※この記事は本田雅一さんのメールマガジン「本田雅一の IT・ネット直球リポート」 Vol.058「ビルゲイツはやはり天才だったと感じる想い出」(2019年11月16日)からの抜粋です。
このところいくつかの講演や対談などがあり、5G時代を控えてさまざまな議論をさせてもらっています。そんな中にあって、かつてのパソコン時代、インターネット時代のイノベーションをふり返ることも少なくありません。
例えば、マイクロソフトの創業者であるビル・ゲイツ氏。僕が取材を始めたのは「Windows 3.0」の時代でしたが、当時はまだゲイツ氏に直接取材できるチャンスもありました。その後、多くのイベントに参加し、ゲイツ氏の肉声やマイクロソフトの重要な経営判断を発表する場に同席してきましたが、ふり返って思うのは、ゲイツ氏が極めて勉強家で、しかも生真面目とさえ言えるほど真面目で率直な人物だったことです。派手さを好まず、質素で、自分が取り組みたい課題を解決していくことに集中していたゲイツ氏は、ふり返って根っからのソフトウェアエンジニアだったのだと思います。
近年のアップルの成功とスティーブ・ジョブズという伝説となった人物の影響で低く見られがちな印象ですが、とても印象的な想い出がたくさんあります。そのいくつかは、現在でも通用するビジョン、将来を見通す“考え方”でした。慧眼とはこういうことを言うのでしょうそんな想い出をふり返りながら、少し先の未来を想像するのも楽しいのではないでしょうか。
Topic 生真面目な予言者、ビル・ゲイツ
ビル・ゲイツと言えば、世界一の大富豪として毎年のように名前が上がっていました。そのほとんどはマイクロソフトの株。世界中で使われているパソコンの大多数にインストールされているWindowsと、業界標準のオフィスワーク用基本アプリケーションを持っているのですから、強くて当然です。
マイクロソフトの製品なしに、パソコンを用いたシステムは成り立ちません。それゆえに、マイクロソフトの提供するプラットフォームでアプリケーションを開発しているエンジニアは多く、秀逸な開発環境、ツールを提供することで、クラウドの世界とパソコンの世界を結びつけ、現在も過去最高を塗り替える売上をあげ続けています。
確かに以前ほど一般消費者との接触点は多くはなくなり、ブランドとしては企業向けのイメージが強いかもしれません。同社のゲーム機がほとんど普及していない展開していない日本なら、なおさらのことでしょう。しかし、マイクロソフトはパソコン時代、テクノロジワールドを支配していました。
(この続きは、本田雅一メールマガジン 「本田雅一の IT・ネット直球リポート」で)
本田雅一メールマガジン「本田雅一の IT・ネット直球リポート」
2014年よりお届けしていたメルマガ「続・モバイル通信リターンズ」 を、2017年7月にリニューアル。IT、AV、カメラなどの深い知識とユーザー体験、評論家としての画、音へのこだわりをベースに、開発の現場、経営の最前線から、ハリウッド関係者など幅広いネットワークを生かして取材。市場の今と次を読み解く本田雅一による活動レポート。
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