高城剛メルマガ「高城未来研究所「Future Report」」より

もし、輪廻転生があるならば

高城未来研究所【Future Report】Vol.598(12月2日)より

今週は、金沢にいます。

長年懇意にしている医師が金沢にいらっしゃいまして、
機会あることにお邪魔し、検査結果に基づきメンテナンスに励んでいます。

有機酸検査などのバイオロジカル検査やMRIやCTを駆使する年一回の人間ドック、そして一滴の血からがんを予測する最先端リキッドバイオプシー検査などを適宜受診し、この数年、信頼する医師の指導を仰ぎながら、高濃度ビタミンC点滴の容量を決めたり、各種サプリメントをまとめて購入してきました。

はじめて、その先生にお会いした数年前。
取り組んでいらっしゃる先進性やお作りになった日本最高の予防医療施設の素晴らしさに感動を覚えましたが、それ以上に、地元のクリニック内で出会う老若男女すべての患者に声をかけ、毎日様子を伺う姿に感銘を受けたその日から、多くの薫陶を受けてきました。

サプリメントや点滴、施術だけでなく、日頃の食事や運動が人の健康を大きく左右し、なによりクライアントに良い気分でお帰りになっていただくことが治療において一番大切だとのお考えで、時には本メールマガジンの読者の方々にも金沢ならではの歓待をする先生でした。

「先生、それじゃあ大赤字じゃないですか!」と話す僕に、「患者の皆様に気持ちよくお帰りいただき、元気になって貰えばいいんだ」と、何度もお話しになっていらっしゃいました。

また、保険診療では不調が治らず、高額な自由診療費を払えない患者には、無料で検査やサプリメントを提供する姿を何度も拝見し、以前「病との対話」にご出演いただいた際には、「現代の赤ひげ先生」と評したほどでした。

そして、あたらしい医療のあり方を追求するため、京都や沖縄などの国内はもとより、スリランカやシンガポールと、気の置けない友人たちを誘って時間を見つけては共に旅に出ました。

今週、その先生がお亡くなりになりました。

長年、難病と戦いながらも、誰よりも患者のことを大切しに、身を粉にして最後の最後まで診察にあたっていらっしゃった先生。

もし、輪廻転生があるならば、先生はきっと誰よりも健康的に磨き抜かれた魂となって、次の旅路へと一足先に出立しました。

たぶん、そこは量子医療の世界。
いつもいつも一足早い先生の教えを再び請う日を楽しみにしたいと思います。

R.I.P.

どうか、素晴らしき次の世界を。
 

高城未来研究所「Future Report」

Vol.598 12月2日発行

■目次
1. 近況
2. 世界の俯瞰図
3. デュアルライフ、ハイパーノマドのススメ
4. 「病」との対話
5. 身体と意識
6. Q&Aコーナー
7. 連載のお知らせ

23高城未来研究所は、近未来を読み解く総合研究所です。実際に海外を飛び回って現場を見てまわる僕を中心に、世界情勢や経済だけではなく、移住や海外就職のプロフェッショナルなど、多岐にわたる多くの研究員が、企業と個人を顧客に未来を個別にコンサルティングをしていきます。毎週お届けする「FutureReport」は、この研究所の定期レポートで、今後世界はどのように変わっていくのか、そして、何に気をつけ、何をしなくてはいけないのか、をマスでは発言できない私見と俯瞰的視座をあわせてお届けします。

高城剛
1964年葛飾柴又生まれ。日大芸術学部在学中に「東京国際ビデオビエンナーレ」グランプリ受賞後、メディアを超えて横断的に活動。 著書に『ヤバいぜっ! デジタル日本』(集英社)、『「ひきこもり国家」日本』(宝島社)、『オーガニック革命』(集英社)、『私の名前は高城剛。住所不定、職業不明。』(マガジンハウス)などがある。 自身も数多くのメディアに登場し、NTT、パナソニック、プレイステーション、ヴァージン・アトランティックなどの広告に出演。 総務省情報通信審議会専門委員など公職歴任。 2008年より、拠点を欧州へ移し活動。 現在、コミュニケーション戦略と次世代テクノロジーを専門に、創造産業全般にわたって活躍。ファッションTVシニア・クリエイティブ・ディレクターも務めている。 最新刊は『時代を生きる力』(マガジンハウス)を発売。

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