名越康文
@nakoshiyasufumi

名越康文メールマガジン 生きるための対話(dialogue)より

思考や論理と同じぐらいに、その人の気質を見よう


「現実を直視しろ」

人は意外と安易に、そう口にします。

そしてこの言葉は、多くの場面で相手の意見を封殺する、ある種の殺し文句として機能しています。しかしそもそも、個人にとっての「現実」とは何でしょうか。これはそう一筋縄にはいかないテーマではないでしょうか。

もしも人が同じように感じ、同じように考える生き物であるなら、「現実を直視しろ」という言葉は有効です。しかし、ある気質(身体の感受性)を持つ人にとっての現実が、別の気質を持つ人にとっては現実的ではない理想論か、下手をすると夢想としか感じ取れないことが少なくないことを、私たちは知っています。(少なくとも、このメルマガを読まれている読者の皆さんにとっては、共通認識となりつつあるでしょう)

そのような複数の「現実」の中で生きる私たちにとって、「現実を直視する」とはどういうことなのか? 体癖論を学ぶことは、この難問に取り組む上で、大きな手がかりとなります。

思想や知識を見ているだけでは、私たちは異なる意見に耳を傾けることができません。異なる意見が生じるのは、気質によってまったく異なる「現実」があるからです。思想や論理について考えるのと同じぐらい、相手の気質を見るということ。

もし、本当の意味で生産的な議論をしたいと思うなら、そのことは必須だと思うのです。

 

体癖論を学ぶなら

名越式性格分類ゼミ
http://nakoshisemi.yakan-hiko.com/

名越式性格分類ゼミ(通信講座版)
https://yakan-hiko.com/meeting/nakoshi.html

【メルマガ】体癖論(性格分類)関係のバックナンバー一覧と購入方法について
http://nakoshiyasufumi.net/【メルマガ】体癖論(性格分類)関係のバックナ/

 

話題沸騰! 類人猿分類!

ruijin_sq【新刊】『類人猿分類公式マニュアル2.0 人間関係に必要な知恵はすべて類人猿に学んだ』
http://amzn.to/1RpGnhS

『ゴリラの冷や汗』
http://amzn.to/1flXSbx

【無料診断】類人猿診断
http://yakan-hiko.com/gather/

 

名越康文メールマガジン「生きるための対話(dialogue)

2015年11月16日 Vol.112 目次

00【イントロダクション】思考や論理と同じぐらいに、その人の気質を見よう
01【近況】寂しさとともにある幸せの中で、人は成長する
02【コラム】緊張をほぐす3つのステップ
03精神科医の備忘録 Key of Life
・表参道にて『キングダム』の戦禍に酔う心
04カウンセリングルーム<今週はお休みです>
05読むこころカフェ(36)
・身体から「倫理」と「道徳」の違いを考える
06講座情報・メディア出演予定
sign

名越康文
1960年、奈良県生まれ。精神科医。相愛大学、高野山大学、龍谷大学客員教授。 専門は思春期精神医学、精神療法。近畿大学医学部卒業後、大阪府立中宮病院(現:現:大阪精神医療センター)にて、精神科救急病棟の設立、責任者を経て、1999年に同病院を退職。引き続き臨床に携わる一方で、テレビ・ラジオでコメンテーター、映画評論、漫画分析など様々な分野で活躍中。 著書に『「鬼滅の刃」が教えてくれた 傷ついたまま生きるためのヒント』(宝島社)、『SOLOTIME~ひとりぼっちこそが最強の生存戦略である』(夜間飛行)『【新版】自分を支える心の技法』(小学館新書)『驚く力』(夜間飛行)ほか多数。 「THE BIRDIC BAND」として音楽活動にも精力的に活動中。YouTubeチャンネル「名越康文シークレットトークYouTube分室」も好評。チャンネル登録12万人。https://www.youtube.com/c/nakoshiyasufumiTVsecrettalk 夜間飛行より、通信講座「名越式性格分類ゼミ(通信講座版)」配信中。 名越康文公式サイト「精神科医・名越康文の研究室」 http://nakoshiyasufumi.net/

その他の記事

レストランからバルへ、大きくかわりつつある美食世界一の街(高城剛)
健康のために本来の時間を取り戻す(高城剛)
本当に大切な仕事は一人にならなければできない(やまもといちろう)
コデラ的恋愛論(小寺信良)
素晴らしい東京の五月を楽しみつつ気候変動を考える(高城剛)
先行投資か無謀な挑戦か ネット動画事業に関する是非と簡単な考察(やまもといちろう)
『マッドマックス 怒りのデスロード』監督ジョージ・ミラーのもとで働いた時のこと(ロバート・ハリス)
メディアの死、死とメディア(その2/全3回)(内田樹)
波照間島への旅のコツ(高城剛)
なぜ作家に「酒好き」が多いのか(ロバート・ハリス)
晴天率と自由な気分は比例するという話(高城剛)
映画は誰でも作れる時代(高城剛)
カップ焼きそばからエリアマーケティングを考える(西田宗千佳)
回転寿司が暗示する日本版「インダストリー4.0」の行方(高城剛)
「いままで」の常識が通じない「宇宙気候変動」について(高城剛)
名越康文のメールマガジン
「生きるための対話(dialogue)」

[料金(税込)] 550円(税込)/ 月
[発行周期] 月2回発行(第1,第3月曜日配信予定)

ページのトップへ