※名越康文メールマガジン「生きるための対話(dialogue)」 Vol.103(2015年7月6日)より
人はいつも、思考や価値観よりも、刺激と感覚に引きずられて生きています。
それは言い換えれば、どれほど情報を仕入れ、自分の頭で考え抜いても、「感覚」にアプローチしない人は容易に他人に誘導され、コントロールされてしまうということです。
感覚というのは「数量」や「実体」よりも有力な“現実”です。言い換えれば、私たちが触れる「実体」や「数量」というのは、常に感覚によって“汚染”されている、ということです。
我々は現実というよりむしろ、感覚に取り囲まれて日々を過ごしている。ですから、他人に支配されない人生を望むのであれば、いまあなたが知るものよりもずっと広範囲の感覚を意識し、それらを深めていくことが必要です。
しかし、ここで問題があります。それは、感覚を広げ、そして深める手段を「学ぶ」道はほとんど絶無に近いということです。感覚を深める道は、学ぶというよりは師について習うものであり、その機会に恵まれなければ、上達どころか、そのようなテーマが存在することにすら、気づくことができないのです。
名越康文メールマガジン「生きるための対話(dialogue)」
2015年6月15日 Vol.102
目次
00【イントロダクション】「他人に支配されない人生」のために必要なこと
01【近況】類人猿分類(『ゴリラの冷や汗』)がブレイクした理由/「考える」とは何か02【コラム】カバンには数冊の「読めない本」を入れておこう
03カウンセリングルーム
[Q1]勝ち負けと怒りについて
[Q2]恋愛が面倒です
[Q3] やりたいことが多すぎてひとつに選べない
04精神科医の備忘録 Key of Life
・悪口を言うと運気が悪くなる
05講座情報・メディア出演予定
【引用・転載規定】
※購読開始から1か月無料! まずはお試しから。
※kindle、epub版同時配信対応!
名越康文メルマガ「生きるための対話」のご購読はこちらから
その他の記事
|
最下位転落の楽天イーグルスを三年ぐらいかけてどうにかしたいという話に(やまもといちろう) |
|
21世紀のスマートトラベラーは天候のヘッジまで考えなければいけない(高城剛) |
|
『ご依頼の件』星新一著(Sugar) |
|
迷子問答 公開質問【正しい努力とは】(やまもといちろう) |
|
頑張らなくても失敗しないダイエット(本田雅一) |
|
「ローリング・リリース」の苦悩(西田宗千佳) |
|
メルカリなどCtoCプラットフォームを揺るがす「隠れB」問題(やまもといちろう) |
|
都市として選択の岐路に立たされるサンセバスチャン(高城剛) |
|
50歳食いしん坊大酒飲みでも成功できるダイエット —— “筋肉を増やすトレーニング”と“身体を引き締めるトレーニング”の違い(本田雅一) |
|
6月のガイアの夜明けから始まった怒りのデス・ロードだった7月(編集のトリーさん) |
|
相反するふたつの間にある絶妙なバランス点(高城剛) |
|
旅行需要急増でのんびり楽しめる時間が残り少なくなりつつある南の島々(高城剛) |
|
原発にドローン3機が飛来で大騒ぎに(やまもといちろう) |
|
美しいものはかくも心を伝うものなのか(平尾剛) |
|
コロナはない国、タンザニアのいま(高城剛) |












