自分の心を見たければ、自分の部屋を見ればいい
目をつむって5分間、自分の心を見つめてください。そうしたら、自分の心がどれだけ荒れ狂っているか、どれだけ汚らしいか、驚くと思いますよ……という話を僕はよくします。メルマガ読者の方にはおなじみの方法ですよね。
でも、それを聞いた人の何割ぐらいが、実際に5分間、目をつむって自分の心を見つめる、ということをやってくれているでしょう。せいぜい2割ぐらいの人なんじゃないかと思うんです。
おそらくたいていの人は、ばかばかしくて取り組もうともしない。ちょっとやってみようかな、という人も、1分間ぐらいで「あ、もうわかった!」などといって止めてしまうことが多い。そこにはもしかすると、自分の心のおぞましさに気づいていて、あえて目を背けようとする心の働きがあるのかもしれません。
そういう人には最近、「自分の部屋を改めて見てみてください」と言っています。
部屋は「あなた」である。
一度そういう認識に立つと、いろんなものの見え方、感じ方が変わってきます。
名越康文
1960年、奈良県生まれ。精神科医。相愛大学、高野山大学、龍谷大学客員教授。
専門は思春期精神医学、精神療法。近畿大学医学部卒業後、大阪府立中宮病院(現:現:大阪精神医療センター)にて、精神科救急病棟の設立、責任者を経て、1999年に同病院を退職。引き続き臨床に携わる一方で、テレビ・ラジオでコメンテーター、映画評論、漫画分析など様々な分野で活躍中。
著書に『「鬼滅の刃」が教えてくれた 傷ついたまま生きるためのヒント』(宝島社)、『SOLOTIME~ひとりぼっちこそが最強の生存戦略である』(夜間飛行)『【新版】自分を支える心の技法』(小学館新書)『驚く力』(夜間飛行)ほか多数。
「THE BIRDIC BAND」として音楽活動にも精力的に活動中。YouTubeチャンネル「名越康文シークレットトークYouTube分室」も好評。チャンネル登録12万人。https://www.youtube.com/c/nakoshiyasufumiTVsecrettalk
夜間飛行より、通信講座「名越式性格分類ゼミ(通信講座版)」配信中。
名越康文公式サイト「精神科医・名越康文の研究室」 http://nakoshiyasufumi.net/
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