※高城未来研究所【Future Report】Vol.279(2016年10月21日発行)より
今週は、福岡にいます。
福岡にいると言っても、日中は糸島や柳川、佐賀まで出向き、夜は福岡に戻るような、福岡を拠点とする日々を送っています。
今週は天気もそれなりによく、朝と夜に軽く走りながらトレーニングをしておりますが、今年の目標は、あまり体重を落とさずに筋量をうまくあげることでして、ついついハマりがちな僕は、数週間で体脂肪を半分に落としたり、絞りすぎて体重40キロ台に突入してしまうこともありますので、気をつけながらトレーニングをする必要があります。
最近は、走り込みすぎないよう、ウォーキングに切り替えた方がいいのではないかと考えていまして、独自のウォーキング方法を編み出そうとしていますが、まだまだ至りません。
走りながらは出来なくとも、歩きながら出来ること。
きっと、その「楽しい回答」は、遠からず見つかることでしょう。
さて今週、福岡ではこの好天の時期に、ドローンを使った周辺離島への小型貨物運搬実験を開始しました。
これは、初の携帯電話会社主導によるもので、いよいよドローンにもSIMチップが搭載される時代になります。
もともとドローンは、スマートフォンのパーツを流用していますので、SIMを搭載するのも時間の問題とみられていました。
SIMをドローンに搭載することにより、wifi網より遥かに広域かつ安定的なネットワークが使用できますので、ドローンの活動範囲は突然広くなることが予想されます。
誰もが理解するように、wifiと不安定なGPSだけの世界と携帯通信網の世界では、物理空間の大きさがまったく異なります。
このSIMを使ったロボティックスは、ドローンに限りません。
やがて訪れるだろう自動運転車にもSIMが搭載されるでしょうし、同じように「SIMフリードローン」や「SIMフリー自動運転車」も登場するでしょうし、場合によっては所有者の身元がわからなくなる「白ロムドローン」や「白ロム自動運転車」も、違法同然で取り引きされることになるでしょう。
さらに言えば、IoTと呼ばれるあらゆるモノがインターネットに接続される世界では、あらゆるモノにSIMが搭載される可能性があります。
冷蔵庫や製造機械は言うに及ばず、そのゴールは人間の身体にSIMが入ることだと僕は考えています。
はじめは、ペースメーカーのような生死に関わるモノからはじまり、やがては利便性から体内にそっと入ってくるでしょう。
SIMチップの形状も、いまのような板状ではなく、髪の毛程度の細さで痛みもなにも感じないまま、体内に入れることが可能になります。
言い換えれば、本人が知らぬ間に体内にSIMを埋蔵されて、居場所や行動が別の誰かにわかるようなことが、簡単に起きるのです。
いまのスマホのGPS機能同様に。
天高くドローン肥ゆる秋。
あらゆる大きな変化は、もうじき訪れそうです。
高城未来研究所「Future Report」
Vol.279 2016年10月21日発行
■目次
1. 近況
2. 世界の俯瞰図
3. デュアルライフ、ハイパーノマドのススメ
4. マクロビオティックのはじめかた
5. 身体と意識
6. Q&Aコーナー
7. 著書のお知らせ
高城未来研究所は、近未来を読み解く総合研究所です。実際に海外を飛び回って現場を見てまわる僕を中心に、世界情勢や経済だけではなく、移住や海外就職のプロフェッショナルなど、多岐にわたる多くの研究員が、企業と個人を顧客に未来を個別にコンサルティングをしていきます。毎週お届けする「FutureReport」は、この研究所の定期レポートで、今後世界はどのように変わっていくのか、そして、何に気をつけ、何をしなくてはいけないのか、をマスでは発言できない私見と俯瞰的視座をあわせてお届けします。
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