高城剛メルマガ「高城未来研究所「Future Report」」より

素敵な真夏を迎えるための身体の備え

高城未来研究所【Future Report】Vol.725(5月9日)より

今週も東京にいます。

新緑香るSWEETEST DAY OF MAY!
早くも夏を感じさせる日差しが眩しくなった今週ですが、この時期は冬に眠っていた病気が目を覚まし、花粉症などの身体的問題や春からのあたらしい生活変化を経て、いわゆる「5月病」をはじめ、精神的不調に陥りやすいタイミングでもあります。

アーユルヴェーダでは、毎年3月から5月は「カパ」の季節とされ、誰もがカパのエネルギーが増加しやすい季節です。
冬の間の食べ過ぎや運動不足で増えたカパが溶け出すため、重く、冷たく、湿った性質を持ち、これが体内に蓄積されると、だるさ、眠気、むくみ、消化不良などの症状を引き起こします。
特に5月前半は、カパが最も強くなる時であり、注意が必要です。
同時にピッタへの移行期にあたるため、適度な運動や軽めの食事、スパイスの活用などでカパ過剰に気をつけ、心身のリズムを整えることが重要です。

また、中医学では五行説に基づき、季節と人体の関係を捉えています。
中国の伝統医学によれば、今週は「立夏」にあたり、「心」と「火」のエネルギーが高まりはじめる時期です。
太陰太陽暦(旧暦)に基づいて、立春・立夏・立秋・立冬をもって四季の始まりとし、現代の太陽暦(グレゴリオ暦)でいえば、春は2月~4月、夏は5月~7月、秋は8月~10月、冬は11月~1月に対応します。
つまり、5月初旬は夏の入り口に立つ時期なのです。

この時期には「風」から「熱」へと気候の特性が変化します。
中医学では、気候を「風・熱・湿・燥・寒」の五気で表現し、これらにあわせて心身がうまくスイッチングできないと病因(六淫)となると考えられています。
5月初旬は「五月晴れ」と呼ばれるほど晴れる日が多く、一方、心身の調和を保つためには、過度な熱の上昇を抑えなければなりません。
中国最古の医学書「黄帝内経」によれば、春から夏への変わり目には、特に「肝」(主に自律神経系)の機能が亢進しやすく、怒りの感情が芽生えやすいとされています(MAO-A変異の方、要注意の時期!)。
そのため、メンタルもぶれやすくなってしまいがちですので、瞑想時間を増やすなど、いつも以上にゆったりとした気持ちで身体を軽やかに動かし、一日を過ごすことが推奨されているのです。

日本の農暦を見ると、五月は「皐月(さつき)」と呼ばれ、田植えの始まる時期です。
「皐」は神に捧げる稲を意味し、農作業の重要な節目とされてきました。
若葉が萌え、田植えや茶摘みなど農作業が盛んになる季節で、5月初旬の気候は、春の爽やかさと夏の活力が交差する特別な時期であり、この複雑な要因がメンタルを不安定にさせるのです。

素敵な真夏を迎えるために、この時期をどのように過ごすのか?
もし、Apple Watch等をお持ちなら、普段以上に深呼吸を何度も行い、心拍変動を気にしてみてください。

どうか皆様、今年もすばらしい夏の日々を。
もうじきはじまります!
 

高城未来研究所「Future Report」

Vol.725 5月9日発行

■目次
1. 近況
2. 世界の俯瞰図
3. デュアルライフ、ハイパーノマドのススメ
4. 「病」との対話
5. 大ビジュアルコミュニケーション時代を生き抜く方法
6. Q&Aコーナー
7. 連載のお知らせ

23高城未来研究所は、近未来を読み解く総合研究所です。実際に海外を飛び回って現場を見てまわる僕を中心に、世界情勢や経済だけではなく、移住や海外就職のプロフェッショナルなど、多岐にわたる多くの研究員が、企業と個人を顧客に未来を個別にコンサルティングをしていきます。毎週お届けする「FutureReport」は、この研究所の定期レポートで、今後世界はどのように変わっていくのか、そして、何に気をつけ、何をしなくてはいけないのか、をマスでは発言できない私見と俯瞰的視座をあわせてお届けします。

高城剛
1964年葛飾柴又生まれ。日大芸術学部在学中に「東京国際ビデオビエンナーレ」グランプリ受賞後、メディアを超えて横断的に活動。 著書に『ヤバいぜっ! デジタル日本』(集英社)、『「ひきこもり国家」日本』(宝島社)、『オーガニック革命』(集英社)、『私の名前は高城剛。住所不定、職業不明。』(マガジンハウス)などがある。 自身も数多くのメディアに登場し、NTT、パナソニック、プレイステーション、ヴァージン・アトランティックなどの広告に出演。 総務省情報通信審議会専門委員など公職歴任。 2008年より、拠点を欧州へ移し活動。 現在、コミュニケーション戦略と次世代テクノロジーを専門に、創造産業全般にわたって活躍。ファッションTVシニア・クリエイティブ・ディレクターも務めている。 最新刊は『時代を生きる力』(マガジンハウス)を発売。

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