新卒一括採用がなくなれば、より多くの人にとって職を得るチャンスが生まれる。
英語を小学校から教育すればグローバルに活躍できる人材ができる……。はたしてそれは本当なのか。10年後に幸せになるためのキャリアパスを考える城繁幸さんと竹田圭吾さんの特別対談、いよいよ最終回です。
※城繁幸さんメルマガ「『サラリーマン・キャリアナビ』★出世と喧嘩の正しい作法」も好評配信中!
その1はこちらから→日本の30代以上だけが気づいていない「ノーリスクのリスク」
その2はこちらから→「ブラック企業」という秀逸なネーミングに隠された不都合な真実
終身雇用が終われば、新卒一括採用も終わる
――新卒一括採用についてはどのようにお考えですか。
城:基本的には企業はもっといろんなタレントを採るべきです。だから新卒一括採用は無くなったほうがいいとは思いますね。ただ、企業からすると、終身雇用をする以上、ポテンシャルの高い若い22歳の男の子を採るのが合理的です。
理由は、さきほど大企業に転職するときに35歳以上だと不利になってしまうと言ったのと同じで、年齢給を考慮しなくてはならないならば、採用時の年齢は若ければ若いほどいい。だから、例えば、インターンを2か国で経験していて見どころがあるんだけど、3年間留年している駒沢大卒の学生とかは、大手企業では落とされる。大企業の年功賃金システムに乗せるためには、留年が許されるのはだいたい2年までですね。
別に何かの思想があるわけでもなくて、自社の雇用システムにとってもっとも合理的な行動に注力してるだけなんですよ。新卒一括採用というのは終身雇用の一つの側面なんです。だから、終身雇用がなくなれば、結果として新卒一括採用も廃止になるはずです。
ただ、現実的には、金銭解雇を制度として導入したとしても、人事側も同じ釜の飯を食ってきた人をいきなりは切れないので、結局10年くらいはほとんど変わらない状況が続くと思います。
若者の中から「奉公してもいつ切られるかわからない」という意識を持つ人が現れてきて、一方で経営者も切羽詰まって、「悠長なこと言っていられない」と伝家の宝刀を抜くようになる。それが積み重なって、終身雇用がだんだんと消えていって、最後に新卒一括採用がなくなるのではないかと考えています。
竹田:要するに、新卒一括採用の問題というのは、単純な採用制度の問題ではなくて、終身雇用や学歴主義、それに労使の協調といったカルチャー的なものまですべてが組み合わさって作られた日本独特の採用タイムテーブルなんだということですね。
竹田圭吾 ジャー ナリスト/編集者/コメンテーター。名古屋外国語大学客員教授。1964年東京生まれ。慶応義塾大学文学部卒。2001年から2010年まで Newsweek日本版編集長を務める。フジテレビ『とくダネ!』『Mr.サンデー』レギュラーコメンテーター。J-WAVE『Jam The World』木曜日ナビゲーター。出演番組はほかに読売テレビ『かんさい情報ネットten.』、テレビ東京『未来世紀ジパング』、BS朝日『いま世界 は』、テレビ西日本『土曜ニュースファイル CUBE』など。
その他の記事
|
「他人に支配されない人生」のために必要なこと(名越康文) |
|
「5類」強行の岸田文雄政権が僕たちに教えてくれたもの(やまもといちろう) |
|
セルフィーのためのスマホ、Wiko Viewから見えるもの(小寺信良) |
|
『秋の理由』福間健二監督インタビュー(切通理作) |
|
競争社会が生み出した「ガキとジジイしかいない国」(平川克美×小田嶋隆) |
|
「10年の出会い、積み重ねの先」〜日本唯一のホースクリニシャン宮田朋典氏による特別寄稿(甲野善紀) |
|
アーユルヴェーダで本格的デトックスに取り組む(高城剛) |
|
空間コンピューティングの可能性(高城剛) |
|
「ブロマガ」はプラットフォームになり得るのか(小寺信良) |
|
移動速度とアイデアは比例するかを考える(高城剛) |
|
5年後の未来? Canon Expoで見たもの(小寺信良) |
|
ストレスを数値化して自分の健康パフォーマンスを見極める(高城剛) |
|
弛緩の自民党総裁選、低迷の衆議院選挙見込み(やまもといちろう) |
|
スマートシティ実現と既得権益維持は両立するか(高城剛) |
|
季節の変わり目に丹田呼吸で自律神経をコントロールする(高城剛) |












