※名越康文メールマガジン「生きるための対話(dialogue)」号外 Vol.007(2013年08月30日)より
今回ご紹介するエクササイズは、タイトルのとおり、使える人が眼鏡をかけている人に限定されます……。視力の良い人、コンタクトレンズを使われている方、ごめんなさい。
さて、「眼鏡を拭く」というと、「何かのついでに拭く」人が多いんですが、それではこのエクササイズは効果を発揮しません。ちゃんと心を落ち着けて、「眼鏡を拭く」という行為に全身全霊をそそぎこむのがポイントです。
「行」(ぎょう)というのは対象と同調すること、ということは僕のメルマガや書籍の中で、繰り返しお伝えしています。眼鏡を拭く場合も、おざなりに拭くのではなく、丁寧に、眼鏡と自分の身体の波長を合わせていくように気持ちを集中させ、丁寧に拭く。
そうすると、すっと心を落ち着かせることができるんです。
心を落ち着けて座り、自分の眼鏡を丁寧に拭くことに集中する。「眼鏡の汚れを取る」という目的意識よりはむしろ、自分の大切な眼鏡と眼鏡拭きの布、そして自分の指先が感応しあって、一体となるように意識する。
時間にすれば30秒から1分ほどでも十分です。でも、たったそれだけのことでも、深呼吸しながら丁寧にやっていると、すごく心が整うのです。ぜひ、眼鏡っ子のみなさんは試してみてください。
ちなみに、女性はそうでもないと思いますが、男性ってすぐ、眼鏡拭きをなくしちゃいますよね。だから僕はなくしてしまわないように、ちょっとお金をかけて鹿皮でできた眼鏡拭きを手に入れ、それを必ず持ち歩くようにしています。ちょっとした空き時間に自分の心を整える時間を持てるなら、少し眼鏡拭きにお金をかけてみてもいいのではないかと思います。
名越康文メールマガジン「生きるための対話」
テレビ、ラジオなど各種メディアで活躍する精神科医・名越康文の公式メルマガです。メルマガ購読者とのQ&A、公開カウンセリング、時評、レビューなど盛りだくさんの内容を隔週でお届けします。
「ぼくらが生きているのは、答えのない時代です。でも、それはもしかすると、幸福なことなのかもしれません。なぜなら、答えのない問いについて対話し続け ることではじめて開ける世界があるからです。皆さんと一緒に、このメルマガをそんな場にしていきたいと思っています」(名越康文)
※月2回発行、500円+税(月額)。kindleや各種電子書籍リーダー対応。購読開始から1か月無料! まずはお試しから。
※kindle、epub版同時配信対応!


その他の記事
![]() |
世界60か国で定額通信を実現する「Skyroam Hotspot」を試す(西田宗千佳) |
![]() |
殺人事件の容疑者になってしまった時に聴きたいジャズアルバム(福島剛) |
![]() |
世界的な景気減速見込みで訪れる「半世紀の冬」(やまもといちろう) |
![]() |
信仰者の譲れない部分(甲野善紀) |
![]() |
気候変動が影響を及ぼす人間の欲望のサイクル(高城剛) |
![]() |
スマートウォッチとしての完成度が上がったApple Watch(本田雅一) |
![]() |
言葉と、ある相続(やまもといちろう) |
![]() |
太古から変わらぬ人間の身体と変わりゆく環境の間を考える(高城剛) |
![]() |
依存から祈りへ(名越康文) |
![]() |
意外とまだマイナー!?「二段階認証」をおさらいする(西田宗千佳) |
![]() |
大国の世相変化に翻弄される香港の今(高城剛) |
![]() |
同調圧力によって抹殺される日本式システム(高城剛) |
![]() |
現代社会を生きる者が心身を再構築するためのひとつの手法としてのアーユルヴェーダ(高城剛) |
![]() |
「愛する人にだけは見せたくない」顔を表現するということ(切通理作) |
![]() |
アマチュア宇宙ロケット開発レポートin コペンハーゲン<後編>(川端裕人) |