<甲野善紀氏の新作DVD『甲野善紀 技と術理2014 内観からの展開』好評発売中!>
一つの動きに、二つの自分がいる。
技のすべてに内観が伴って来た……!!
武術研究者・甲野善紀の
新たな技と術理の世界!!
武術研究家・甲野善紀の最新の技と術理を追う人気シリーズ「甲野善紀 技と術理」の最新DVD『甲野善紀 技と術理2014――内観からの展開』好評発売中! テーマソングは須藤元気氏率いるWORLDORDER「PERMANENT REVOLUTION」!
→amazonで購入する
※甲野善紀氏からの第一信が読めるバックナンバーはこちらから →
<甲野善紀氏から田口慎也氏への手紙>
御手紙ありがとうございました。内容を拝見して、いよいよ本質的な問題に踏み込んできた気がいたしました。
貴兄が取り組まれている「言語」は、「人間にとっての自然とは何か?」を追求している私にとっても、少なからず興味を惹かれるものでした。
それは貴兄も書かれているように、言語は「人間が作り出したもの」に間違いはないのでしょうが、「いつ、誰が」という事は決して解明することが出来ない自然発生的なものであり、人造でありながら自然の産物でもあるという不思議と言えば不思議なものだからです。しかも、これにより人間は大変便利にもなりましたが、便利になった分、強烈に拘束もされてもいます。
貴兄もよく御存知でしょうが、「一切の道具や薬剤を使わずに人の心身を調整することにおいて、この人の右に出る者はいない」と謳われた社団法人整体協会の創設者である故野口晴哉先生は、私にとっても恩師とも言える方です。この野口先生は手を使っての技術も天才的でしたが、言葉を使っての相手への働きかけも実に見事でした。怪我や病気をした人に対して、「大丈夫、大した事はありません」とか「グングン良くなっていますよ」といった励ましの言葉かけとは違った拒絶によっても、拒絶された人の中から意欲を引き出してしまうといった事をされていたのです。
たとえば、骨折して次第に回復してきた人に対して、電話で「まだまだおとなしくしていなさい」「歩けるといっても、その程度ではまだまだ」等と、野口先生に観てもらいたくて堪らない人がやって来ようとするのを電話で断り続けていると、そのうち相手が「どうも妙だな、電話で断られる度に良くなってきている」と述懐したそうです。
つまり、言葉というのは使い方によっては単なる伝達手段以上の働きをもっているのです。
その言葉についてですが、この野口晴哉先生の次男に当たり、現在整体協会の中でも独自の立場を貫いて独特の整体法を創り上げられた身体教育研究所の野口裕之先生は、言語の特性故の問題点について「言語と貨幣が発明されてから、精神が失われた」という意味のことを話されていました。
確かに言語も貨幣も、それにより人間の活動は飛躍的に便利になりましたが、同時に嘘や偽りを生みました。もちろん、それ故に人は人になったとも言えるわけで、これは何事においても「長所即欠点」という事の現われでしょう。
奇妙な平安
そういえば、私は2月下旬、数年ぶりにひどい風邪を引き、数日間歩くこともままならないほど身体中の筋肉がひどく痛んで大変でしたが、奇妙なことに最もその症状がひどかった時、つまり人間としての活動が最も阻止された時の私の精神状態が一番平安で、あれほど穏やかでいろいろな事に頭を悩ませずにいられた事は、一体いつ以来か思い出せないほどでした。
ところが、身体が少し楽になってくるにつれて意欲も出てきましたが、同時にさまざまに頭も働いてきて、現在の我々が置かれている「原発事故以後の社会環境」にタメ息が出るようになってきました。
そして、その事について様々に考え始めました。考え始めると、人間がいままでに行なってきた事に関して、過去に遡っての考察が止まらなくなり、その結果、約12,000年の昔に人間がトルコに自生していたという小麦の原種を栽培しはじめた事、つまり農業の起源にまで行き着いたのです。
その他の記事
|
達成感の得られない仕事とどう向き合うか(甲野善紀) |
|
柔らかい養殖うなぎが美味しい季節(高城剛) |
|
一流のクリエイターとそれ以外を分ける境界線とは何か?(岩崎夏海) |
|
【疲弊】2021年衆議院選挙の総括【疲弊】(やまもといちろう) |
|
動物園の新たな役割は「コミュニティ作り」かもしれない(川端裕人) |
|
秋葉原の路上での偶然の出会いこそが僕にとっての東京の魅力(高城剛) |
|
暴風雨となるライドシェア全面解禁論議(やまもといちろう) |
|
「空気を読む力」を育てる4つの習慣(岩崎夏海) |
|
未来を見据えた働き方 カギは隙間時間にあり(家入一真) |
|
レンズ企業ツァイス社の歴史を振り返る(高城剛) |
|
週刊金融日記 第315号【恋愛工学を学んだ者たちが世界中で活躍している、外交工学で金正恩がノーベル平和賞最有力候補へ他】(藤沢数希) |
|
時の流れを泳ぐために、私たちは意識を手に入れた(名越康文) |
|
ズルトラ難民が辿り着く先、HUAWEI P8max(小寺信良) |
|
「代替」ではなく「補完」することで「統合」する医療の時代(高城剛) |
|
変わる放送、Inter BEEに見るトレンド(小寺信良) |












