※高城未来研究所【Future Report】Vol.399(2019年2月8日発行)より

今週は、サンタクルス・デ・ラ・シエラにいます。
ボリビア第二の都市サンタクルス・デ・ラ・シエラは、「アマゾンの入り口」と呼ばれ、近年、急速に発展しています。
海抜400m程度の高原にあり、年中温暖で年間の平均気温は28度程度あることから暮らしやすく、そのこともあって、人口が大爆発。既に人口が飽和状態になり、面積が狭いこともあって、日々混乱が絶えません。
サンタクルス・デ・ラ・シエラは、アンデス山脈中の高地に位置するボリビアの首都ラ・パスとは気候・習俗ともに大きく異なります。「クルセーニョ」と呼ばれるサンタ・クルスの人々は、典型的な南米人らしく陽気で開放的な性格であるといわれ、首都ラ・パス市民に「熱い」対抗意識を持っています。
いわば、東京と大阪の関係や、マドリッドとバルセロナの関係に似ていると感じられるほど、双方強い対抗意識を持っているように見えます。
サンタ・クルス地方の人たちは自分たちを誇りを持ってカンバ(アマゾンの低地に住む人の意)と呼び、ラ・パス近郊のアルティプラーノの人たちを蔑みの意味を持ってコリャ(もしくは、コージャ=ボリビア高地の人たちの意ですが、田舎者、なまけものの意が強い)と呼ぶのは、そのためです。
さて本年は、日本人ボリビア移住120周年にあたります。
サンタクルスから100km、車で1時間45分ほどの場所にコロニア・オキナワという町があります。
ボリビア国内で通称「オキナワ」と呼ばれる町で、沖縄から移住した日本人がジャングルを開拓し、切り開いて日本人移住地を作った場所ですが、壮絶な開拓史があったことと思われます。
このコロニア・オキナワができたのが、およそ60年前。
第二次世界大戦後、米軍に占領され、海外引揚者の帰島により社会問題化した過剰人口と、沖縄の基地建設のための農地の収奪による土地不足を移民で解消することを画策した当時の琉球政府の施策より、この地に入植したのがはじまりでした。
しかし、その背景には、社会的不安をぬぐい去るためのアメリカ政府の強い意向があったことが、近年公文書から明らかになっています。
コロニア・オキナワに行かずとも、サンタクルスの街中で、多くの日系人を見かけ、時折、街角で古い日本の写真を見かけます。
映画「ロード・オブ・ザ・リング」の監督ピーター・ジャクソンは、第一次世界大戦の白黒フィルムを、デジタル技術でカラー化することに成功しました(https://bit.ly/2MLNUZb)。
歴史は、白黒ではありません。
すべて、カラーなのだと、日本人が写る古い写真に、原色豊かな南米で想いを馳せる今週です。
高城未来研究所「Future Report」
Vol.399 2019年2月8日発行
■目次
1. 近況
2. 世界の俯瞰図
3. デュアルライフ、ハイパーノマドのススメ
4. 「病」との対話
5. 身体と意識
6. Q&Aコーナー
7. 連載のお知らせ
高城未来研究所は、近未来を読み解く総合研究所です。実際に海外を飛び回って現場を見てまわる僕を中心に、世界情勢や経済だけではなく、移住や海外就職のプロフェッショナルなど、多岐にわたる多くの研究員が、企業と個人を顧客に未来を個別にコンサルティングをしていきます。毎週お届けする「FutureReport」は、この研究所の定期レポートで、今後世界はどのように変わっていくのか、そして、何に気をつけ、何をしなくてはいけないのか、をマスでは発言できない私見と俯瞰的視座をあわせてお届けします。
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