本田雅一
@rokuzouhonda

メルマガ「本田雅一の IT・ネット直球リポート」より

ファッション誌のネットを使った政党広告炎上は本当に“炎上”だったのか

※この記事は本田雅一さんのメールマガジン「本田雅一の IT・ネット直球リポート」 Vol.046「それは本当に“炎上”なのか。炎上のメカニズムについて考える」(2019年6月16日)からの抜粋です。



夜間飛行・発行人の井之上さんから「『ViVi』の政党広告炎上についてどう思いますか?」とメールが届きました。僕はこう質問されるまで、この件をよく知らなかったのですが、ファッション誌の『ViVi』が自民党のスポンサーで政党広告を掲載。そのことが政治的平等性を損なうのではないか? と言われ、ネットで炎上しているのだと“ネット上の検索で”知りました。

掲載されていたのはViViのウェブ版のようですから、ネット以外のコミュニティで話題にならないのは当然なのでしょうが、それよりなにより、そもそもこれを“炎上”として取り上げるマスコミがあることに驚きました。なぜなら、とても炎上と言えるものではなかったからです。

このようにViViの公式アカウントが発信していましたから、Tシャツプレゼントまで行っている点は、公職選挙法上の問題があるかもしれません。ツイッターを検索してみると、「権力におもねるような企画だ」「ViViを自民党の機関紙にするな」などの批判はたくさん見かけるのですが……。
 

それは本当に“炎上”なのか。炎上のメカニズムについて考える

ネット炎上にもさまざまなタイプがあるが、多くの場合は「正しいことを為したい」と考える人たちの集団が、互いの存在を可視化されないまま、結果的に集団リンチの状態をもたらしていることを言うのではないか……と個人的には定義している。

例えば、このコラム。

正しさが暴走するこのインターネットは早急に滅ぶべきである

ここに出てくる話は、日本人なら多くの人が共感するだろうエッセンスが散りばめられており、いろいろな面で共感できる人も多いではないだろうか。なんてひどい……と思うのはふつうの感情だと思うが、ネット上では同様のことがしばしば発生する。

なぜなら、互いの行為が可視化されず、それゆえ全体を俯瞰できる立場の人も少ないからだ。そして、そんなネット上のコミュニティに、僕らは徐々に慣れて、当たり前になってきている。

まして、今の子どもたちはネット社会の中で生きている。生まれた時からSNSが存在し、スマートフォンを持つのも当たり前の世界の中、SNSを通じて精神的に未成熟なまま、互いの顔を見ずにコミュニティを創り上げるようになってきた。これからは、そんな子ども達がどんどん大人になり、世の中の中心になっていく。
 

多様性のない世界は治安がいい

世の中にはいろいろな考え方の人がいる。だから僕は「なるほど。でも僕はそうは思わない」と答えることがある。これは英語で話をしているとき、アメリカ人が「Sure」とか「Make Sense」と言いながらも「But I don't think so.」と答えるのを何度も聞いていたからだ。そうだね。わかるよと言いながらも、でも僕は違う考えなんだよと。


 
(この続きは、本田雅一メールマガジン 「本田雅一の IT・ネット直球リポート」で)
 

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2014年よりお届けしていたメルマガ「続・モバイル通信リターンズ」 を、2017年7月にリニューアル。IT、AV、カメラなどの深い知識とユーザー体験、評論家としての画、音へのこだわりをベースに、開発の現場、経営の最前線から、ハリウッド関係者など幅広いネットワークを生かして取材。市場の今と次を読み解く本田雅一による活動レポート。

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本田雅一
PCハードウェアのトレンドから企業向けネットワーク製品、アプリケーションソフトウェア、Web関連サービスなど、テクノロジ関連の取材記事・コラムを執筆するほか、デジタルカメラ関連のコラムやインタビュー、経済誌への市場分析記事などを担当している。 AV関係では次世代光ディスク関連の動向や映像圧縮技術、製品評論をインターネット、専門誌で展開。日本で発売されているテレビ、プロジェクタ、AVアンプ、レコーダなどの主要製品は、そのほとんどを試聴している。 仕事がら映像機器やソフトを解析的に見る事が多いが、本人曰く「根っからのオーディオ機器好き」。ディスプレイは映像エンターテイメントは投写型、情報系は直視型と使い分け、SACDやDVD-Audioを愛しつつも、ポピュラー系は携帯型デジタルオーディオで楽しむなど、その場に応じて幅広くAVコンテンツを楽しんでいる。

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