※高城未来研究所【Future Report】Vol.410(2019年4月26日発行)より

今週は、トロントにいます。
先進国で、どこよりも先に医療も娯楽も大麻を全面解禁したカナダでは、あたらしい大麻ビジネスが、大躍進しています。
大麻専門のロジスティックス会社や、植物の収穫&在庫の管理から、eコマースの立ち上げまでサポートするビジネスソリューション・ソフトウェア企業、そして、サプリメントのような液状のソフトカプセルにTHCを詰め込んだ見たこともない大麻製造メーカーなどが、次々とサービスや製品を市場に投入。
なかでも僕が関心したのは、DNA検査で消費者の体質を分析し、大麻に対する個人反応に関するデータを、わずか45分で提供する大麻耐性遺伝子分析企業です。
大麻成分がに心身に影響を与えるDNAは、現在3種類発見されており、これを「世界最小のDNAテストデバイス」と呼ばれる小さな機械を使って、各人が大麻(特にTHC)に対して、どのような反応を示すか、事前に調べることができます。
すでにサービスインしており、価格は59カナダドル。
およそ日本円で5400円ほどで判明します。
検査は専用の棒で、口腔内の頬の部分を3度こするだけ。
それを機械に差し込むと、45分後に登録したメールに結果が送られてきます。
診断はMetabolism、Risk、Memoryの3つのカテゴリーに区分され、身体や精神面にどれほど影響を受けやすいかグラフィカルに表示されます。
これにより、主にTHCによる効き目が一目瞭然でわかるようになりました。
つまり、個々によって異なる「トビ」を、科学的に示すことができるようになったのです。
また、トロントから車で4時間ほどのところにある世界有数の大麻企業「キャノピー・グロース」に出向くと、数年前に50人だった従業員は、現在3000人を超えており、いまも毎週50人以上新規に雇っているとのことでした。
同社は、「コロナ」ビールなど酒類販売の米コンステレーション・ブランズから、昨年夏に約4200億円追加出資を受け、破竹の勢いです。
驚くほどの急成長ぶりは、まさに「GREEN RUSH」を実感せざるを得ません。
そして、今年の10月。
カナダの大麻規制法は再びハードルが下がり、飲料や食品の本格的認可がはじまり、さらに多くのチャンスが生まれます。
これにより、大麻を「吸う」時代は、終わりを迎えることになるでしょう。
そしてこれからは、大麻を「飲む、食べる」時代へと大きく変わっていくのです。
大麻ビジネス最前線のカナダ。
いよいよ「カンナビス2.0」が、この秋からはじまりそうです。
高城未来研究所「Future Report」
Vol.410 2019年4月26日発行
■目次
1. 近況
2. 世界の俯瞰図
3. デュアルライフ、ハイパーノマドのススメ
4. 「病」との対話
5. 身体と意識
6. Q&Aコーナー
7. 連載のお知らせ
高城未来研究所は、近未来を読み解く総合研究所です。実際に海外を飛び回って現場を見てまわる僕を中心に、世界情勢や経済だけではなく、移住や海外就職のプロフェッショナルなど、多岐にわたる多くの研究員が、企業と個人を顧客に未来を個別にコンサルティングをしていきます。毎週お届けする「FutureReport」は、この研究所の定期レポートで、今後世界はどのように変わっていくのか、そして、何に気をつけ、何をしなくてはいけないのか、をマスでは発言できない私見と俯瞰的視座をあわせてお届けします。
その他の記事
|
上手な夢の諦め方(岩崎夏海) |
|
週刊金融日記 第296号【魑魅魍魎たちが跋扈する暗号通貨市場を生き抜く、多数のイベントが待ち構える12月のビットコイン他】(藤沢数希) |
|
なぜいま、世界史なのか? なぜ『最後の作品』が世界史なのか?(長沼敬憲) |
|
「すべては2つ持て」–私の出張装備2015(西田宗千佳) |
|
「民進党」事実上解党と日本の政治が変わっていくべきこと(やまもといちろう) |
|
人は自分のためにではなく、大好きな人のためにこそ自分の力を引き出せる(本田雅一) |
|
真の働き方改革、いや、生き方改革は、空間性と移動にこそ鍵がある(高城剛) |
|
スマホが売れないという香港の景気から世界の先行きを予見する(高城剛) |
|
私たちの千代田区長・石川雅己さんが楽しすぎて(やまもといちろう) |
|
ゆたぼん氏の「不登校宣言」と過熱する中学お受験との間にある、ぬるぬるしたもの(やまもといちろう) |
|
世界経済の動向を歴史的サイクルから考える(高城剛) |
|
蕎麦を噛みしめながら太古から連なる文化に想いを馳せる(高城剛) |
|
夕陽的とは何か?(前編)(岩崎夏海) |
|
寂しい気持ちとの付き合い方(家入一真) |
|
カメラ・オブスクラの誕生からミラーレスデジタルまでカメラの歴史を振り返る(高城剛) |











