高城剛メルマガ「高城未来研究所「Future Report」」より

世界旅行の際にちょっと得する航空券の買い方

高城未来研究所【Future Report】Vol.361(2018年5月18日発行)より


今週は、那覇にいます。

これから数週間、ゴールデンウィークの観光シーズンも終わり、のんびりとした那覇を起点にあちこちに出向いてみたいと思っておりますが、よくご質問に、「なぜ、沖縄にいることが多いのですか?」と頂戴します。

これは、第一に僕が南国好き(寒いのが苦手)なのがその理由ですが、近年、那覇は都会化が進み、大型書店から家電量販店まで、困った時にすぐに手がとどくコンパクトシティ化が進んでいることから、暮らしに困らない点も大きいと思います。
ホテル暮らしをしていますと、どの都市に泊まっても宿泊料金はそこまで大きな違いがありませんが、移動すれば確かにコストはかかります。

しかし、僕は那覇行きのチケットを大量に持っているのです。

その理由は、航空券の買い方に秘密があります。
これから旅行シーズンに、世界一周はじめ、あちこち周遊する方も多いと思いますが、もし、東京を起点にニューヨーク、ロンドン、再び東京とまわるチケットと、那覇を起点に、東京、ニューヨーク、ロンドン、東京、再び那覇と戻るチケットが同じ価格なことは、あまり知られていません。
僕に限らず、海外を頻繁に飛び回る人たちは、世界一周チケットを逆回りで二通り購入して、組み合わせながらあちこちに出向く高度なトラベル・テクニックを駆使し、不足した航路はLCCで補いながら、快適かつ移動費のコストダウンに勤しんでいます。
そのひとつのテクニックが、出発地を変えるというものです。

この周遊の起点を出発国の首都ではなく、出発国随一のリゾート地に設定しても、コストは同じです。
しかも、那覇を起点にしても、那覇から東京、東京からニューヨークの間が数ヶ月空いても問題になりません。
一般的なチケットですと、東京は「乗り換え」扱いになりますので、24時間以内に次の便に接続しなければなりませんが、各種周遊チケットであれば、数ヶ月東京滞在後、落ち着きを見計らって次の都市に移動が可能なのです。

仕事の度に、太平洋周遊や世界周遊チケットを買い、その起点と終点を那覇にすれば、時間をみつけて那覇まで出向き、そこから台湾や香港にLCCで一万円代で行くことが可能となります。

つまり、僕は実住所を持ちませんが、飛行機に乗る起点を那覇に設定しているゆえ、沖縄に頻繁に滞在しているのです。

この旅の起点は、那覇に限らず、札幌だろうが鹿児島だろうが、好きな街に設定することが可能です。
以前、本メールマガジンや自著で、安価なチケットの買い方などについてお話し申し上げましたが、一般的にマイルの貯め方をお話しなさる方は多々いらっしゃっても、チケットの買い方についてお話しする方は滅多におりません。
現代の旅路は、ちょっとした工夫があれば、もう少しだけ楽しめるのです。

さて、今年の那覇事情は、ゴールデンウィークからガラガラでした。
それは、「はしか」を恐れて、旅行をキャンセルした人が続出したためで、観光客をあてにした飲食業界は、ゴールデンウィークを見込んだ食材が余ってしまったため、食べ放題系の店に、美味しい食材が集まってます!
普段なら、安い食材を調達することが絶対な食べ放題系の店に足を踏み入れることがありませんが、今週だけは特別です。
おかげで持参した炊飯器の玄米は、なかなか減りません。

すでに「沖縄梅雨入り」が発表されておりますが、本当の沖縄の雨季は冬季であることを知っていれば、この時期はそこまで雨が降らず、通年でもっとも心地よい季節で、たっぷり楽しむことが可能です。
沖縄では、春分から梅雨入りまで、大地に潤いが増してくる時期を「うりずん」と言いますが、気候変動とともに、「うりずん」の季節も大幅に伸びています。

ここは、もう初夏です。

 

高城未来研究所「Future Report」

Vol.361 2018年5月18日発行

■目次
1. 近況
2. 世界の俯瞰図
3. デュアルライフ、ハイパーノマドのススメ
4. 「病」との対話
5. 身体と意識
6. Q&Aコーナー
7. 著書のお知らせ

23高城未来研究所は、近未来を読み解く総合研究所です。実際に海外を飛び回って現場を見てまわる僕を中心に、世界情勢や経済だけではなく、移住や海外就職のプロフェッショナルなど、多岐にわたる多くの研究員が、企業と個人を顧客に未来を個別にコンサルティングをしていきます。毎週お届けする「FutureReport」は、この研究所の定期レポートで、今後世界はどのように変わっていくのか、そして、何に気をつけ、何をしなくてはいけないのか、をマスでは発言できない私見と俯瞰的視座をあわせてお届けします。

高城剛
1964年葛飾柴又生まれ。日大芸術学部在学中に「東京国際ビデオビエンナーレ」グランプリ受賞後、メディアを超えて横断的に活動。 著書に『ヤバいぜっ! デジタル日本』(集英社)、『「ひきこもり国家」日本』(宝島社)、『オーガニック革命』(集英社)、『私の名前は高城剛。住所不定、職業不明。』(マガジンハウス)などがある。 自身も数多くのメディアに登場し、NTT、パナソニック、プレイステーション、ヴァージン・アトランティックなどの広告に出演。 総務省情報通信審議会専門委員など公職歴任。 2008年より、拠点を欧州へ移し活動。 現在、コミュニケーション戦略と次世代テクノロジーを専門に、創造産業全般にわたって活躍。ファッションTVシニア・クリエイティブ・ディレクターも務めている。 最新刊は『時代を生きる力』(マガジンハウス)を発売。

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