夜間飛行が卓球DVDを出すまでの一部始終(第1回)

唐突な持込み

2012年4月某日、夜間飛行事務所で編集作業に勤しむイノウエに届いた1本のメールからすべては始まった。

 

イノウエ様

ご無沙汰しております。
I出版のTです。ちょっとご相談があってメールをしました。

私が習っている卓球の先生が、ご自分の理論を本かDVDにまとめたいということで相談がありました。ご承知のとおり、私のところではスポーツものは扱うのが難しいのですが、内容的にはとてもおもしろいもので、夜間飛行さんなら何らかの形でご検討いただけるんじゃないかと思い、ご相談しました。

突然のご相談なので「卓球? なぜ夜間飛行で?」とクエスチョンマークだらけかと思います。ひとまず、サンプルの映像があるので、ちょっと見ていただいて、ご感想をいただければ幸いです。

http://youtu.be/LCy5UFEPc24

 

夜間飛行には毎日のように、さまざまな企画の持ち込みがある。しかし「卓球のDVDを作らないか」という持ち込みは初めてだ。なぜ夜間飛行で卓球なのだ? イノウエは混乱した。

もちろんイノウエ自身は、夜間飛行の仕事をメールマガジンの発行スタンドで終わらせるつもりはなかった。著者の、あるいはコンテンツの持っている可能性を最大限に引き出すこと。なにより「すごいもの」の「すごさ」をできるだけ多くの人に知ってもらうこと。そのためのビジネスモデル構築が夜間飛行の目的だと思っている。しかし夜間飛行はいまのところ、厳選された著者によるメールマガジンを発行する会社として見られている。その中で「卓球のDVD」はいかにも唐突と言えるだろう。

Tはイノウエと同年代の編集者で、同じ著者の担当者だったこともある。とある飲み会の席で、Tもイノウエも中学・高校時代に卓球部だったことを話したこともあった。

たぶん、「卓球経験のある編集者」ということで自分のところに持ち込んだのだろう。イノウエはそれほど大きな期待はせず、送られて来た動画のURLをクリックした。youtubeの限定公開設定されたその動画には、「ARP理論DVD企画試作ver1.0」とタイトルがついていた。

 

動画を見たイノウエはすぐにTの携帯電話に連絡を入れた。

 

第二回へ続く)

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
2012年12月11日発売!

壁を越えたいすべての人に贈る
究極の卓球理論DVD

[DVD] 軸・リズム・姿勢で必ず上達する 究極の卓球理論ARP(アープ)

世界のトップ選手たちはなぜあれほど速く、激しいラリーの中でもバランスの取れた、美しい姿勢を崩さずにプレーを続けられるのか。全日本選手権を2度制し、世界選手権団体優勝に導いた名選手・山中教子がまとめた卓球理論=ARP(アープ)理論は、その秘密を軸・リズム・姿勢の三要素でひもとき、誰でも学べる形にまとめている。初心者からトップランカーまで、卓球に取り組むすべてのプレーヤー必携の究極の卓球理論!!

特設販売サイトはこちら!
http://arp.yakan-hiko.com/

その他の記事

週刊金融日記 第316号【Twitterオフパコ論の再考察とTOKIO山口メンバーはおっさんになったらモテなくなったのか他】(藤沢数希)
「見るだけ」の製品から「作ること」ができる製品の時代へ(高城剛)
「テレビに出ている若手ロシア専門家」が古典派ロシア研究者にDISられる件(やまもといちろう)
『赤毛のアン』原書から、アイスクリームの話(茂木健一郎)
総務省家計調査がやってきた!(小寺信良)
実に微妙な社会保障議論についての11月末時点での総括(やまもといちろう)
学術系の話で出鱈目が出回りやすい理由(やまもといちろう)
迷う40代には『仮面ライダー』が効く(名越康文)
資本家・事業にとってだけ有利なデジタル革命、シェアリングエコノミー問題(やまもといちろう)
超人を目指す修行の日々(高城剛)
今村文昭さんに聞く「査読」をめぐる問題・前編(川端裕人)
私の経営情報グループ『漆黒と灯火』の会員を募集したら一日で枠が蒸発した(やまもといちろう)
なぜ今、「データジャーナリズム」なのか?――オープンデータ時代におけるジャーナリズムの役割(津田大介)
年末企画:2019年度の「私的なベストガジェット」(高城剛)
『外資系金融の終わり』著者インタビュー(藤沢数希)

ページのトップへ