一生上達し続ける人だけが持つ「謙虚さ」
卓球に限ったことではありませんが、スポーツしている人の中には強い・弱いということとはまったく別に、思わず「素敵だな」とハッとさせられる人がいます。そういう人に共通するのはある種の「謙虚さ」です。
つまり、常に上達を続ける努力を惜しまないのは、謙虚さがあるなんですね。
そういう謙虚さを備えた人は、どれほど実力を持っても、相手を貶めることはなく、励まし合い、助け合い、高め合うことができます。スポーツをすることによって心に充実感を得て、家族や周りにいる人に、明るい影響を与えることができる。そして、年を取って、多少体力が衰えることがあっても背筋がシャキッと伸び、明るく過ごすことができるんです。
スポーツを長く続けるなら、そうありたいものですし、本来、スポーツを続けることにはそうした効用があるはずだと私は思います。
しかし残念ながら、スポーツをしている人、卓球をしている人のすべてがそういう効果を実感できているわけではありません。実際には、スポーツは必ずしも、上に述べたような「良い効果」だけをもたらすものになっていないんです。
スポーツが、人としてのバランスを崩してしまうこともある
例えば練習しすぎて故障してしまうことがあります。あるいは「勝つ」という結果に執着するあまり、相手の足を引っ張ったり、姑息な手段を使うということが習慣づいてしまうこともあります。
あるいは、目先のボールを入れたいと思うばかりに、腕だけを伸ばしてボールを取ろうとして、崩れた姿勢でプレーする癖がついてしまう。その結果、運動が偏ってさらに故障が発生しやすくなる。
実際、「卓球をやっています」という方の中には、(かなりの結果を残している人の中にも)背中を丸め、首を突き出した姿勢や、左右に身体が大きく揺れてしまうような歩き方をしている人がおられます。
少なくとも私はそういう人を見て「素敵だな」とは思えないし、「絶え間ない上達」の道からは外れていると思います。
その他の記事
![]() |
教科別の好き嫌いをなくすには?(陰山英男) |
![]() |
世界中の観光地を覆いつつあるグローバリゼーションの影(高城剛) |
![]() |
統制される仮想通貨界隈、イギリスがすべての暗号資産を国家管理に(やまもといちろう) |
![]() |
今週の動画「切込入身」(甲野善紀) |
![]() |
「深刻になる」という病(名越康文) |
![]() |
これから10年で大きく変わる「街」という概念(高城剛) |
![]() |
音楽生成AI関連訴訟、Napster訴訟以上の規模と影響になりそう(やまもといちろう) |
![]() |
宇野常寛特別インタビュー第5回「落合陽一のどこが驚異的なのか!」(宇野常寛) |
![]() |
身体にも衣替えの季節が到来(高城剛) |
![]() |
CESで感じた「フランスと日本の差」(西田宗千佳) |
![]() |
「時間」や「死」が平等でなくなる時代到来の予感(高城剛) |
![]() |
同調圧力によって抹殺される日本式システム(高城剛) |
![]() |
夕日が映える豊かな時間をゆったりと楽しんで生きる(高城剛) |
![]() |
音声入力とAIによる「執筆革命」(高城剛) |
![]() |
迷走する吉本興業の問題が“他人ごと”だけでは済まない理由(本田雅一) |