生理現象であって、女性性のシンボルじゃない
また、月経をポジティブに捉えようって考え方はいいんだけど、妙に神秘化するのもどうかなと思うところです。女性の月経は生理現象であって、女性性のシンボルじゃないんだからさ……。
男性でこのメルマガ読んでいらっしゃる方には信じられないかもしれないですが、布ナプキンを推進する人たちは、洗い水を植物に与えるって方法を薦めていたりします。私が一番最初に布ナプキンについての記述を目にしたのが高校時代だった気がするのですが、その書籍には既に書かれていました。
「経血が他の生命に循環していく神秘を目の当たりにして嬉しくなる」ってたしか書いてあったんだよ。妙な違和感がありました……なんでこんなふうに、特別なおまじないみたいに、布ナプキンを洗うことを扱わなきゃならないんだろうって。これって月経を血の穢れって考えていたことの反動よね、きっと。
で。なんかねえ、こういうの、ホントにやめてほしいんだよね。自然なお産、自然な子育て、医療介入は全て悪、極端な母乳指導……。
天然自然の「をんな」のパワーを取り戻せ……ふぅ。言ってることはわかるよ。そして、そういう女性のチカラが確かに存在するのは知ってるし、現在の世界が女性のカラダを抑圧している事が多いのも、臨床家である私自身よーーーーくわかってる。
でもね。女の体を脅すのはいい加減やめないか? 女性の体は素晴らしい、自然のリズムを持っていて、男性のカラダよりも敏感で繊細で……って言っている人たちが女の体を、心を、脅してどうすんだ。結局逆方向から抑圧しているだけじゃないか。
女性のカラダ周辺のあれこれってホントにこういうので溢れ返っていて、読んでいると顎が外れそうになったあと、ふつふつと怒りが湧いてくるんだよねえ……。もう少し軽やかに女のカラダを取り扱えないもんかなと、こういうの見るたびに思うのでした。
<この文章は若林理砂メルマガ『鍼灸師が教える一人でできる養生法』からの抜粋です。もしご興味をもっていただけましたら、ご購読よろしくお願いします>
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