃訪問と習近平さんとの会談は、当初のいろんな憶測を呼ぶ段階から具体的な交渉の内容が伝わるごとに衝撃をもって受け止められてきているというのが実情であります。基本的には、北朝鮮がどのような主張をし、中国といかなる合意を交わそうと、その国家的な戦略主眼は核兵器の開発完了と実戦配備の推進によるフリーハンドの確保であって、いわば核兵器配備までの時間稼ぎに中国との対話を演出しただけ、という見解には変わりありません。(2018.03.30)  続きを読む

中国発「ビリビリ動画」の米NASDAQ上場と、日本の「ニコニコ動画」の終わりっぷり問題

中国のテンセント系動画サイトであるビリビリ動画が米NASDAQに上場した件については、この手のサービス展開をしている事業者にとっては予想されつつも昔日の想いを感じさせるもので、非常に思うところがあります。もちろん、この上場劇については「中国での閉鎖的な市場環境」や「日本のスマホゲーム『Fate Go』の配信収益が利益の56%を占める」などの特徴もありつつ、ネットでのコンテンツデリバリーや中国国内で言うところの二次元経済にも思うところが多々あるので、守秘義務に反しない範囲で感じることを書きたいと思っております。(2018.03.30)  続きを読む

Facebook

 国内でも報道量が少し増えましたが、Facebookの情報漏洩やその悪用によってアメリカ大統領選が影響を受けたのではないかとされる問題で、アメリカや欧州ではもろに情報管理の在り方を巡って当局マターになるところまで来てしまいました。(2018.03.29)  続きを読む

Amazon(アマゾン)が踏み込む「協力金という名の取引税」という独禁領域の蹉跌

先日来話題になっていたAmazon Japanの施策が、「アマゾン、取引先に『協力金』要求 販売額の1〜5%」という見出しで日経の記事になっていました。私の投資先や取引先にも五月雨式に上記ご打診がアマゾンからあり、内容に対する憶測を呼んでいるところではあるのですが、取引条件の悪化など何らかの優越的地位の濫用でもない限り、いまのところ適法であるので、いろいろ気にしつつ様子を見ているところではあります。(2018.02.28)  続きを読む

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