やまもといちろうメルマガ「人間迷路」より

川上量生さん、KADOKAWA社長時代に高橋治之さんへの資金注入ファインプレー


 読売新聞などから一斉に報道がありましたが、出版大手KADOKAWAが元電通・高橋治之さんの個人会社コモンズなどに総額7,000万円以上の資金を振り込んでいた事実が判明し、これに伴って、東京地検特捜部は角川歴彦さんら関係先に対して任意の事情聴取を行っていることが明らかになりました。

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 ようやくここまで来たなあという感じではありますが、この記事で言う「知人」もまた、この界隈でとても素敵な風評のある人で、事実関係が出てきたらみんなビックリするかもしれません。そして、この一連の交渉で、当時KADOKAWAの代表取締役社長であった人物こそ、誰あろう俺たちの川上量生さんであることは言うまでもありません。

 オリンピック組織委員会のスポンサー枠で出版業界の枠が当時は設けられておらず、19年4月に東京五輪オフィシャルサポーターの契約を「書籍及び雑誌の出版サービス」の分野で締結しているのですが、当時代表取締役であった川上量生さんはちょうど19年2月13日に旧カドカワの下方修正、赤字転落を受けて引責辞任に追い込まれております。

川上量生プロデューサーが辞任 東京五輪の機運醸成事業、ドワンゴ創業者 都議会追及が引き金に?

 そして、川上量生さんは東京都のオリンピック機運醸成事業と称してトーキョー・トーキョー・フェスティバル(TTF)の不透明な資金の流れの立役者でもあって、上記関連する「知人」も含めて資金使途の問題を都議会で焚き付けられるなどしてこれを辞任。実のところ、この時点ですでに東京五輪を巡る関係事業者複数の受託収賄の話はみんな何となく察知していました。

 私も当時執筆していた「ヤフーニュース個人」において、一連の川上量生さんと東京五輪関連の不透明なおカネの動きについて記事にしており、これについてはYahoo!JAPAN社に素敵な圧力がかかった経緯も耳にしています。

 ちなみに、そのYahoo!JAPAN社もまた東京2020オリンピックオフィシャルサポーターに社名を連ねています。まさかとは思いますが、Yahoo!JAPAN社もこの手の贈賄をしていないと願いますし、その方面からの忖度もあって私がヤフーニュース個人から外されたという話ではないことを祈るばかりです。

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 本件捜査については、この案件も含めて東京オリンピック関連のスポンサー選定について情報提供の依頼もあり、当時私が聞いていた「知人」とその会社については状況もお知らせしつつ、他方で私も情報法制研究所とともに川上量生さんとは謎の名誉棄損裁判3本も進めて結審した段階でしたので、可能な限りの対応をさせていただいた次第です。

 この手の話は、おおよそ1億円ないし2億円の総額資金が動いた場合は高齢や病気など重篤な事態がない限りはブタ箱でありまして、下手をすると角川歴彦さんや他取締役と併せて川上量生さんも残念な結果になってしまう恐れはあるのではないかと思っています。

 また、今回はAOKI社がそうであったように受託収賄の張本人であった高橋治之さんがああなった以上は再逮捕と併せて資金授受の流れが特定されれば川上量生さんらも逮捕、起訴されることも考えられます。なにぶん今回についてはKADOKAWAの掲げる大親分・角川歴彦さんの身柄を取られることだけは絶対にあってはならず、実際、歴彦さんはそこまで高橋治之さん方面への関与はしていないとの話でもあったので川上さんを切ってでも歴彦さんを守るということはあり得るのかなあとも思います。「知人」の会社経由で7,000万円近いお金がオフィシャルサポーター選任を目的に振り込まれたのはどうも事実であるようなので。

 実のところ、私の知り得る限りでは(まあ記者界隈から入る情報も多いのですが)、複数のスポンサー、オフィシャルパートナー企業に対して一連の嫌疑について事情聴取が行われ、一昨年から続いていた東京オリンピック関連の贈収賄については高橋治之さんの再逮捕も含めて時間差で続々と贈賄企業側の摘発も続くのではないかと思っています。

 川上量生さんがたかがTwitterの書き込みで名誉棄損裁判をしてきた水面下では、この手の素敵な話もあって、経済低成長下の日本社会ではこんな百鬼夜行なのだなあと思わずにはいられないお話でありました。個人的には川上量生さんには何の恨みもありませんが、あれだけ偉そうなことを仰り、また海賊版対策に伴う接続ブロッキングに関しては露骨に自社利益誘導のために政府委員として政策提言を繰り返してこられたことを見ると、要するにそういう人だったんだなあと思わずにはいられません。

 まあ頑張ってね。
 

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Vol.380 五輪収賄疑惑でKADOKAWA関与の報に思うことを語りつつ、コロナ特効薬・塩野義ゾコーバや経産相を巡る醜聞、さらには画像生成AIブームなどについて触れる回
2022年9月3日発行号 目次
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【0a. 序文その1】川上量生さん、KADOKAWA社長時代に高橋治之さんへの資金注入ファインプレー
【0b.序文その2】効かないコロナ特効薬・塩野義ゾコーバを巡る醜聞と闇
【1. インシデント1】西村康稔さんが経済産業大臣に着任して早々トリセツが流された問題
【2. インシデント2】にわかに活況の画像生成AIに関する雑感など
【3. 迷子問答】迷路で迷っている者同士のQ&A

 
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やまもといちろう
個人投資家、作家。1973年東京都生まれ。慶應義塾大学法学部政治学科卒。東京大学政策ビジョン研究センター客員研究員を経て、情報法制研究所・事務局次長、上席研究員として、社会調査や統計分析にも従事。IT技術関連のコンサルティングや知的財産権管理、コンテンツの企画・制作に携わる一方、高齢社会研究や時事問題の状況調査も。日経ビジネス、文春オンライン、みんなの介護、こどものミライなど多くの媒体に執筆し「ネットビジネスの終わり(Voice select)」、「情報革命バブルの崩壊 (文春新書)」など著書多数。

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