※若林理砂メールマガジン「鍼灸師が教える一人でできる養生法」2014年11月10日Vol.085より
風邪をひいたときは、食欲があっても食べることを控えて胃腸を休め、免疫力を上げたほうがいいーーこんな話を聞いたことのある人はいませんか? 鍼灸師の若林理砂さんが、風邪と食欲についての疑問にお答えします!
特に空腹になる理由がないのに、風邪をひく直前に異常に食欲が出る人がいます。反対に食欲がなくなる人もいます。これは体質によるので、どちらのタイプなのかは自分で見極めないとならないですね。もともと体力があるタイプは食欲が出る場合が多いように見受けられます。
東洋医学的には、外邪が侵入しかけているので、何とか防ぐために衛気、体の外側を守っている気と栄気、体内を守っている気の両方を足さないとならないので、飲食物を増やして対応する……と考えます。
なので、なんだか妙に食欲が亢進している……というとき、しっかり食べたのち、ちょっと熱感があるかな?と思ったら、葛根湯をお湯にといて飲むといいです(葛根湯は水ではなくお湯にといて飲むほうが効果があります)。葛根湯がすぐに手に入らない場合は、ペットボトル温灸をしましょう。自販機などで販売されているホット飲料の設定温度は70度位なので手早く行えば温灸の効果を得られます。
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葛根湯を飲む際の3徴候が「悪寒」「発熱」「後項強」です。さむけ・軽い熱感・首肩の凝りという意味。なので、寒気がなくてもなんとなくぽーっと熱さがある、妙に肩や首が凝る感じがあれば飲んで構わないのです。一番わかりやすいのが冷え感というか、ゾクッとする寒気なので、これを目安にすることが多いのですけどね。
また、風邪の際、食欲があるなら食べて構いません。基本的には体の欲求に従ってください。風邪が本格的になり、食欲が落ちてきたら無理して食べる必要はありません。熱があって食欲もなくて……というときに無理に食べる必要はないけれど、食べられるなら別に食べてOKということ。嘔吐・下痢のある場合は食べなくてOKですしね。いずれにせよ、常温か温かいもので水分はとってください。
食欲があるけれど食べることを控えて胃腸を休め、免疫力を上げる……という論説もありますが、あれは酵素栄養学とかマクロビオティックあたりからきているみたいなので、あんまり意味がないと思っています。食欲があって食べられるなら食べましょう。
若林理砂メールマガジン「鍼灸師が教える一人でできる養生法」
01:養生予報:
夏の過ごし方の影響がでる時期。生野菜は食べず、甘いものは控えめ。
02:鍼灸師の養生メシ日記
03:Q&A:「風邪のときは食べないほうがいい?」
04:わかりたいあなたへ。りさちゃん先生の東洋医学(第57回)
で、そもそも冷えってなんなんだ。(7)
05:臨床家の眼から:ものさしの目盛の大きさが違う
06:てらじん×りさの漢方雑談:冷えのぼせに効く食材や漢方ってありますか?
07:奥様が魔女(第19回):また季節が変わりますね
08:メディア掲載・講座情報
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